[年収別]医療費控除で還付金はいくら戻る?|計算方法とシミュレーション
年収別に医療費控除で還付金がいくら戻るか紹介します。医療費控除による還付金の計算方法をわかりやすく解説し、具体例を利…[続きを読む]
確定申告をしたのになかなか還付金が振り込まれないと、何か手違いがあったのではと不安になってしまいますよね。
この記事では、確定申告の還付金が振り込みの流れと振込時期、振り込まれない場合の対処方法について詳しく解説します。
目次
確定申告をすれば、必ず還付金が貰えるというわけではありません。
この章ではまず、「どんな場合に還付を受けられるのか」を説明します。
還付の仕組みを理解していて、還付金がいつ振り込まれるかを知りたい方は、「還付金が振り込まれるまでの流れ」からお読みください。
還付とは、納めすぎた税金を返還してもらうことをいいます。この返還してもらう金銭を還付金と呼びます。
会社員は、源泉徴収により給与や賞与から税金が天引きされています。
天引きされている税額が正しくない場合は、年末調整によって、実際に納めなければならない税額を改めて算出し、納めすぎている場合は基本的には自動で還付されます。
ただし、1年間に多額の医療費を払った時に受ける医療費控除などは、年末調整では対応できません。
このような控除を受けたい場合は確定申告をすると正しい税額が確定し、払いすぎた分は還付金として戻ってきます。
事業が赤字だとすると、すでに納めている税金が本来の税額より多くなります。このような場合に確定申告をすることで、納めすぎた税金を還付してもらうことができます。
医療費控除のように年末調整で対応できない所得控除・税額控除がいくつかあります。
次のような場合は、確定申告をすることで還付を受けることができるので、該当するかどうかを確認してみてください。
また、以下のような理由で「年末調整ができなかった、年末調整に間に合わなかった」という場合は、確定申告をすることで還付を受けられます。
医療費控除でいくら還付金が返ってくるか知りたい方は以下の記事もご覧ください。
還付を受けるためには、「還付申告」をします。
還付の申告期限は、確定申告の対象となる年の翌年の1月1日から5年以内です。
例えば、2023年に多額の医療費を払ったため医療費控除を受けたい場合は、2024年1月1日から2028年12月31日までが申告期限です。
毎年2月中旬から1か月間が確定申告期間ですが、還付申告の場合は確定申告期限を過ぎても申告できるので、心当たりがあれば必要書類などを探して申告しましょう。
早く還付を受けたい方は、確定申告期間より前に申告を済ませるというのも1つの手です。
確定申告の還付でいくら戻るかは、控除の内容や、所得によって、まったく異なりますので、一概に記載することはできません。
一例をあげるならば、年収500万円くらいの人が、医療費控除で5万円、ふるさと納税の寄付金控除で5万円の控除を受けた場合、税率10%ですので、還付される金額は、「(5万円+5万円)×10%」=1万円となります。
申告方法・申告したタイミングにより、還付金の振り込みまでにかかる時間は異なります。
ここでは申告方法ごとに、還付金が振り込まれるまでの流れを説明していきます。
書類で申告した場合は、税務署に持参した場合でも郵送した場合でも、振り込みはおおよそ1〜2ヶ月後になります。
しかし、いつ確定申告の手続きをするかで、若干振り込みの時期は異なります。
一般的に、早めに申告すると1ヶ月ほどで、確定申告期間で税務署が混雑している時期だと2ヶ月ほどかかるようです。還付を急いでいるのであれば、早めの申告・納税が欠かせません。
e-Taxで電子申告した場合は、書類で申告した場合より早めに還付され、通常、約3週間ほどで振り込みが完了します。
実際、筆者が2月10日にe-Taxで電子申告すると、3月6日には還付金の振り込みが完了しました。
一か月以内で還付が完了した例として参考にしてください。
また、e-Taxで申告するメリットは、還付が早いだけでなく、e-Taxのホームページ上で還付金の支払予定日や金額、処理状況を確認できることも挙げられます。
詳しくは「還付が遅い場合の確認方法(e-Taxの場合)」で説明します。
確定申告の還付金は、提出した確定申告書第一表の「還付される税金の受取場所」欄に記載した口座に振り込まれます。
申告の際は、指定した口座が自身の名義になっているか必ず確認しましょう。家族の口座、旧姓のままの口座などは振り込みができないなどの問題が生じてきますので注意が必要です。
還付金は最寄りのゆうちょ銀行または郵便局で受け取ることもできます。
確定申告書の提出後、税務署での手続きが終わり還付金額が確定した場合は、「国税還付金振込通知書」がハガキで届きます。
こちらは、実際のハガキのサンプルです。
国税還付金振込通知書には、以下のような事項が記載されています。
振込日は通知書記載の「手続き開始年月日」から数日ずれることがあります。
還付金が振り込まれない要因には、どのようなことが考えられるでしょうか。
また、振り込みが遅い場合の確認方法はどのようなものがあるのでしょうか。
還付金が振り込まれない要因には、確定申告書の記入ミスや添付書類の不備が考えられます。不備があると税務署での処理がストップしてしまいます。
この場合は、再度、添付書類を揃えたりしなければならず、その分振り込みは遅くなります。
先ほど説明したハガキ(国税還付金振込通知書)が送られてきていれば、振り込みまではそれほど時間がかからないと思います。
税務署ごとの混雑状況にもよるため一概には言えませんが、税務署によっては人数を削減して対応している場合もあり、振込スケジュールに遅れが出ていることもあるそうです。
心配な場合は、税務署に電話で問い合わせをして、申請書類に不備がないかを確認するのも良いと思われます。不備がなければ還付までは時間の問題のため気長に待つしかないでしょう。
還付の申告期限は5年以内ですので、5年前の年度の分までさかのぼって還付申告をすることもできます。ただ、税務署としては、最新の年度の処理を優先的にしているようですので、過去の年度の還付の処理はかなり遅れる傾向にあります。
実際に筆者が、2年前の年度の申告ミスに気づいて、4月15日にe-Taxで還付申告をしました(確定申告期限が過ぎたものについては「更正の請求」を行います)。
申告してから約2ヶ月くらいして、税務署から電話があり、それから半月後、「更正の通知書」が送付されてきました。さらに、2ヶ月後に振り込まれました。申告してから振込までに約4ヶ月半かかったことになります。
4月という忙しい時期に還付申告したのも一つの要因だと思いますが、過去の年度については、かなり時間がかかることを覚悟したほうが良いでしょう。
還付までには長くて2か月ほどの時間がかかるので、申告後はしばらく待ってみましょう。
しかし、申告してから2ヶ月以上待っても還付されない場合は、何らかのイレギュラーが発生していることも考えられます。このようなときは、税務署に電話で問い合わせるなどして、処理状況を確認することをおすすめします。
税務署に連絡するときは、申告書の控えを手元に準備しておくと、申告の時期などをきちんと説明することができて慌てずにすみます。
e-Taxで申告した場合は、申告の手続きから2週間ほど経つと、e-Taxで処理状況を確認できます。
電子メールアドレスの登録をしておくと、処理状況が確認できるようになったときや処理状況が更新されたときにメールにお知らせが届きます。
還付金処理状況は以下の3段階ごとに、メッセージが表示されます。
e-Taxの場合も、処理状況がなかなか更新されない時は税務署に問い合わせるのが良いでしょう。
還付金がいつ振り込まれるかは、申告方法によって異なります。
少しでも早く還付金の振り込みを希望する場合は、e-Taxで確定申告期間前の申告がおすすめです。e-Taxであれば、還付が遅い場合でもe-Taxのホームページで状況確認をすることができて安心ですし、確定申告書の提出もスムーズです。
また、還付に時間がかかっている場合は税務署に問い合わせてみましょう。