【2024年版】株の配当所得の確定申告書の書き方

配当所得 確定申告 書き方

株の配当を受け取ったも、確定申告不要なケースが多いです。ただ一方で、配当控除を利用することで税金の負担が軽くなるケースもあります。

この記事では、株の配当所得があるとき、確定申告が必要かどうかと、確定申告書の書き方をわかりやすく解説します。

1.株の配当をもらったら確定申告が必要か?

株式の配当金が支払われるとき、次のように、所得税・住民税等があらかじめ源泉徴収されます。

  • 上場株式等の配当金…20.315%(所得税15.315%、住民税5%)が源泉徴収される
  • 上場株式等の配当金(大口個人株主の場合)…20.42%(所得税20.42%)が源泉徴収される
  • 非上場株式の配当金…20.42%(所得税20.42%)が源泉徴収される

配当所得 確定申告 1

一般的な上場株式等の配当金であれば、所得税と住民税が源泉徴収されていますので、確定申告をする必要はありません。

ただし、確定申告をしたほうが有利になる場合があります。

確定申告をする場合、総合課税と分離課税の2種類がありますが、それぞれ次のようなメリット・デメリットがあります。

  総合課税 分離課税
メリット 配当控除を受けられる 上場株式の譲渡損失があれば損益通算可能
デメリット 上場株式の譲渡損失があっても損益通算できない 配当控除を受けられない

一般的には、所得が少ない場合には、総合課税で申告して配当控除を受けたほうが有利になります。

どちらが有利か詳しくはこちらをご覧ください。

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この記事では、総合課税で配当控除を受けることを前提として、確定申告について解説します。

2.配当所得の事前準備

配当で得た利益は「配当所得」に該当します。

まず、申告するために計算しなくてはいけないものが以下になります。

  • ①配当所得額
  • ②配当控除額

「①配当所得額」は以下の計算式で計算できます。

配当金収入金額(源泉徴収税額を差し引く前の金額)-株式などを取得するための借入金の利子 =配当所得の金額
「②配当控除額」の計算方法は以下の記事をご覧ください。何が「配当」に当たるかも確認できます。
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3.配当所得の確定申告書の書き方

ここでは、給与所得と株式の配当所得がある場合の、確定申告書の書き方を解説します。

(1) 確定申告書 第二表

まず、確定申告書 第二表から作成します。作成の手順は次のとおりです。

  • 「所得の内訳」のエリア……配当について記入
  • 「住民税・事業税に関する事項」のエリア……控除額を記入

「所得の内訳」のエリア

「所得の内訳(所得税及び復興特別所得税の源泉徴収税額)」のエリアに配当で得た所得について記入します。

また、給与所得など他の所得も記入します。

「㊽源泉徴収税額の合計額」欄に合計額を記入します。この金額を後で、第一表に転記します。

確定申告書 令和4年分 第二表 株式配当

サンプルでは配当金を100万円得ているため下記の内容を記載します。

  • 「所得の種類」……「配当」
  • 「種目」……「株式の配当」
  • 「給与などの支払い者の名称・所在地等」……配当を支払った会社名
  • 「収入金額」……配当金額(源泉徴収前)
  • 「所得税及び復興特別所得税の源泉徴収税額」……特定口座年間取引報告書の「源泉所得税額(所得税)」の金額を転記

「住民税・事業税に関する事項」のエリア

「住民税・事業税に関する事項」エリアの「配当割額控除額」欄に特定口座年間取引報告書に記載された「配当割額(住民税)」の金額を転記します。

確定申告書 令和4年分 第二表 投資信託

(2) 確定申告書 第一表

次に確定申告書の第一表を記入します。

「収入金額等」エリア

「収入金額等」欄の「配当」欄に配当金の金額を記入します。

そのほか、給与収入など、すべての収入を該当欄に記入します。

確定申告書 令和4年分 第一表 株式配当

「所得金額」等の「配当」欄に配当所得を記入します。
配当所得を得るためにかかった費用がなければ、収入と同じ金額となります。

「所得金額等」エリア

そのほか、給与所得など、すべての所得を該当欄に記入し、所得の合計金額を記入します。

確定申告書 令和4年分 第一表 株式配当

「所得から差し引かれる金額」エリア

控除する金額を記入します。

サンプルでは、社会保険料控除と、基礎控除のみ考慮しています。

確定申告書 令和4年分 第一表 株式配当

「税金の計算」エリア

「㉚課税される所得金額」欄に「⑫合計」から「㉙控除合計」を引いた金額を記入します。

「㉛税額」欄に、計算した所得税額を記入します(「所得税の税率」参照)。

確定申告書 令和4年分 第一表 株式配当

配当控除の計算

課税される所得金額は1,000万円以下ですので、配当控除額は次の計算になります。

配当控除額=配当収入100万円×10%=10万円

「㉜配当控除」欄に配当控除額を記入します。

「㊶差引所得税額」欄に㉛から㉜を引いた金額を記入します。㊸欄にも転記します。

「㊹復興特別所得税」欄には、㊸欄に2.1%かけた金額を記入し、㊸と㊹の合計を㊺欄に記入します。

「㊽源泉徴収税額」欄には、第二表で計算した値を記入します。

「㊾申告納税額」欄に、㊺から㊽を引いた値を記入します(マイナスの場合は先頭に「▲」記号)

マイナスの場合は、還付されますので、「52還付される税金」欄に金額を記入します。

確定申告書のその他の部分の書き方は、こちらの記事をご覧ください:

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よくある質問

株の配当をもらったら確定申告が必要?

上場株式の配当金であれば、通常、源泉徴収されていますので確定申告は不要です。ただし、確定申告をして配当控除を受けたほうが有利なこともあります。詳しくは、こちらをご覧ください。

配当所得は確定申告書にどのように記入する?

確定申告書の第一表と第二表に配当の金額等を記載します。詳しくは、こちらをご覧ください。

監修
ZEIMO編集部(ぜいも へんしゅうぶ)
税金・ライフマネーの総合記事サイト・ZEIMOの編集部。起業経験のあるFP(ファイナンシャル・プランナー)を中心メンバーとして、税金とライフマネーに関する記事を今までに1300以上作成(2023年時点)。
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