パートにも確定申告は必要?|必要書類・書き方まとめ

パート

なんとなく難しい印象のある「確定申告」という制度。ですが確定申告はけして事業者など一部の人のためのものではなく、払いすぎた税金を返してもらえるなど、家計を助けてくれる制度でもあります。この記事ではパートの皆さんに向けて確定申告についてわかりやすく解説していきます!

この記事ではこんな疑問にお答えします!

  • パートに確定申告は必要? 扶養内で働いていたらいらない?
  • 確定申告をするとどうなるの? しないとどうなるの?
  • パートの確定申告ってどうやればいいの?

目次

1.確定申告はパートにも必要? 扶養内ならしなくていいの?

「確定申告」という言葉はよく聞くけれど、実際にどういう手続きなのかよく分からない方もいるのではないでしょうか? 「パートの方の確定申告」という点に絞って説明すると、確定申告は節税に効果的なさまざまな「控除」を受け、それによって払いすぎた税金を返してもらうための手続き、とも言えるでしょう。

「『払いすぎた税金』なんていわれても、消費税以外の税金を払った覚えがないけど……」という方もいるかもしれませんね。けれど、パートやアルバイトで「月88,000円以上」のお給料を受け取っていれば「所得税」がお給料から天引きされています。

給与明細をよく見ると「源泉所得税」という金額が差し引かれていないでしょうか? 私たちはあまり意識することなく、毎月のお給料から所得税を支払っているのです。

通常、パートの方は確定申告をしなくても問題はありません。なぜなら、パート先からお給料をもらっている人は「年末調整」という手続きでパート先の会社が代わりに所得税の計算をしてくれているからです。しかし、場合によっては年末調整ではなく自分で確定申告をしなければいけないケースもありますし、確定申告をすることでよりお得になるケースもあります。

確定申告でどれくらいお得になる?

確定申告の効果を具体的にイメージしていただくために、簡単な例を挙げてみます。例えば毎月のパート代が13万円前後の方は、1年間のお給料から合計3万円前後の所得税が天引きされているはずです。確定申告をすることで、そのお給料から引かれた所得税3万円が戻ってくる可能性があります。

もちろん戻ってくる税金の金額は「控除」をどれくらい利用するかによりますので一概には言えません。確定申告で利用できる控除の種類については後で詳しく解説します。

(1)パートで確定申告が不要な人

先ほども触れましたが、通常パート先で年末調整を受けている方は確定申告をする必要がありません。また、パート先で年末調整をしていなくても、収入が少ない方は確定申告をする必要がありません。より具体的に言うと、次に該当する方は確定申告をする必要がありません。

  • パート先が1か所のみで、そのパート先で年末調整をした人
  • 年収が103万円以下の人

年収103万円以下の方は確定申告をする必要はありませんが、給与から源泉所得税が引かれている方は確定申告をした方がお得です。これらの点については次で解説します。

(2)パートで確定申告が必要な人

パートをしている人の中には「確定申告をしなければならない人」「確定申告をした方がお得な人」がいます。

まずは確定申告をしなければならない人の具体例を挙げます。

  • パート先で年末調整をしていない人
  • 年末調整をする前にパートを辞めて、その年中に新しいパートを始めていない人
  • パートを掛け持ちしている人
  • パート以外に副業や内職をしており、その所得が20万円を超える人

パート先で年末調整をしていない人

何らかの理由によりパート先で年末調整を行わなかった人は確定申告をする必要があります。ただし、年収が103万円を超えていなければ確定申告をする必要はありません。

年末調整をする前にパートを辞めて、その年中に新しいパートを始めていない人

パート先で年末調整をする前に退職してしまった方は確定申告をしなければなりません。ただし、年収が103万円を超えていない方は確定申告は不要です。なお、年収が103万を超えていなくてもパート代が88,000円を超えている月がある方は源泉所得税が引かれていますので、確定申告をすれば税金が戻ってくる可能性があります。

パートを掛け持ちしている人

また、パートを掛け持ちしている人も確定申告をする必要があります。年末調整は一か所のパート先でしか行うことができないため、もう1か所のパート先の収入については確定申告をしなければならないのです。ただし、掛け持ち先の年収が20万円以下の方は確定申告をする必要はありません。

パート以外の副業や内職の所得が20万円を超える人

最後に、副業や内職の所得が20万円を超える人も確定申告をしなければなりません。「所得」とは収入から経費を引いた金額です。したがって副業や内職の収入が20万円を超えていても、収入から仕入や消耗品費等の経費を引いた金額が20万円以下であれば確定申告はしなくても問題ありません。

ただし、確定申告義務がない方であっても、副業の収入から源泉所得税が引かれている場合には確定申告をすることで払いすぎた税金が戻ってくる可能性があります。

(3)パートで確定申告をした方がいい人

続いて、「確定申告の義務はないけれど確定申告をした方がお得」となる人の具体例を挙げます。

  • 病院や歯医者、処方箋による薬など、年間の医療費の支払いが10万円を超える人
  • ドラッグストアなどで「セルフメディケーション税制対象の医薬品」を年間1万2千円超購入している人
  • ふるさと納税やその他寄附をしている人

これらは全て「確定申告でのみ利用できる控除(節税の制度)」です。パート先で年末調整を行っていたとしても、さらに確定申告で上記の控除を利用することで税金が戻ってくる可能性があります。

ただし、年末調整で給料から引かれた源泉所得税の全額が戻ってきた方は、確定申告をしても戻される税金がありません。パート先から交付される「源泉徴収票」の「源泉徴収税額」という欄に金額が記載されている方はまだ税金が戻ってくる可能性がありますので、確定申告を検討しても良いかもしれません。

(4)パートの確定申告はしないとどうなるの?

確定申告をしないとどのようなペナルティやデメリットがあるのか、気になる方も多いでしょう。

確定申告義務があるのに確定申告をしなかったら……

確定申告をしなければならない方が確定申告をしなかった場合、本来支払わなければならない所得税や住民税が正しく計算されないこととなります。

税務署に確定申告をしていないことが発覚した場合、「無申告加算税」や「延滞税」といったペナルティを余計に支払わなければならなくなる可能性があります。確定申告期限後でも確定申告書は受け付けてもらえるため、できるだけ早く確定申告をすることをおすすめします。

確定申告をした方がお得なのにしなかったら……

このケースに該当する方はそもそも確定申告をする義務はないため、ペナルティは特にありません。ただし、確定申告をすれば受け取ることができたはずの還付金を受け取ることができないというデメリットがあります。

還付申告は過去5年間さかのぼってすることができますので、期限後でも諦めずに確定申告を検討してみてはいかがでしょうか?

確定申告が必要かどうか、自分のケースでしっかり確認しましょう

このように、確定申告をスルーしてしまうことにはペナルティやデメリットがあります。「扶養内で働いているだけだから確定申告は関係ない」という思っていると思わぬ損をしてしまうこともあるので、確定申告が必要となるかどうか、あなた自身のケースに当てはめて考えましょう。

2.パートの確定申告は年収いくらから必要?

パートをされている方の中には、夫や親の扶養に入っている方も多いのではないでしょうか。この章では、パートの年収別に「確定申告は必要なのか」「扶養等のライン」といった点について詳しく解説します。

なお、以下で解説する「確定申告が必要/不要」という記述は、パート先で年末調整をしていない方を対象としています。パート先で年末調整をしている方は(医療費控除などを受けない限り)確定申告の義務はありません。

(1)パート年収103万以下の場合|確定申告不要

前提として、年収が103万円以下の方は確定申告は不要です。ただし、年収が103万以下でも一時的に月収が高かった月がある方は、確定申告をすることで税金が戻ってくる可能性があります。

注意しなければならないのは、年収が103万以下でも「住民税はかかる」という点です。住民税の非課税ラインは年収100万(市区町村によってはもっと低いこともあります)ですので、混同しないよう注意しましょう。

「パート収入が100万円超103万円以下」の方は、確定申告で控除を利用すれば住民税も非課税となる可能性があります。利用できる控除がある方は確定申告を検討してみることをおすすめします。

なお、年収103万円以下の方は所得税、社会保険いずれの面においても夫や親の扶養範囲内となります。

(2)パート年収103万超の場合|確定申告が必要

パート年収が103万円を超えている方は確定申告をしなければなりません。

また、年収103万円は扶養のラインでもあります。ご家族の扶養に入っているケースは扶養者である夫や親の年末調整や確定申告に影響するため注意しましょう。

年収103万円を超えると夫や親が「配偶者控除」「扶養控除」といった控除を利用できなくなります。ただし、年収201万円以下であれば夫は「配偶者特別控除」という控除を利用することができます。この辺りは年末を迎える前に夫と相談するようにしましょう。

年収103万におさえたつもりが計算ミスだった! どうすればいい?

年収103万以内に収めたつもりが、万が一103万円をオーバーしてしまっていたらどうすればよいでしょうか? その場合、夫や親は本来利用できない「配偶者控除」や「扶養控除」を年末調整で利用してしまっていることになります。

年末調整の期限は翌年1月31日ですので、それまでは夫や親の勤務先で年末調整の修正をしてもらえる可能性があります。103万円をオーバーしてしまったことが分かった時点でなるべく早く相談することをおすすめします。

(3)パート年収130万以上の場合|確定申告が必要

パート年収が130万円を超えている方は確定申告をしなければなりません。

年収が130万円を超えた場合に最も影響が大きいのは、社会保険の扶養から外れてしまうという点です。これまでご家族の扶養に入っていた方は、扶養から外れて自身で国民年金と国民健康保険に加入し保険料を支払わなければならなくなります。

国民年金・国民健康保険っていくらかかるの?

国民年金は毎月16,540円(令和2年度)、国民健康保険は年収130万円の場合で年間10万円前後かかります。非常に大きな負担となるため、年収130万円のラインには十分注意しましょう。

年収130万円をこえるようになったら「社会保険料控除」を利用しよう

もし年収130万円を超えて社会保険料を支払うことになった場合、確定申告で「社会保険料控除」を受けることができます。控除を受けるためには確定申告書に社会保険料の支払額を記載するとともに、国民年金の「控除証明書」の添付が必要です。

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3.パートの確定申告のやり方|必要書類・書き方・持ち物

ここからはパートの方が実際に確定申告をする方法については解説していきます。

(1)パートの確定申告に必要な書類

確定申告には下記の書類が必要となります。

  • 確定申告書(第一表、第二表)
  • 源泉徴収票
  • 保険料など各種証明書等(控除を受ける場合)
  • マイナンバーカードもしくは身分証明書等

確定申告書(第一表、第二表)

確定申告書には「A」と「B」があります。確定申告書Aは簡素化された確定申告書で、給与収入や副業収入のみの方は確定申告書Aで事足ります。確定申告書は税務署で受け取って書面で作成するか、「e-tax」というサイトからオンラインで作成することができます。

源泉徴収票

確定申告の際には源泉徴収票に記載されている内容を転記する必要がありますので、パート先から貰った源泉徴収票はしっかり保管しておきましょう。もし失くしてしまったり、源泉徴収票が配布されていない場合にはパート先に相談しましょう。

控除を受ける場合には各種証明書等も必要

また、保険料控除や寄附金控除などの控除を受ける場合には、その控除ごとに証明書等の添付が必要となる場合があります。控除に必要な書類の詳細については別記事を参考にしてください。

マイナンバーカードもしくは身分証明書等

確定申告書を書面で提出する場合には「マイナンバーカード」もしくは「住民票+運転免許証(保険証)」等のコピーを併せて提出する必要があります。ただし、オンラインで確定申告をする場合は身分証明書等の添付は必要ありません。

(2)パートの確定申告の書き方

パート収入のみの方が確定申告書に記入する際には、主に源泉徴収票に記載されている金額を転記します。その手順は以下の通りです。

確定申告書A第一表

  1. 「収入金額等」の「給与」欄に源泉徴収票の「支払金額」欄の金額を記入します。
  2. 「所得金額」の「給与」欄に源泉徴収票の「給与所得控除後の金額」を記入します。

なお、2か所以上でパートをしている方はすべて合計した金額を記載します。

以下、控除金額や税額の計算等を記入していきますが、その詳細については以下の記事を参考にしてください。

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(3)パートの確定申告の持ち物

確定申告書はオンラインでの申請や郵送による提出、税務署に持参する方法が認められています。税務署では簡単なチェックや記入方法を教えてもらうこともできるので、慣れていない方は持参するのが最も安全かもしれません。

確定申告書を税務署に持参する際には、「マイナンバーカード」もしくは「住民票+運転免許証(保険証)」等のコピーを持参していく必要があります。これらを忘れてしまうと確定申告書を受け付けてもらえない可能性がありますので、十分注意しましょう。

また、税務署で職員に相談しながら確定申告書を作成する場合は源泉徴収票を持っていく必要があります。

4.パートの確定申告で受けられる控除

確定申告では様々な控除を利用することができます。控除には「年末調整と確定申告の両方で利用できる控除」と「確定申告でのみ利用可能な控除」の2パターンがあります。

例えばパート先で年末調整をした方でも、確定申告でのみ利用できる控除を適用したい方は、確定申告を行うことでさらなる還付金を受け取ることができる可能性があります。

年末調整・確定申告の両方で利用できる主な控除

  • 生命保険料控除
  • 地震保険料控除
  • 社会保険料控除
  • 小規模企業等共済掛金控除
  • 扶養控除
  • 障害者控除
  • 寡婦控除
  • ひとり親控除
  • 基礎控除

このうち利用する方が多いと思われる控除は「生命保険料控除」かと思います。生命保険料控除はその年に支払った生命保険料の金額が控除の対象となります。

ただし、契約者が妻であっても、実際に支払っているのが夫である場合、生命保険料控除を利用できるのは夫となるので注意してください。なお、基礎控除は誰でも一律に自動で適用される控除です。

確定申告でのみ利用できる控除

  • 医療費控除
  • 寄附金控除
  • 雑損控除

確定申告でのみ利用できる控除のうち、「医療費控除」「寄附金控除」の利用頻度が高いと思います。医療費控除はその年に支払った病院や歯医者の通院費、入院費等の金額が10万円を超える場合に利用できる控除です。また、ふるさと納税を行っている方は寄附金控除の対象となります。

5.パートの確定申告によくある質問とこの記事のおさらい

パート収入の方の確定申告についてよくある質問をまとめました。この記事のおさらいとしても参考にしてみてください。

パートの確定申告によくある質問

  1. 確定申告はパート主婦にも必要ですか?
  2. 確定申告は、パートを掛け持ち・ダブルワークしている場合どうすればいいですか?
  3. パートの掛け持ちを「扶養内で」している場合、確定申告は必要ですか?
  4. パートを副業として行っている場合、確定申告は必要ですか?
  5. パートと内職を掛け持ちしている場合の確定申告はどうすればいいですか?
  6. 業務委託とパートを掛け持ちしている場合の確定申告はどうなりますか?
  7. 確定申告はパートを退職していても必要でしょうか。年度内で退職した場合はどうなりますか?
  8. 母子家庭でパートをしている場合、確定申告は必要ですか? 注意点はありますか?
  9. 確定申告をしたいけどパート先から源泉徴収票をもらっていない/紛失したという場合、どうすればいいですか?
  10. 個人事業主・自営業者ですがパートもしています。確定申告はどうすればいいですか?
  11. 生活保護を受けながらパートをしています。確定申告は必要ですか?
  12. 年金受給者ですがパートをしています。確定申告は必要ですか?
  13. 確定申告の際、妻がパートをしている人が気を付けるべきことは何ですか?
  14. パートでも確定申告で経費を申告することはできますか? 例えばどんなものを経費として申告できますか?

(1)確定申告はパート主婦にも必要ですか?

以下に該当する方は確定申告をする義務があります。

  • パートの年収が103万円を超えており、パート先で年末調整をしていない人
  • パートの年収が103万円を超えており、年末調整をする前にパートを辞めて、その年中に新しいパートを始めていない人
  • パートを掛け持ちしている人
  • パート以外に副業や内職をしており、その所得が20万円を超える人

(2)確定申告は、パートを掛け持ち・ダブルワークしている場合どうすればいいですか?

パートを掛け持ちしている方は確定申告をする必要があります。なぜなら年末調整は1つの会社でしか行うことができないため、もう1社の給与については確定申告をしなければならないためです。ただし、掛け持ち先のパート収入が年間20万円以下である方は確定申告をする必要はありません。

(3)パートの掛け持ちを「扶養内で」している場合、確定申告は必要ですか?

確定申告が必要かどうかの判定は「扶養内である」ということは全く関係ありません。例えばパート収入が103万円以下であっても、掛け持ちをしている方は確定申告が必要となります。

年末調整は1か所のパート先でしか行うことができません。例えばメインのパート先で年末調整を行い、サブのパート先では年末調整をしていない方は、サブのパート収入については確定申告が必要となります。ただし、サブのパート先の年間収入が20万円以下である方は確定申告は不要です。

(4)パートを副業として行っている場合、確定申告は必要ですか?

年末調整は本業の勤務先でしか行うことができません。したがって副業であるパート先の収入については確定申告が必要となります。ただし、パート収入が年間20万円以下である方は確定申告は不要です。

(5)パートと内職を掛け持ちしている場合の確定申告はどうすればいいですか?

内職の収入を給与として受け取っている場合、年間収入が20万円を超えていれば確定申告をする必要があります。内職収入を報酬として受け取っている方は、所得金額が20万円を超えていれば確定申告が必要です。

パート先の収入については年末調整を行っていれば確定申告は不要となります。

(6)業務委託とパートを掛け持ちしている場合の確定申告はどうなりますか?

業務委託の場合、事業所得又は雑所得として確定申告を行う必要があります。ただし、年間の所得が20万円以下である場合には確定申告は不要です。

パート先の収入については年末調整を行っていれば確定申告は不要となります。

(7)確定申告はパートを退職していても必要でしょうか。年度内で退職した場合はどうなりますか?

年の途中で退職した方でも、年間のパート収入が103万円を超えていれば確定申告をする必要があります。

ただし、12月の最後の給与を受け取った後に退職した方など、パート先で年末調整を行っている場合には確定申告は必要ありません。

(8)母子家庭でパートをしている場合、確定申告は必要ですか? 注意点はありますか?

パート収入が年間103万円を超えており、パート先で年末調整を行っていない方は確定申告をする必要があります。母子家庭の方は「寡婦控除」または「ひとり親控除」という控除が利用できるため、利用漏れのないよう注意しましょう。

もしお子さんが家計を支えるためにバイト等をしている場合には、「年収103万円の壁」に注意しましょう。お子さんのバイト収入が年間103万円を超えてしまうと、扶養控除が利用できなくなってしまいます。

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(9)確定申告をしたいけどパート先から源泉徴収票をもらっていない/紛失したという場合、どうすればいいですか?

パート先は従業員に対し、源泉徴収票を交付する義務があります。源泉徴収票をもらっていないという方は、パート先の担当者に相談すれば発行してもらうことが可能です。紛失してしまった場合でも担当者に再発行を依頼すれば応じてもらえる可能性が高いでしょう。

(10)個人事業主・自営業者ですがパートもしています。確定申告はどうすればいいですか?

個人事業や自営業として行った収入については事業所得として確定申告をする必要があります。ただし、個人事業の収入が少額であったり、たまたま生じた収入である場合には雑所得として申告することも認められます。なお、個人事業の所得が20万円以下である方は確定申告は不要です。

パート収入部分についてはパート先で年末調整をしていれば年末調整は不要です。パート先で年末調整をしていない方は個人事業の収入と併せて確定申告を行う必要があります。

(11)生活保護を受けながらパートをしています。確定申告は必要ですか?

生活保護の収入はセーフティネットであるため、所得税や住民税は非課税扱いとなります。したがって生活保護の収入については確定申告をする必要はありません。ただし、パート収入が年間103万円を超える方で、パート先で年末調整をしていない方はパート収入についてのみ確定申告をする必要があります。

(12)年金受給者ですがパートをしています。確定申告は必要ですか?

パートの収入については、パート先で年末調整を行っていれば確定申告をする必要はありません。ただし、パート収入について年末調整をしている場合であっても、年金収入については「雑所得」として確定申告が必要となります。

ただし、公的年金収入の合計額が年間400万円以下で、かつ、公的年金や退職年金以外の収入が年間20万円以下の場合、確定申告は不要となります。

(13)確定申告の際、妻がパートをしている人が気を付けるべきことは何ですか?

妻がパートをしている場合、妻のパート収入が扶養の範囲内に収まるかどうかという点に注意しましょう。パート収入で気を付けるべき年収の壁には以下のものがあります。

  • 100万円の壁…住民税の非課税ライン
  • 103万円の壁…所得税の非課税ライン、配偶者控除の上限
  • 130万円の壁…社会保険の扶養の上限
  • 201万円の壁…配偶者特別控除の上限
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(14)パートでも確定申告で経費を申告することはできますか? 例えばどんなものを経費として申告できますか?

確定申告には「特定支出控除」という制度があり、この制度を利用すればパート従業員でも経費の計上が認められる可能性があります。特定支出控除を利用するためには以下の条件があります。

  • 経費の金額が給与所得控除の1/2以上であること
  • 経費の計上について勤務先の証明を受けること

給与所得控除の金額は収入によって変わります。例えばパートの年収が1,625,000円以下の方の給与所得控除は 550,000円です。したがって経費の金額が275,000円以上あれば特定支出控除を申請することができます。なお、特定支出控除で経費を申請するためには勤務先の証明を受ける必要があります。

特定支出控除で計上できる経費には以下のものがあります。

  • 通勤費
  • 旅費交通費
  • 転居費
  • 研修費
  • 資格取得費
  • 単身赴任等の帰宅旅費
  • 図書費、衣服費、交際費等

これらのうち計上できる経費はすべて「職務の遂行に必要な経費」です。当然ながら私的な本や衣服の購入代金は計上できません。通勤費や旅費交通費は本人が負担している分のみ計上できます。

特定支出控除を利用できる方はあまり多くないかもしれませんが、例えば弁護士事務所や税理士事務所でパートをしている方は、弁護士や税理士、公認会計士といった資格を取得するための予備校代等を計上することができます。該当しそうな方は検討してみてもいいかもしれません。

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