固定資産税っていくらくらいかかるの?|計算方法と相場を解りやすく解説
土地や建物といった不動産を所有していると、毎年「固定資産税」の支払いが必要になります。この記事では固定資産税の計算方…[続きを読む]
住宅やマンションの購入では、家の価格だけでなく固定資産税も気になるポイントではないでしょうか。この記事では固定資産税の計算方法を解説し、実際にモデルケースを使って税金の金額をシミュレーションします。
具体的なシミュレーションをお見せする前に、固定資産税の計算の基礎を簡単にお伝えします。大まかな計算方法については理解しているという方は飛ばして2章をご覧ください。
固定資産税の計算には様々な細かい要素がありますが、大まかにいうと以下の計算式で求めることができます。
その年の1/1時点における土地や建物の価値のことで、市区町村長が定めます。建物であれば経年劣化、土地であれば地価の推移などが加味されて、3年に一度見直しが行われます(評価替え)。
固定資産税の標準税率は1.4%ですが、条例によって1.4%を超える税率を設定している市区町村も存在します。
固定資産税の詳細な計算方法につきましては下記の記事で解説していますので、ぜひ併せてご覧ください。
また、固定資産税には条件を満たすことで税額を引き下げることができる「軽減措置」も存在します。どのような軽減措置があるのか、どういう条件で利用可能かについては以下の記事で詳しく解説しています。
それではこれから、いくつかのケースにおける2020年に支払うべき固定資産税の金額をシミュレーションしてみます。なお、この記事でシミュレーションする固定資産は全て東京都23区内にあるものとします。
まずは一戸建ての固定資産税をシミュレーションしてみましょう。
まず、土地にかかる固定資産税額を計算します。
次に、建物にかかる固定資産税額を計算します。
以上より、この一戸建てのモデルケースにおける2020年の固定資産税額は201,600円と計算できました。
つづいてはマンションの固定資産税についてシミュレーションします。
まず、土地にかかる固定資産税額を計算します。
次に、建物にかかる固定資産税額を計算します。
以上より、このマンションのモデルケースにおける2020年の固定資産税額は240,800円と計算できました。
最後に、賃貸マンションを借りて事業をしている場合の固定資産税について計算してみましょう。
まず、このモデルケースでは自己の所有する住宅ではなく賃貸マンションに居住しているため、住宅にかかる固定資産税額は0円です。また、歯科医院も自己所有ではなく賃借しているものですからこれにかかる固定資産税額も0円です。
次に、歯科診療用チェアユニットについて検討します。償却資産の課税標準額は、その資産の取得価格に一定の率を乗じた金額です。
東京都主税局のホームページにある減価残存率表によれば、耐用年数7年で前年中に取得したものの減価残存率は0.860ですから、400万円に0.86を乗じた344万円が歯科診療用チェアユニット1セットの課税標準額であると計算できます。
ユニットは2セットあるため、344万円に2を乗じた688万円が2021年における固定資産税の課税標準額です。そして、688万円に固定資産税率である1.4%を乗じると96,320円となり、税額は100円未満切り捨てですから、このケースにおける固定資産税額は96,300円と計算できます。
いかがでしたでしょうか。この記事では、固定資産税がいくらかかるのかをモデルケースを使ってシミュレーションしました。
固定資産税の計算には様々な細かい要素がありますが、大まかにいうと
という式で計算することができます。
2019年12月に土地付きの新築一戸建てを5,000万円で購入し、認定長期優良住宅に該当する場合、201,600円前後の固定資産税がかかります。
例えば2018年に建設された5階建てマンションの一部屋を2019年12月に5,000万円で購入した場合、240,800円前後の固定資産税がかかります。
ここまでお伝えした通り、固定資産税は毎年まとまった額の支払いが発生します。キャッシュレス決済のポイント還元も効果がでやすいため、現金や口座振替で固定資産税を支払っている方は、支払い方法についてもご自分に合ったものを検討されることをおすすめします。