なぜホテルや飲食店のサービス料に消費税がかかるのか?

ホテルで宿泊したり高級レストランで食事したりすると、本体料金の他にサービス料を請求されます。そして本体料金はもちろんのこと、サービス料にも消費税がかかります。
本体料金に課税されるのは理解できますが、なぜサービス料にまで消費税がかかるのでしょうか?
1.サービス料とは欧米のチップのようなもの
日本のサービス料は、欧米のチップのような存在です。食事や宿泊やパーティなどの料金を支払うときに、本体料金とは別に請求されます。
サービス料は企業が自由に設定できますが、大体10%から十数%になっています。
サービス料は本体料金とは「別物」のように感じますが、いずれも企業の売上になるので両方ともに消費税がかかります。
2.消費税額は「(本体料金+サービス料)×消費税率」
サービス料がかかる食事などの消費税は、次の計算式で算出します。
- (本体料金+サービス料)×消費税率=消費税
シミュレーション
それでは次の条件で消費税額を算出してみましょう。
食事の税別の本体価格:10,000円
サービス料:13%
消費税率:10%(2019年10月1日以降)
<シミュレーション>
1:税別の本体価格とサービス料の合計額:11,300円
計算式:10,000円+10,000円×13%=11,300円
2:消費税額:1,130円
計算式:税別の本体価格とサービス料の合計額11,300円×消費税率10%=1,130円
3:支払い増額:12,430円
計算式:税別の本体価格とサービス料の合計額11,300円+消費税額1,130円=12,430円
サービス料13%のレストランで10,000円の食事をすると、消費税(税率10%)込みの総額は12,430円になります。
まとめ
サービス料は「十数%かかる」と表現されることから、消費者によっては「税のようなもの」と感じてしまうかもしれません。それで、サービス料に消費税がかかる、と聞くと二重課税されているような気になります。
しかし、サービス料は企業側の純粋な売上なので「本体料金+サービス料」の合計額に消費税がかかるわけです。