個人事業主でも年末調整は必要?

年末調整 個人事業主

会社員から個人事業主になられた方、個人事業主から会社員に戻られた方、それぞれ「そういえば年末調整って必要だっけ?」と思われるのではないでしょうか。

本来、会社員であれば会社がやってくれるものですが、個人事業主の場合は別です。

そこで、今回はそもそも個人事業主に年末調整は必要なのか、必要なケースとはどんなものなのかについて解説していきます。

この記事をおすすめしたい方

  • 個人事業主で、年末調整が必要かどうか気になっている人
  • 従業員を雇用しており、年末調整が必要になった人
  • 事業のほかに、アルバイトもしている人

1.個人事業主・フリーランスに年末調整は不要|自分で確定申告が必要

個人事業主は基本的に年末調整は不要です。

年末調整は会社勤めをしている人が行う手続きであり、個人事業主のように会社に属していない人は年末調整を受けることができないからです。

個人事業主は年末調整ができない代わりに、確定申告を行う必要があります。

確定申告についての詳細は以下の記事で解説していますので参考にしてみてください。

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2.個人事業主でも年末調整が必要になるケースは?

先ほど「個人事業主は年末調整の必要がない」と説明しましたが、実は個人事業主でも年末調整が必要となるケースがあります。

大きく分けると「自分が年末調整をされる側」と「自分が年末調整をする側」の2パターンが考えられます。

2-1.自分が年末調整を受けるケース

まずはあなた自身が年末調整を受けるケースです。

冒頭でも説明した通り、年末調整を受けられるのは会社勤めをしている人です。

したがって個人事業主であっても、副業やダブルワークとして会社に勤めていたりアルバイトをしている人は、その勤務先の会社で年末調整を受けることになります。

【個人事業主が年末調整を受けるケース】

  • アルバイトをしている個人事業主
  • 会社勤めをしている個人事業主

ただし、その年に給与収入があっても、年末時点で勤務先を退職している場合は年末調整を受けることができません。

その場合は事業所得と併せて給与収入についても確定申告をする必要があります。また、複数のアルバイトを掛け持ちしている場合、年末調整ができるのは1か所のアルバイト先のみです。もう1か所のアルバイト先の給与については別途確定申告が必要です。

なお、年末調整を受けた個人事業主のうち、事業所得が20万円以下である方は確定申告の必要はありません。

2-2.従業員の年末調整を行う

個人事業主が年末調整をしなければならないケースもあります。具体的には下記のケースです。

  • 従業員を雇用している場合
  • 青色事業専従者に専従者給与を支払っている場合

個人事業主の方が従業員を雇っている場合、その従業員の年末調整をしなければなりません。

年末調整の対象となるのは年末時点で勤務している従業員ですが、年収が2,000万円を超える人は対象から除かれます。

うっかりしやすいのが「専従者給与」を支払っている場合です。

専従者給与は簡単に言えば家族に対して支給する給与のことです。専従者給与も一般の従業員と同様に年末調整を行う必要があるため注意が必要です。

3.よくある質問と答え

個人事業主と年末調整に関連する内容について、よくある質問と回答をまとめましたので参考にしてください。

3-1.個人事業主の副業に年末調整は必要?

副業の場合、どのような形態で収入を得ているかで手続きが変わります。

まず、副業収入を給与として受け取っている場合は、その副業先の会社で年末調整を行います。

ただし、2か所以上から給与収入がある方は1か所の勤務先でのみ年末調整を行います。もう1か所の副業先から受け取った給与については確定申告をする必要があります。

副業を報酬として受け取っている場合は確定申告を行う必要があります。

3-2.自営業の場合、年末調整は必要?

自営業の方は年末調整は不要です。

ただし、副業でアルバイト等を行っている方はそのアルバイト先で年末調整を行います。アルバイト収入について年末調整を行った場合でも、自営業の収入については確定申告を行う必要があります。

また、自営業で従業員を雇っている場合、その従業員の年末調整が必要となります。年末調整が必要となるのは年末時点で勤務している従業員で、年収が2,000万円以下の人です。

3-3.年度の途中で個人事業主から会社員、会社員から個人事業主に変わった場合

①個人事業主から会社員になった場合の年末調整は?

個人事業主を廃業した場合でも、その年中に得た事業所得がある場合には確定申告をする必要があります。

なお、確定申告を行う際には、年末調整を受けた給与収入についても確定申告書類に記載する必要があるため、注意が必要です。

年末前に会社員を退職した方は勤務先で年末調整を行っていないことになるため、給与収入についても確定申告をする必要があります。

②会社員から個人事業主になった場合の年末調整は?

会社員から個人事業主となった場合、会社員時代の給与について年末調整を行っていないものと考えられます。したがって会社員時代の給与と個人事業主としての事業所得を併せて確定申告をする必要があります。

ただし、12月の給与を受け取った後に会社員を退職した方は勤務先で年末調整を行っている可能性があります。その場合には個人事業主として得た事業所得についてのみ確定申告をする必要があります。

その際、確定申告書類には給与所得と事業所得の両方を記載する必要があります。

3-4.妻・配偶者が個人事業主の場合、自分の年末調整に影響はある?

配偶者を扶養とし、配偶者控除を受けるためには年間の合計所得金額が48万円以下である必要があります。

配偶者が個人事業主である場合、年末調整の申告書を記入する時点で所得を見積もっておく必要があります。もし年間の合計所得金額が48万円を超えてしまう場合、配偶者控除は適用できません。

年末調整で配偶者控除を利用した場合において、その後配偶者の確定申告の際に合計所得金額が48万円を超えることが判明した場合はどのように対応したらよいでしょうか?

この場合、年末調整の修正が可能である場合はそのように処理を行います。年末調整の修正ができない場合は自分で確定申告を行い、配偶者控除を取り消さなければなりません。

いずれにしても勤務先の担当者に早めに相談することをおすすめします。

なお、配偶者の所得が48万円を超えていても、所得が133万円以下であれば配偶者特別控除を受けることができます。

4.まとめ

この記事を簡単に振り返っていきます。

  • 個人事業主は原則年末調整は不要
  • ただし確定申告が必要
  • 他に給与収入がある場合、従業員を雇っている場合は年末調整が必要になる

この記事を最後まで読んでいただいた方におすすめの記事をまとめました。
特に初めて個人事業主になった方は様々な問題でつまずきやすいです。

これらの記事を読んで、確定申告シーズンをスムーズに乗り越えましょう!

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