確定申告を郵送で行う方法

確定申告 郵送

確定申告は税務署に行かなくても、郵送で済ますことが可能です。この記事では、確定申告を郵送で行う方法やメリット・デメリット、注意点などを解説します。

1.確定申告を郵送で行う際の手順

確定申告を郵送で行う際の手順を解説していきます。

郵送以外にも税務署に持参する、e-taxを利用するといった方法がありますが、それぞれに違いがあるのかなどもチェックしていきます。

1-1.基本的に手順は同じ

確定申告の基本的な手順自体は、どの提出方法でも同じです。

郵送、e-tax、税務署持参などは提出方法が異なるだけで、提出する書類自体に変わりはありません。

自分が選択した方法にて確定申告書を作成し、各々の方法で提出します。

1-2.確定申告書を作成する

確定申告では始めに「確定申告書」を作成します。

確定申告書には、収入額や所得額、控除の内訳、税金額などの情報を記載していきます。

作成方法には「手書き」や「確定申告書類作成コーナー」「確定申告ソフト」の3通りがあります。

初心者の方、簡単に済ませたい方は、収入や税金額などを自動で計算してくれる「確定申告ソフト」が便利です。

どの作成方法が自分に合っているのか知りたい方はこちらをご覧ください。

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1-3.各自必要な添付書類を用意する

確定申告書を提出する際に、必要な添付書類を用意します。

「マイナンバーカードの写し」や「通知カード」「身元確認書類」といった本人確認書類はもちろん、申告内容に応じて必要となる添付書類もあります。

事業収入や経費などの内訳を記載した「青色申告決算書」や「収支内訳書」、各種控除に関わる明細書や証明書など、確定申告書に記載した内容を証明する添付書類の提出が必要となります。

e-Taxではこれらの添付書類の提出をする代わりに、記載内容を入力して送信することもできます。

ただ、この場合には法定申告期限から5年間は書類を保存しておかなければなりません。

1-4.決められた税務署に書類を送付する

確定申告書や添付書類などを全て用意した上で税務署に郵送してください。

郵送方法や提出期限については下記で解説していきます。

2.確定申告を郵送で行う際の郵送方法と期限

確定申告を郵送で行う際の郵送方法と期限をみていきます。単に郵送するだけではなく細かい部分についてもチェックしておきましょう。

2-1.確定申告書類の郵送方法

確定申告書は「信書」に該当します。
信書とは、「特定の受取人に対し、差出人の意思を表示し、又は事実を通知する文書」を指します。
郵便法第4条第2項より)

信書は「簡易書留」「信書便物」によって提出する必要があり、宅急便などによる送付は認められません。

【認められる形式】

  • レターパック
  • 定形郵便
  • 定形外郵便

【認められない形式】

  • ゆうパック
  • ゆうメール
  • ゆうパケット
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2-2.提出期限

確定申告書の提出期限を守ることは当然ながら重要ですが、郵送の場合「消印」の日付が提出日とみなされます。

郵便局の窓口に直接書類を出した場合には、消印を確認できるため安心できますが、ポストに投函した場合には取集時間などの兼ね合いで消印の日付がずれる恐れがあります。

提出期限の当日にポストへ投函した書類が翌日の消印で郵送される可能性があります。
その場合には「期限後申告」として扱われてしまい、無申告加算税や延滞税が課せられる可能性もあるため期限には余裕を持って提出しましょう。

3.確定申告を郵送で行うことのメリット・デメリット

確定申告を郵送で行うとどのようなメリットがあるのでしょうか。税務署に持参する、e-taxを利用するといった方法と比較していきます。

3-1.メリット

税務署に行く必要がない

1つ目のメリットとしては、税務署にわざわざ行く必要がないという点です。

税務署まで赴く時間や手間を節約できます。家の近くに税務署がない方にはぴったりでしょう。

特別な準備や機器が必要ない

2つ目のメリットは、e-Taxのように特別な機器を用意したり、準備をする必要がありません。

e-Taxのマイナンバー方式を利用する場合であればICカードリーダーが必要になり、ID・パスワード方式では税務署に行き、ID・パスワードを発行してもらう必要があります。

そのため、確定申告のために特別な準備や機器を用意するのが面倒といった方にとって、郵送はおすすめです。

3-2.デメリット

最後まで自分でやりきらなければならない

デメリットの1つ目は、自分で申告書の作成と提出をやりきらなければならない点です。

確定申告書の作成や添付書類の準備、これらを全てやった上で郵送しなければならないので自分だけでやろうとするのは大変です。

書類に不備があった場合はさらに手間がかかる

デメリットの2つ目は、書類に不備があった場合に面倒な手間がかかってしまうことです。

申告期限内であれば「訂正申告」が可能なのですが、また1から申告書を作成しなければなりません。

申告期限後であれば「修正申告」を行います。こちらについても再度申告書の作成を行う必要があります。

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大変な確定申告書の作成をやり直さなければならないだけではなく、ミスがあった部分を見つけ出す必要もあるため大変な手間になってしまうでしょう。

4.まとめ

確定申告を郵送で行う方法について解説しました。

最近では、e-taxの利用が推奨されていますが、手続きや機器の扱いが苦手という人は郵送で確定申告を行ってみてください。

郵送する際には、正確に申告書を作成し、添付書類も忘れずに用意、郵送方法や期限などに注意して、問題がないようにしてみましょう。

確定申告書類の郵送方法は?

確定申告書や必要な添付書類などを全て準備して、普通郵便、特定記録、あるいは、簡易書留で所轄税務署に郵送します。

確定申告書は「信書」に該当します。信書は「簡易書留」「信書便物」によって提出する必要があり、宅急便などによる送付は認められません。

確定申告書類は消印有効?

確定申告書を郵送する場合、「消印」の日付が提出日とみなされます。

ただし、ポストに投函した場合には取集時間などの兼ね合いで消印の日付がずれる恐れがあります。

提出期限の当日にポストへ投函した書類が翌日の消印で郵送され、期限後申告として扱われてしまう可能性もあるということです。

監修
ZEIMO編集部(ぜいも へんしゅうぶ)
税金・ライフマネーの総合記事サイト・ZEIMOの編集部。起業経験のあるFP(ファイナンシャル・プランナー)を中心メンバーとして、税金とライフマネーに関する記事を今までに1300以上作成(2024年時点)。
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