消費税の申告期限を1ヵ月延長の可能性、その背景は?

税金

企業が消費者から預かった消費税の申告期限を1ヶ月伸ばす方向で政府・与党が検討していることが明らかになりました。2020年度(令和2年度)の税制改正大綱に盛り込まれました。

1.消費税の申告期限の延長の背景

これまでは企業の税金の申告は、事業年度が終わってから2ヶ月以内の申告が義務づけられていました。

ところが、事業が多岐に渡る場合や複雑な場合など2ヵ月で終わらないケースが多々あり、経理担当者のの大きな負担になっていました。法人税に関しては申告を1ヵ月期限を先送り出来る制度がありますが、消費税には同様の制度がありませんでした。
そのため、概算により消費税を申告し、後から正しい額を修正申告するという方法をとる企業もありました。

現行の制度では消費税を増額修正すると加算税がかかってしまい、企業に余分な事務処理や税コストの負担を強いているため、企業や経産省・経団連などは消費税の申告期限の延長を財務省に求めていました。

特に3月決算が多い日本の企業では、5月末が申告期限となりますので、経理部門の担当者は5月ゴールデンウィーク中に休みをとれないという問題もありました。

3月決算法人の場合
  決算日 提出期限
原則 延長(※)
法人税 3月31日 5月31日 6月30日
消費税 3月31日 5月31日 現在、不可
→6月30日に

※法人税の申告期限を1ヶ月延長している場合

2.消費税の申告期限の延長が認められるとどうなる?

消費税の申告期限が1ヵ月延長になると法人税と期限が同じになります。
そのためこれまでよりも余裕をもって申告作業が出来るようになり、経理担当者の負担が軽減されます。

ただし全ての企業の申告期限が延長の対象ではなく、対象となる企業は法人税の延長措置を受けている企業に限定される見込みです。

【参照】産経新聞 消費税申告の期限を延長 政府検討 経理の負担軽減へ
【参照】日経新聞 消費税申告、1カ月延長可能に 企業の負担軽減

適用時期

2021年(令和3年)3月31日以後に終了する事業年度の末日の属する課税期間から適用されます。

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