確定申告の必要書類・添付書類まとめ
確定申告で必要な書類は人によって異なります。この記事では、確定申告で必要となる書類をケースごとに整理して紹介します。[続きを読む]
医療費控除を利用するには、自分で確定申告をする必要があります。ですが、
ですが、医療費控除を利用できることに気づかなかったり、忙しくて時間がなかったりと、医療費控除の申請をしないまま確定申告の時期を過ぎてしまうこともあるでしょう。
このような場合も、あきらめる必要はありません。医療費控除は過去にさかのぼって利用できます。この記事では、過去の医療費について控除を受ける方法を解説します。
目次
医療費は過去の分までさかのぼって申告することが出来ます。利用できる医療費の対象品目や金額については通常の医療費控除と変わりはありません。
そんな医療費控除ですが、過去何年分さかのぼることができるのでしょうか。もちろん過去全てさかのぼれるわけではなく、期限が決められています。
医療費控除は5年前の分までさかのぼることができることが出来ます。
つまり、2024年に還付申告を行う場合は、2019年に掛かった医療費までが対象となります。
医療費控除をさかのぼって行うには考えられるケースとして、以下の二つがあります。
まずは、還付を受けたい分の年に確定申告を行っていない場合です。
例えば、2017年の医療費の還付を受けたいが、2018年には確定申告を行っていないケースです。
この場合は、通常通り還付申告を行います。詳しいやり方については、後述します。
注意点として、医療費の合計額が10万円(所得が200万円以下の年については年間所得の5%)を超えている年の医療費控除をそれぞれ行うという点です。
「10万円に満たないから数年分を合算して申告しよう」といったことはできません。
次に、還付を受けたい分の年に確定申告を行っている場合です。
この場合は、すでに行っている確定申告の内容を修正しなければならないため、「更正の請求」という手続きを行います。
更正の請求とは、簡単に言うと、確定申告を行ったが実は間違っており、還付される金額が少なかった場合や支払う税金が本来より多くなってしまった場合に行う手続きのことを指します。こちらも実際のやり方については後述します。
こちらも先程と同様に、医療費の合計額が10万円を超えている年の更正の請求をそれぞれ行います。
先程、還付を受けたい年に確定申告を行っていない方は、「還付申告」を行うと紹介しましたが、還付申告はどのように行えばいいのかわからない方も多いでしょう。
しかし、還付申告のやり方は通常の確定申告と変わりません。
次の通りに必要書類をあつめ、税務署に提出すればOKです。
まずは医療費控除の還付申告に必要な書類を確認していきます。
こちらはいつかかった医療費を申告するかで必要書類が若干異なります。
記入が必要になる書類は、「確定申告書」「医療費控除の明細書(平成29年分以降)」の二種類です。
それぞれこちらの記事にて解説しておりますので、必要に応じてご確認ください。
上記で作成、取り寄せた書類については「直接提出する」「郵送する」「e-Taxで電子申告する(e-Taxを利用した場合)」のいずれかで提出を行います。
それぞれ以下の記事にて解説しておりますので、必要に応じてご確認ください。
これらの書類をオンラインで作成したい方は下記記事をご覧ください。
次に、還付を受けたい年に確定申告を行っている方のケースです。
この場合は「更正の請求」行うと紹介しましたが、更正の請求をどのように行えばいいのかわからない方も多いでしょう。
簡単に紹介すると更正の請求は、「更正の請求書」という書類を記入して提出するだけです。
詳しくはこちらの記事にて、詳細を解説しておりますので、ご確認ください。
医療費控除は5年前の分までさかのぼることができることが出来ます。例えば2023年に還付申告を行う場合は、2018年に掛かった医療費までが対象となります。
医療費控除をさかのぼって適用したい年に確定申告をしていたかどうかで対応が変わります。
例えば2018年にかかった医療費について還付を受けたい場合、2019年に確定申告をしていなければ通常通りの還付申告を、2019年に確定申告をしている場合は「更正の請求」を行います。
医療費控除の還付申告自体は出来ます。
ただし、ワンストップ特例制度を申請している場合は無効となるため、改めて確定申告でふるさと納税の寄付金控除と医療費控除の還付申告を行うことによります。
また、ふるさと納税の寄付金控除と医療費控除はどちらも同じ課税所得からの控除となるので、上限を超えた場合は還付を受けることが出来ない点に注意が必要です。
過去の医療費の明細書を捨ててしまった、処分してしまった場合には、治療を受けた医療機関に再発行を依頼してみましょう。
医療機関によっては、再発行を受け付けてくれないところもありますが、有料などの条件付きで再発行して貰える場合もあります。
また、家計簿や日記などで医療機関名や治療を受けた日付、支払った医療費の金額などがわかれば、そちらを元に明細書を作成することで医療費控除を受けることが出来る場合もあるようです。(税務署の判断によります)
還付申告でも家族分の医療費を合算して控除を受けることが出来ます。
また、家族とは「生計を一にする親族」と規定されていますので、例えば一人ぐらしの子供に仕送りをしている場合で子の医療費を負担したような場合はこれに該当します。
また、過去の医療費を支払った時点において同一生計であれば、医療費控除を合算することが出来ます。
例えば医療費の支払い時点では、子供に仕送りをしていたが、その後就職したので還付申告の時点では仕送りをしていない場合であっても医療費控除を合算できます。
※所得税法7条第1項には「自己と生計を一にする配偶者その他の親族に係る医療費」とは、「医療費を支出すべき事由が生じた時又は現実に医療費を支払った時の現況において」居住者と生計を一にし、かつ、親族である者に係る医療費をいう。と規定されています。
この記事を簡単にまとめていきます。
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これらの記事を読んで、医療費控除をもっとお得に利用しましょう!
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