夏のボーナス・冬のボーナスはいつもらえる? 支給日・支給回数は?
1年に二度、夏と冬に支給されるボーナスは会社員、公務員にとって嬉しい収入です。この記事では、ボーナス・賞与が出る時期・支給日・支給回数などについて解説します!
この記事はこんな方におすすめです!
- ボーナスを見込んで大きな買い物を予定している方
- ボーナス支給日をふまえて転職・退職の日程を決めたい方
- ボーナスについて基本的な知識をつけたい方
目次
1.ボーナスの支給時期・もらえる回数は?
(1)夏のボーナス、冬のボーナスとは?
友人との会話などで「ボーナスの支払い時期や回数が違う」と疑問に感じた経験がある方もいるかもしれません。
実は、ボーナスの支給時期や回数には法的な根拠はありません。したがって年1回や年3回のボーナスを支給する会社も当然ありますし、ボーナスを支給しない会社もあります。
そうは言っても一般的に、ボーナスは年2回、夏と冬に支給されるというイメージがありますよね? 事実、多くの企業が夏と冬の2回のボーナスを支給しています。では、なぜ夏と冬の2回のボーナスが定着したのでしょうか?それはボーナスの起源を辿ると理解できます。
ボーナスは江戸時代の「仕着」という習慣が由来であるとされています。この仕着とは、主人がその奉公人に対して衣服や餅代などの小遣いを与えるという習慣です。この江戸時代の仕着は、夏と冬の年2回支給されるものだったようです。江戸時代の習慣がそのまま現代の賞与にも影響を与えていると考えられます。
(2)ボーナスを年に3回以上もらえる場合はどんなケース?
年2回が一般的なボーナスの支給回数ですが、年3回支給の会社もあります。では、ボーナスを年3回支給するのはどのような理由からでしょうか?
ボーナスの支給回数に明確な決まりはないことは先ほど述べた通りです。したがってボーナスを年3回支給する理由は会社ごとに異なります。
ただし、よくある理由としては以下のものが挙げられます。
- 決算賞与を支給している
- 会社の資金繰りの都合
- 昔からの慣習
決算賞与を支給している
会社によっては、年2回のボーナスとは別に決算賞与を支給する場合があります。決算賞与については後ほど詳しく解説しますが、業績が悪い年には決算賞与が支給されない場合もあります。したがってこのケースでは、必ずしも年3回のボーナスを受給できると決まっているわけではありません。
会社の資金繰りの都合
もう一つは会社の資金繰りの都合です。業種によっては特定の時期に売上が偏る業種もあります。そのような会社では、資金的余裕がある時期にあわせて年3回の支給とすることもあります。
また、ボーナスの支払総額が同じであれば、年2回の支給を年3回に分けて支給した方が、1回ごとの出費が減るため会社の資金繰りは安定すると言えます。要するに年3回のボーナスを支給していても、年2回でボーナスを支給している場合と総額は変わらないというケースです。
昔からの慣習
実は2003年までは、ボーナスにかかる社会保険料は非常に安く抑えられていました。会社からすると、毎月の給与を増やすよりも、ボーナスの回数を増やした方が社会保険料の節約になったのです。
現在はボーナスにも通常の給与と同じ割合の社会保険料がかかりますが、過去のそういった慣習が引き継がれてボーナスを年3回支給しているケースもあるでしょう。
2.ボーナスの支給日はいつ?
ボーナスの支給日はいつ頃に設定している会社が多いのでしょうか? 公務員のボーナス支給日と比較しながら解説していきます。
(1)公務員のボーナス支給日
公務員のボーナス支給日は、国家公務員の場合は法律に、地方公務員の場合は条例に規定されています。
国家公務員は夏季ボーナスが6月30日、冬季ボーナスが12月10日と定められています。また、地方公務員も国家公務員のボーナス支給日に準じて設定している自治体が多く、東京都などは国家公務員と同じ支給日となっています。
(2)一般企業のボーナス支給日
冒頭でも触れましたが、一般企業のボーナス支給日に明確な規定はありません。したがって「ボーナス支給日は会社による」というのが正しい答えになります。
しかし、一般的に夏季賞与は7月初旬、冬季賞与は12月初旬の支給としている会社が多いと言えます。より具体的に言えば、夏季が7月10日、冬季が12月10日辺りに設定している会社が多数派と言えるでしょう。また、「7月2週目の金曜日」などと、明確な日にちは定めず金曜日に支給することとしている会社も多いようです。
もちろん、毎月の給料日が何日であるかによっても変わってくるでしょうし、一概には言えません。例えば毎月の給料日が10日である会社では、賞与の支給日を6月25日や12月25日に設定することも考えられますし、あくまでケースバイケースです。
(3)決算賞与の支給日
年2回支給される一般的なボーナスとは違い、「決算賞与」が支給される場合は支給日に決まりがあります。まずは決算賞与の概要とともに、決算賞与と混同されやすい業績賞与について簡単に解説します。
決算賞与とは
決算賞与とは、通常会社の決算後に支給されるボーナスで、年2回のボーナスとは別に支払われるものです。決算賞与の特徴として、会社の利益に応じて支給される臨時的なボーナスという性質があります。
会社の業績が良ければ決算賞与を支給することとしている会社は珍しくありませんが、業績が悪ければ支給されない可能性もあります。
業績賞与とは
業績賞与は、企業もしくは従業員個人や部門等の業績に応じて支給額が決定される賞与で、業績連動型賞与とも呼ばれます。決算賞与とは違い、年2回の一般的なボーナスとして扱われます。
企業の利益または個人、組織等の業績に応じて支給額が決定するため、従業員の経営参画への意識を高める効果があると言えます。
決算賞与の支給時期
決算賞与の支給時期は法律で規定されています。決算賞与は「決算日の翌日から1か月以内」に支払わなければなりません。
上場企業の場合、3月・6月・9月・12月のいずれかを決算日としている企業が多いので、それぞれの会社の決算日の翌月末日までに支払われます。中小企業の場合は決算月はバラバラなので、気になる方は確認しておきましょう。
業績賞与の支給時期
業績賞与は通常のボーナスと同様の扱いとなるため、支給時期は夏季が7月初旬、冬季が12月初旬となることが一般的です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回はボーナスがいつ支給されるのか、いつボーナスの金額が決まっているのかをお伝えしました。最後に今回の記事をおさらいしましょう。
今回の記事の重要ポイント
- 夏のボーナス・冬のボーナスの起源は江戸時代の習慣(※諸説あります)
- 一般企業の場合、ボーナスの支給日・支給回数・査定時期に法律上の決まりはない
- 一般的に夏のボーナスは7月初旬(7/10頃)、冬のボーナスは12月初旬(12/10頃)の支給の会社が多い
- 年に3回以上ボーナスが支給される会社もある
ボーナスについては下記の記事でもお役立ち情報を解説していますので、ぜひ併せてご覧になってくださいね。
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