【2023年版】ふるさと納税の確定申告書の書き方と記入例

農地 ふるさと

ふるさと納税で税金の控除を受けるには2つの方法があります。

今回は、確定申告を中心に、ふるさと納税で寄付金控除を受けるための確定申告書の書き方を、記入例つきで詳しく解説します。

1.ふるさと納税で寄付金控除を受ける方法

ふるさと納税をすると、所得税と住民税で寄付金控除を受けることができます。ふるさと納税で寄付金控除を受けるための手続きには

  • ふるさと納税ワンストップ特例制度
  • 確定申告

の2つがあります。

ワンストップ特例制度は、確定申告を行わなくても、ふるさと納税の控除を受けられる制度です。ただし、ワンストップ特例制度を利用できるのは、確定申告をする必要のないサラリーマン等で、1年間の寄付先の自治体が5つ以下である場合のみとなります。

(1)ふるさと納税ワンストップ特例制度の手順

①ふるさと納税ワンストップ特例の申請書の提出

各自治体にお金を寄付したとき、またはその後に、ふるさと納税ワンストップ特例の申請書(税額控除の申告特例申請書)が送られてきます。この申請書に必要事項を記載し、寄附した自治体に翌年の1月10日までに提出します。マイナンバーや本人確認書類も必要となるので、注意しましょう。

ふるさと納税 ワンストップ特例申請書

②住民税の控除

ワンストップ特例制度を利用したときは、所得税からの控除はありません。所得税分も合わせて、翌年度分の住民税が減額される形で控除されます。住民税の申告の必要はなく、自動で控除額が計算され控除されます。

(2)確定申告が必要な人

次のようなケースでは、ふるさと納税ワンストップ特例制度を適用できませんので、確定申告が必要です。

  • フリーランス・個人事業主の人
  • 会社員・公務員で医療費控除などを受けるために確定申告が必要な人
  • 6つ以上の自治体に寄付をした人
会社員(サラリーマン)の注意事項ですが、確定申告をする場合、ワンストップ特例制度を申請していたとしても、確定申告でふるさと納税の控除(寄付金控除)の記載を忘れると、控除を受けることができないため、要注意です。

2.ふるさと納税の寄付金控除もスマホで簡単に! e-Taxで確定申告する方法

確定申告には手書きで確定申告書を作成して税務署に提出する方法と、パソコンやスマホを使ってオンラインで申告を行う方法があります。

次章では手書きで確定申告を行う手順を、この章ではスマホで寄付金控除の申告をする手順を解説します。

スマホでの確定申告にはいくつかやり方がありますが、今回は一番シンプルな方法を紹介します。

準備するもの

  • マイナンバーカード
  • マイナンバーカードのパスワード
  • マイナポータルアプリをインストールしたスマホ

今回紹介する方法(e-Tax)では、寄付金控除の証明書は添付を省略できます。

申告の際は寄付金控除の証明書が手元になくても大丈夫。ふるさと納税のマイページなど、何年何月、どの自治体に、何円寄付したかが分かっていれば申告に問題はありません。

所要時間

10分から20分程度

やり方

3.ふるさと納税の寄付金控除を受けるための確定申告書の書き方

ここでは、具体例を交えて、所得税の寄付金控除を受けるための確定申告の方法を説明します。

【例】サラリーマンで年収500万円、独身、4万円のふるさと納税をした場合

(前提:給与所得額356万円、1年間に払った社会保険料70万円、1年間に給料から天引きされた源泉所得税142,700円。その他の控除はなしとします)

確定申告書について、以前は、AとBにわかれていましたが、2023年からA・Bの区別がなくなり、ひとつになりました。

(1)準備するもの:寄付金受領証明書と源泉徴収票

ふるさと納税をすると、寄附した自治体から「寄付金受領証明書」が届きます。こちらに、ふるさと納税をした金額が記載されているので、その数字を使って寄付金控除の計算をします。

また、紙で提出する場合、寄付金受領証明書を確定申告書に添付して、税務署に提出する必要があります(e-Taxの提出では不要)。

給与収入と給与所得を記入するために、会社から送付される「給与所得の源泉徴収票」も準備してください(下図のような書類)。

源泉徴収票 令和

(2)収入と所得の記入

まず、確定申告書第一表の「収入金額等」の「㋔給与」欄に、源泉徴収票の「支払金額」の数字を記入します。

確定申告書 令和4年分 第一表 ふるさと納税

続いて「所得金額等」の「⑥給与」欄に、源泉徴収票の「給与所得控除後の金額」の数字を記入します。

確定申告書 令和4年分 第一表 ふるさと納税

第二表の「所得の内訳」欄にも記入します(図は省略)。詳しくは、次の記事をご覧ください。

2023年2月16日~3月15日に行う、令和4年分の確定申告書の書き方について、会社員・公務員・サラリーマン向けに、…[続きを読む]

(3)寄付金控除額の計算

寄付金控除できる金額を計算します。寄付した金額をそのまま控除できるわけではありませんので、ご注意ください。

確定申告書に記載する寄附金控除額は、以下の表にあてはめて計算します。

確定申告書 令和4年分 ふるさと納税

A 寄付金
寄付金受領証明書の額4万円を記載します。

B 第一表の⑫所得金額の合計額(退職所得がある場合は合算する)を記載します。【例】の場合は、356万円です。

C 所得税の寄付金控除の上限は、所得金額の合計額の40%です。B×0.4の金額を記載します。
【例】の場合は、346万円×0.4=1,424,000円です。

D AとCのいずれか少ない金額を記載します。【例】の場合は4万円です。

E 寄付金控除額を計算します。計算式は、D-2,000円です。
【例】の場合は、4万円-2,000円=38,000円です。

(4)控除の記入

第一表の「所得から差し引かれる金額」に記入していきます。

「㉘寄付金控除」欄にさきほど計算した寄付金控除の金額を記入します。
また、「⑬社会保険料控除」に、源泉徴収票の「社会保険料等の金額」の数字を記入します。「㉔基礎控除」は、通常、「48」と記入します。

㉕欄にそこまでの欄の金額を合計したものを、㉙欄にすべて合計したものを記入します。

確定申告書 令和4年分 第一表 ふるさと納税第二表の「寄付金控除に関する事項」欄に寄付先の名称と寄付金額を記入します。寄付した自治体が多いときは、一部だけ記入して、あとは「ほか」と記入します。

確定申告書 令和4年分 第二表 ふるさと納税

「住民税に関する事項」欄の「都道府県、市町村分への寄附」欄に。寄付した金額を記載します。
住民票がある市区町村と情報が共有されます。そのため、別で手続きをする必要がなく住民税からも控除されます。

確定申告書 令和4年分 第二表 ふるさと納税

(5)税額の計算

さいごに、税額の計算をします。

確定申告書 令和4年分 第一表 ふるさと納税

税金の計算のためには、まずは税金の計算の対象となる「課税される所得金額」を求めます。㉚課税される所得金額は、「所得金額-所得控除金額」で求めます。

【例】
課税される所得金額=所得金額346万円-所得金額控除1,218,000円=2,342,000円

次に所得税額の計算です。㉛所得税額は、課税される所得金額に税率を乗じて計算します。

所得税額=課税される所得金額2,342,000円×税率10%-控除額97,500円=136,700円

所得税の計算方法はこちらをご覧ください。

最新(平成27年以降)の税率は7段階に分かれており、税率は5%~45%です。早見表で給与年収ごとの所得税が一目でわか…[続きを読む]

㉛所得税額を㊶㊸欄に転記します。

2037年12月31日までは、所得税のほかに復興特別所得税が課されます。復興特別所得税は所得税の2.1%です。「㊹復興特別所得税」欄に計算結果を記入します。

㊹復興特別所得税=136,700円×2.1%=2,870円(小数点以下の端数切り捨て)
㊺所得税及び復興特別所得税の額=168,700円+3,542円=172,242円

㊽所得税及び復興特別所得税の源泉徴収税額…1年間に給料から天引きされた源泉所得税の142,700円を記載します。

㊺(所得税及び復興特別所得税の額)と、㊽(源泉徴収税額)を引いた金額を「㊾申告納税額」欄に記入します。マイナスの金額になったら、先頭に「▲」記号または「-」記号を記入します。

この値がプラスの場合は、「51 納める税金」欄に記入します(100円未満切り捨て)。値がマイナスの場合は、「52還付される税金」欄に記入します。還付が発生する場合は、振込先銀行名や口座番号等の情報を記載します。

確定申告書 令和4年分 第一表

結果的に、寄付金40,000円のうち、実質的な自己負担額は2,000円で、所得税と住民税からそれぞれ控除されます。確定申告書A 寄付金控除 計算例

インターネットに慣れている方なら、e-Taxが便利です。e-Taxを利用すれば、申告書を紙で提出する必要がないだけでなく、寄付金受領証明書も添付不要です。

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4.控除される時期と方法

ふるさと納税をした場合、所得税と住民税では控除される時期や方法が異なります。

所得税の控除は、寄附をした年度の所得税から控除されます。還付がある場合は3月~4月ぐらいに、確定申告書に記載した指定口座に振り込まれます(e-Taxで申告すると、もっと早く振り込まれます)。

住民税の控除は、寄附をした翌年の6月以降に納付予定の住民税から控除されます。住民税では還付はありません。ワンストップ特例を利用すると、所得税控除はなく、住民税からまとめて控除されます。

5.よくある質問

寄付金受領証明書を失くしてしまったら?

寄付金控除を受ける場合には、確定申告書に寄付金受領証明書の添付が必要です。もしも寄付金受領証明書をなくしてしまったら、ふるさと納税をした自治体に再発行の手続きをする必要があります。再発行の手続きは各自治体により異なるので、まずは自治体にどのような手続きをすればよいか、問い合わせをしましょう。

妻の名前でふるさと納税をしたものは控除できるのか?

寄附金控除は原則、納税者が寄付した場合に受けられる控除のため、妻の名前でふるさと納税をしたものは控除できません。ふるさと納税を申し込む場合ときに注意してください。

ワンストップ特例を利用中に、寄付した自治体が6以上になったので、確定申告に切り替えることは可能か?

こちらは可能です。6団体以上にワンストップ特例を申請した場合は、ワンストップ特例を申請しても適用されません。その代わり、確定申告をすれば寄付金控除を受けられます。

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監修
ZEIMO編集部(ぜいも へんしゅうぶ)
税金・ライフマネーの総合記事サイト・ZEIMOの編集部。起業経験のあるFP(ファイナンシャル・プランナー)を中心メンバーとして、税金とライフマネーに関する記事を今までに1200以上作成(2022年時点)。
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