ふるさと納税の確定申告でマイナポータル連携を利用する方法【スマホ版】
この記事では、ふるさと納税の確定申告で「マイナポータル連携」を利用する手順を、操作画面の画像付きで解説します。[続きを読む]
ふるさと納税をした年分の各知恵申告なら、e-Taxを利用したマイナポータル連携が便利です。
マイナポータル連携を利用すれば、自治体の名前や寄付した金額を入力する必要はまったくなく、寄付情報が自動的に確定申告書に反映されます。
この記事では、ふるさと納税をマイナポータル連携で確定申告をする手順と方法について、すべてキャプチャ画像つきで詳細に解説します。
(全手順の所要時間は30分~1時間くらいです。)
目次
今回は、PC(パソコン)・Chromeブラウザと、マイナンバーカード、ICカードリーダライタを利用し、マイナンバーカードはすでに取得済み、e-Taxも登録済みという前提で、説明していきます。
まだの方は、下記の記事をご参照ください。
画面は異なりますが、スマホを利用しても手順はほぼ同じです。
実際の詳細な解説に入る前に、ふるさと納税で、マイナポータル連携での確定申告をする仕組みと流れについて整理しておきます。
マイナポータル連携をするために、最低限知っておきたい仕組みを紹介します。
これを知っておかないと、連携する作業で、自分が何をやっているかわからなくなる可能性が高いからです(少なくとも筆者は、途中で訳がわからなくなりました・・・後で、一連の作業の意味がわかりました)。
マイナポータル連携では、次のように、4つのサイト/システムが登場します。
そして、このように、それぞれのシステムが連携する必要があり、その連携作業を順次行います。
この3つの連携作業を行うことで、ふるさと納税のマイナポータル連携でe-Tax確定申告ができるようになります。
(個人的には最初から連携してくれればいいと思うのですが・・・)
上記の「e-私書箱」と連携できる、ふるさと納税サイトは、2023年2月時点で、下記のサイトです。
これ以外のサイトを利用して、ふるさと納税をした場合は、マイナポータル連携できませんので、手で入力することになります。
マイナポータル連携でふるさと納税の確定申告をするには、手順がとても重要です。
これを間違うと、無駄な作業をしたり、必要以上に待たされることになります。
流れを簡単に書きますと、このようになります。
ここで重要なのが、最初に、楽天・ふるなび等のふるさと納税サイトで「寄付金控除に関する証明書」の発行申請をしておくことです。
サイトによって違いますが、申請してから証明書が発行されるまで数日かかります。これをやっておかないと、他の作業を先にやっても、待たさせてしまいます。
証明書の発行が完了すれば、2番目と3番目は一連の作業で行うことができます。早い人であれば、30分もあれば完了するでしょう。
ここからは、具体的な手順を解説していきます。
まずは、ふるさと納税サイトで「寄付金控除に関する証明書」の発行申請をします。今回は、楽天ふるさと納税サイトを例として解説します。
他のサイトについては、それぞれのサイトのヘルプ等をご覧ください。
楽天ふるさと納税の「マイページ」にアクセスします。
左側のメニューの少し下のほうの、「寄付金控除証明書の発行」をクリックします。
ページの下のほうにスクロールすると、「STEP1 発行申請をする」という箇所があります。2023年の確定申告であれば、2022年分の「申請手続きへ」ボタンをクリックします。
「寄付金控除証明書の発行」ページで、ご利用規約を読み、下のほうにスクロールします。
「ご利用規約とデータ連携に同意する」にチェックを入れ、「電子発行を申請する」ボタンをクリックします。
「証明書発行申請を受け付けました」と表示されます。
2営業日または3営業日で証明書が発行され、登録してあるメールアドレス宛に通知メールが来ます。
再度、楽天ふるさと納税の「マイページ」の左側メニューから、「寄付金控除証明書の発行」をクリックします。
下の方にスクロールすると、「STEP2 証明書を所得する」という箇所がありますので、「証明書を取得する」ボタンをクリックします。
「e-私書箱」サイトに飛びます。「2022年寄付分【寄付金控除に関する証明書】が電子発行されました」と表示されていればOKです。
ここは、いったんこれでOKです(連携については後のほうでまとめて説明します)。
これ以降行う、マイナポータル連携が面倒なときは、「2022年寄付分【寄付金控除に関する証明書】が電子発行されました」の部分をクリックした後、「寄付金控除に関する証明書(xmlデータ)」をクリックして、XMLファイルをダウンロードしても大丈夫です。
そのファイルを、e-Taxで読み込むことで、細かい情報を入力しなくても済みます。
(もしかしたら、このほうが楽かもしれません・・・)
さて、ここからは、最初に紹介した以下4つのシステムの連携作業を順次行っていきます。そこそこの長丁場になります・・・。
必要な連携はこの3つです。
すべて、マイナポータルにログインした状態から連携の作業を行います。まずは、マイナポータルへログインします。
「マイナポータル」にアクセスします。右上の「ログイン」をクリックします。
初めての人は「利用者登録」ボタンをクリックします。
(すでに登録済みの人は、上の段の「ログイン」をクリックしてログインしてください。)
使用する端末、マイナンバーカードの読み取り方法を選びます。どの方法でもできますが、ここでは、「パソコン」「ICカードリーダライタで読み取り」で行います。
マイナポータルアプリをインストールしていない場合は、「ダウンロード」ボタンをクリックして、アプリをダウンロードしてインストールします(昨年以前にインストールした人もアップデートが必要になりますので、同じ作業をします)。
「ログイン用アプリのインストール」の部分が表示されますので、「ダウンロードする」ボタンを押します。すると、「MPASetup_Chrome.exe」ファイルがダウンロードされます。このファイルを実行します。
画面の手順に従ってクリックしていけば、簡単にインストールできます。
Chromeでストアページが表示されますので、「Chromeに追加」ボタンを押します。
「拡張機能を追加」ボタンを押します。「マイナポータルAPがChromeに追加されました。」と表示されます。
「利用者登録/ログイン」をクリックします。
マイナンバーカードをICカードリーダライタにセットし、「OK」ボタンをクリックします(以降、何回かマイナンバーカードが必要ですが同じです)。
4桁の利用者証明用パスワードを入力します。
ログインが成功すると、右上が「ログイン中」になります。
マイナポータルにログインしたら、各種の連携作業をします。まず最初に、マイナポータルとe-私書箱の連携をします。
マイナポータルのトップページで、少し下にスクロールし「確定申告の事前準備」ボタンをクリックします。
このページの下のほうの「確定申告の事前準備を開始する」をクリックします。
「取得する証明書等の選択」ページで、「ふるさと納税」を選び、「次へ」ボタンをクリックします。
控除証明書を発行するサイトを選びます(複数選択可能)。ここでは、「楽天ふるさと納税」を選びます。「次へ」ボタンをクリックします。
「e-私書箱と連携する」の箇所の「連携する」ボタンをクリックします。
「1.マイナポータルとe-私書箱を連携する」の箇所の「連携する」ボタンをクリックします。
「同意する」ボタンをクリックします。
e-私書箱サイトに移ります。
(e-私書箱サイトは直接アクセスしても利用できません。マイナポータルのボタンを押して移る必要があります。)
右下の「スキップ」をクリックします。
利用規約を読み、「同意する」ボタンをクリックします。
マイナンバーカードで認証をします。ICカードリーダを利用するか、スマホでQRコードを読み取ります。どちらかのボタンをクリックしてください。
どちらの場合も、マイナポータルにログインしたときと同じ手順でマイナンバーカードを読み取ります。
登録するメールアドレスを入力し(確認欄にも入力し)、「メールアドレスの登録」ボタンをクリックします。
登録が完了すると、マイナポータルに戻ります。「確定申告の事前準備」ボタンをクリックします。
かなり長い工程でしたが、大丈夫でしょうか? あと半分くらいですので、頑張っていきましょう。
次に、e-私書箱と、ふるさと納税サイト(楽天)を連携します。
もう一度、「e-私書箱と連携する」の箇所の「連携する」ボタンをクリックします。
「2.e-私書箱と発行するサイトを連携する」の箇所の「連携する」ボタンをクリックします。
e-私書箱サイトに移ります。
「控除に関する証明書発行機業と連携」ボタンをクリックします。
「ふるさと納税」をクリックします。
連携したい、ふるさと納税サイトを選択します。ここでは「楽天ふるさと納税」を選択し、「連携手続きへ」ボタンをクリックします。
複数のふるさと納税サイトで寄付した人は、それぞれのサイトを選択します。
「お手続きのご案内」ボタンをクリックします。
「楽天ふるさと納税マイページ 確定申告に伴うお手続き」のリンクをクリックします。
新しいウィンドウが開き、楽天ふるさと納税サイトに移ります。
楽天ふるさと納税の「マイページ」の左側メニューから、「寄付金控除証明書の発行」をクリックします。
下の方にスクロールすると、「STEP2 証明書を所得する」という箇所がありますので、「証明書を取得する」ボタンをクリックします。
「e-私書箱」サイトに飛びます。左側メニューの「e-私書箱連携」をクリックします。
下の方の「e-私書箱につなぐ」ボタンをクリックします。
「同意する」にチェックを入れ、「すでにアカウントのお持ちの方はこちら」をクリックします。
マイナンバーカードの認証をします。ICカードリーダを利用するか、または、スマートフォンでQRコードを読み取ります。
マイナンバーカード認証が終了すると、「連携完了」と表示されます。この画面は閉じて大丈夫です。
e-私書箱に戻ると、「連携済み企業一覧」に連携したサイトが登録されています。「マイナポータルに戻る」ボタンをクリックします。
マイナポータルに戻ると、「楽天ふるさと納税」が「連携済み」になっています。
これで、最後の連携、e-Taxとマイナポータルの連携です。
マイナポータルの「連携リスト」のページで、下の方にスクロールして、「e-Taxと連携する」の「連携する」ボタンをクリックします。
「マイナポータルとe-Taxを連携する」の「連携する」ボタンをクリックします。
「同意する」ボタンをクリックします。
「e-Taxへログイン」ボタンをクリックします(e-Taxを利用したことがあることを前提としています)。
マイナンバーカードの認証をします。
マイナポータルにログインするときに、ICカードリーダを利用した場合は、ICカードリーダを利用して再度認証します。ログイン時にスマートフォンでQRコードを読み取った場合は、スマートフォンでQRコードを読み取って再度認証します。
認証が完了すると、利用者識別番号が表示されます。「同意する」ボタンをクリックします。
連携が完了しました。「確定申告の事前準備」ボタンをクリックします。
長かったですが、これで、3つの連携がすべて完了しました。あとは、確定申告です。
「確定申告書等作成コーナー」にアクセスします。「作成開始」ボタンをクリックします。
「マイナンバーカードをお持ちの方」の中から、「スマートフォンを使用してe-Tax」か「ICカードリーダライタを使用してe-Tax」を選びます。ここでは、「ICカードリーダライタを使用してe-Tax」を選んでクリックします。
一番左の「所得税」をクリックします。
「マイナポータルと連携する」を選択し、「次へ進む」ボタンをクリックします。
マイナポータルアプリのインストールは、さきほどのマイナポータルのところで行っていますので、ここでは不要です。
「利用規約に同意して次へ」ボタンをクリックします。
「次へ進む」ボタンをクリックします。
「ICカードリーダーでログイン」ボタンをクリックします。
ICカードリーダーでマイナンバーカード認証をします。
認証が完了すると「認証完了」と表示されますので、「次へ」ボタンをクリックします。
「次へ進む」ボタンをクリックします。
e-Taxの登録情報(住所・氏名等)が表示されますので、間違っていないことを確認して、「次へ進む」ボタンをクリックします。
「申告する方本人の情報を取得しますか」の箇所で「取得する」を選択します。
「マイナポータルに移動して情報を取得」ボタンをクリックします。
マイナポータルから読み取った、年間の寄付金の金額が表示されています。「申告書等を作成する」ボタンをクリックします。
ここからは確定申告に必要な内容を入力していきます。
収入金額・所得の金額入力はここでは省略します。
ふるさと納税の寄付金控除は所得控除の一種です。「所得控除の入力」の段階に移ると、「寄付金控除」の箇所には、自動的に金額が入力されています。
寄付金控除は次のような式になります。
よって、年間に寄付した総額から2,000円を引いた金額が入っています。
ただし、ふるさと納税で寄付できる金額には上限がありますので、上限を超えた場合は自動的に削られています。
上限については、こちらのシミュレーションツールをご利用ください。
もし、他にも寄付したものがあれば、「訂正・内容確認」ボタンをクリックし、寄付した内容を入力します。ここでは省略します。
あとは、必要に応じて医療費控除などの控除を入力し、内容確認をして送信します。ここでは省略します。
2023年2月現在、マイナポータル連携に対応しているのは、楽天、ふるなび等の大手のふるさと納税サイトのみです。自治体のサイトでふるさと納税した場合はマイナポータル連携できませんので、XMLファイルを取得してインポートするか、手動で入力します。
マイナポータル連携は、連携するまでに手順が複雑で時間も30分くらいかかりますが、一度連携してしまえば、翌年以降も有効で、非常に楽になります。
翌年以降もずっとふるさと納税を続ける人はマイナポータル連携をしたほうがお得でしょう。一方、ふるさと納税は今回のみという方は、XMLファイルでインポートしたほうが早いでしょう。
マイナポータル連携の方法は、こちらをご覧ください。
マイナポータルの連携作業は一度行えば、次の年は作業不要です。
ただし、各システムは徐々に更新されていますので、大幅なアップデートがされた際には、何らかの手順変更や追加作業が入る可能性はあります。
マイナポータル連携は、マイナンバーカードを利用して認証します。
マイナンバーカードの認証には4桁の暗証番号が必要であり、番号を連続して3回間違えるとロックされますので、ある程度のセキュリティが保たれています。しかし、マイナンバーカードを紛失した際には、万が一のことを考え、すぐに紛失の連絡をしたほうが良いでしょう。