確定申告に必要な持ち物はなに?【2023年度版】

持ち物

確定申告には十分慣れている方もいる一方で、初めての確定申告という方もいるでしょう。この記事では、確定申告の当日に税務署に持っていく物について解説していきます。

1.確定申告に必要な持ち物

税務署で確定申告を行う場合、提出する申請書だけでなく、記述内容を証明できる書類や印鑑等、いろいろなものを持っていく必要があります。

ここでは、必要な持ち物について、グループに分けて説明します。

(1)入場整理券

2023年の確定申告でも、確定申告会場への入場には整理券が必要です。

といっても、作成済みの確定申告書を提出するだけであれば整理券は要りません。

税務署の窓口で確定申告についての相談をしながら確定申告書を仕上げたい場合などに整理券が必要になります。

整理券は当日に会場で取得するか、事前にLINEでオンライン取得します。

事前に整理券をゲットして大きたい場合、LINEアプリから国税庁LINE公式アカウントを友だち追加し、 「トーク」画面から「相談を申し込む」を選択しましょう。

確定申告会場についたら申込完了画面を提示するだけでOKです。

(2)確定申告書

確定申告書に必要事項を記入した上で持参します。

記述方法がわからない場合は、税務署の窓口で教えてくれます。後述の「2.自分で確定申告書を作成するのが不安な場合」をご参照ください。

(3)その他共通の持ち物

確定申告の際、申告書の他に必要な持ち物は利用する控除や申告する所得の種類によって異なりますが、下記はどのパターンでも必要になる共通の持ち物です。

  • マイナンバーカード(あるいはそれに代わる本人確認書類)
  • 還付金振込先の銀行通帳
  • 昨年分の申告書等の控え(昨年度分の確定申告を行っている場合)
  • 扶養している者や事業専従者のマイナンバーがわかるもの(対象者がいる場合)

マイナンバーカード

確定申告の本人確認にはマイナンバーカードを使います。もし原本ではなくコピーを持参する場合は、表面および裏面のコピーが必要です。

なお、マイナンバーカードを持っていない方は、次の両方を持っていきます。

  • 番号確認書:マイナンバー通知カードやマイナンバーの記載のある住民票の写し等のうちいずれか1つ
  • 身元確認書類:運転免許証、公的医療保険の被保険者証、パスポート等のうちいずれか1つ

本人確認書類について詳しく知りたい方は下記の記事をご確認ください。

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(4)収入関係の持ち物

確定申告書には前年の収入を記入しているので、証明になる書類を持っていきましょう。

  • 給与収入がある方……給与所得の源泉徴収票
  • 公的年金等を受給している方……公的年金等の源泉徴収票
  • その他収入がある方……収入金額及び必要経費が分かる書類等

給与や年金による収入を受けている方

厳密には源泉徴収票の提出の義務はありませんが、書類チェックなどで書類の訂正があったときにあった方が便利ですし、税務署で職員の方と作る場合は必須になります。記入に不明点があった場合などに、確認書類として手元にあったほうがよいでしょう。

個人事業主の方、不動産・山林所得のある方

事業所得や不動産所得、山林所得のある方は、青色申告決算書、または、収支内訳書を作成して持参する必要があります。

  • 青色申告の場合:青色決算申告書
  • 白色申告の場合:収支内訳書

確定申告書、青色決算申告書や収支内訳書は、こちらのサイトから入手できます。

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(5)所得控除関係の持ち物

医療費控除や保険料控除など、利用する控除によっては証明書などの添付書類が必要になります。

医療費控除 医療費控除の明細書等(解説はこちら
社会保険料控除 社会保険料(国民年金保険料)控除証明書等(解説はこちら
小規模企業共済等掛金控除 支払った掛金額の証明書(解説はこちら
生命保険料控除 保険会社等が発行する支払額等の証明書(解説はこちら
地震保険料控除 保険会社等が発行する支払額等の証明書(解説はこちら
寄付金控除 寄附した団体などから交付を受けた寄附金の受領証、ふるさと納税の寄附金受領証明書(解説はこちら
このほか、セルフメディケーション税制などにも添付書類が必要です。控除関連の必要書類につきましては下記の記事にまとめていますので是非ご利用ください。
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(6)税額控除関係の持ち物

住宅ローン控除や配当控除などの「税額控除」を受ける方は下記の書類が必要です。

住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)を受ける方の必要書類

  • 住宅借入金等特別控除額の計算明細書
  • 住民票の写し
  • 借入金の年末残高等証明書等

なお、該当控除を申請する1年目は確定申告を行う必要がありますが、2年目からは年末調整で申請する事ができます。

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住宅耐震改修特別控除・住宅特定改修特別税額控除などを受ける方の必要書類

  • 該当控除額の計算明細書
  • 増改築等工事証明書または住宅耐震改修証明書
  • 家屋の登記事項証明書等

配当控除を受ける方の必要書類

  • 配当金支払通知書のコピー等

(7)その他持って行ったほうが良い持ち物

筆記用具

何か記入漏れがあった場合などに、記入できるように持っていくと良いです。

申告書類の控え

申請書の控えの保存は必須ではありませんが、控えを持参すると収受日印を押してもらえます。

住宅ローンやマイカーローンなど他の手続きで利用できることもあります。

2.税務署で確定申告書を作る場合の持ち物

確定申告期には、税務署内で申告相談を行なったり、署外に相談会場を設けて相談を行なっています。

税務署や署外の相談会場に出向けば、職員に相談しながら確定申告書を作成することができます。税務署で相談する際にも、上記で見てきた物を持参する必要があります。

ただし冒頭でお伝えした通り、入場整理券が必要になります。

また、オンライン申告のように1人で確定申告をするのは不安だけれど会場に行くのもはばかれる、という方は一度、税務署のチャットボットや電話による相談を利用しながら一度挑戦してみてはいかがでしょうか。

3.税務署での確定申告では感染拡大防止に協力を

冒頭にてお伝えした通り、2023年の確定申告では引き続き新型コロナウイルス感染拡大の影響で、入場整理券を配布しています。

会場で入場整理券を入手する場合、状況次第では当日中の受付ができなこともありますのでLINEで事前に整理券を入手するか、期日に余裕をもって確定申告を行うことをおすすめします。

税務署で求められる感染防止への協力

  • 入場時の検温
  • マスクの着用
  • 手指の消毒
  • 少人数での来場

4.確定申告の持ち物に関するQ&A

退職したけど、確定申告するのに必要な退職関連の書類は何?

退職金の支払を受けるまでに、会社に「退職所得の受給に関する申告書」を提出してあれば、確定申告は必要ありません。

この書類を提出してなくて確定申告が必要な場合は、「確定申告書」と「申告書第三表(分離課税用)」が必要です

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不動産の譲渡所得があるけど、確定申告に必要な書類は何?

不動産の譲渡所得があった場合は、次の書類を準備する必要があります。

  • 確定申告書、申告書第三表(分離課税用)
  • 不動産の売買契約書
  • 仲介手数料、印紙税などの譲渡費用がわかる領収書など
  • 取得費や取得時の経費が分かる資料など
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まとめ

いかがだったでしょうか。今回は確定申告に当日持っていく持ち物について解説していきました。

確定申告の持ち物の中には、給与所得や公的年金等の源泉徴収票や生命保険料控除資料など、外部から収集する資料も多くあります。

期日の直前になって慌てないように、普段から必要資料を整理しておくことをおすすめします。

服部
監修
服部 貞昭(はっとり さだあき)
東京大学大学院電子工学専攻(修士課程)修了。
CFP(日本FP協会認定)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)。
ベンチャーIT企業のCTOおよび会計・経理を担当。
税金やお金に関することが大好きで、それらの記事を2000本以上、執筆・監修。
「マネー現代」にも寄稿している。
エンジニアでもあり、賞与計算ツールなど各種ツールも開発。
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