【2023年版】ボーナス30万円手取りはいくら?|計算方法と天引き額一覧

この記事では、ボーナスの支給額が30万なら手取り額はいくらになるのかについて、分かりやすく解説していきます。

1.【一覧表で解る】ボーナス30万円の手取り額

早速ですが、ボーナスが30万だった時の手取り額を、パターン別に一覧でお見せします。

※2023年6月時点の最新の税率・保険料率で計算しています。

(1)39歳以下の場合

  扶養親族0人 扶養親族1人 扶養親族2人 扶養親族3人
前月給与20万 245,306円 250,528円 250,528円 250,528円
前月給与30万 240,083円 245,306円 250,528円 250,528円
前月給与40万 229,638円 234,861円 240,083円 245,306円

(2)40歳以上の場合

40歳以上になると「介護保険料」が引かれる関係で、39歳以下の人より手取り額が少し減ります(一部、増えることもあります)。

  扶養親族0人 扶養親族1人 扶養親族2人 扶養親族3人
前月給与20万 242,687円 247,854円 247,854円 253,020円
前月給与30万 237,520円 242,687円 247,854円 247,854円
前月給与40万 227,187円 237,520円 237,520円 242,687円

ボーナスの手取りは額面の7割から8割くらい

ボーナスの手取り額は、

  • ボーナス支給月の前月の給料
  • 扶養家族の人数
  • 年齢(39歳以下 or 40歳以上)

によって変わります。上記の表では前月の給与や扶養親族の人数ごとに手取り額の試算額を出しましたが、前月給与の金額や扶養家族の人数が表と一致しない方もいるでしょう。

その場合、ざっくりした目安で言うならご自分のボーナスの手取り額は額面のだいたい7割から8割程度とみておくとよいですね。

次の章ではボーナスの手取り額を正確に計算する方法についてお話しします。

2.30万円のボーナスの手取り額・税金の計算方法

ボーナスから天引きされるものの一覧は次の通りです。税金としては所得税、社会保険料として健康保険料や介護保険料、厚生年金保険料、雇用保険料が天引きされるわけですね。

  • 所得税
  • 健康保険料
  • 介護保険料(40歳以上のみ)
  • 厚生年金保険料
  • 雇用保険料

これらの金額がわかれば、ボーナスの手取り額も次のように計算することができます。

[ボーナスの手取り額] = [額面の金額] – [税金の金額 + 社会保険料]
それでは、それぞれの計算方法を見ていきましょう。

(1)社会保険料の計算

最初に社会保険料から計算します。社会保険料の計算式はそれぞれ以下の通りです。

  • ①健康保険料: [ボーナスの金額] × [健康保険料率] ÷ 2
  • ②介護保険料:  [ボーナスの金額] × [介護保険料率] ÷ 2
  • ③厚生年金保険料: [ボーナスの金額] × [厚生年金保険料率] ÷2
  • ④雇用保険料: [ボーナスの金額] × [雇用保険料率]

健康保険料

ボーナスから引かれる健康保険料は、 [ボーナスの金額] × [健康保険料率] ÷ 2で計算できます。

健康保険料率は加入している健康保険組合と都市によって異なりますが、例えば協会けんぽ・東京のケースでは、2023年6月時点で、健康保険料率は10.00%です。

計算例としては次の通り。

[ボーナス金額30万円] × [健康保険料率10.00%] × [1/2] =15,000円

介護保険料

ボーナスから引かれる健康保険料は、 [ボーナスの金額] × [介護保険料率] ÷ 2で計算できます。

介護保険料率は加入している健康保険組合によって異なりますが、例えば協会けんぽでは、2023年6月時点で、介護保険料率は1.82%(全国一律)です。

計算例としては次の通り。

[ボーナス金額30万円] × [健康保険料率1.82%] × [1/2] =2,730円

厚生年金保険料

ボーナスから引かれる健康保険料は、 [ボーナスの金額] × [厚生年金保険料率] ÷ 2で計算できます。

厚生年金保険料率は加入している健康保険組合と都市によって異なりますが、例えば協会けんぽ・東京のケースでは、2023年6月時点で、厚生年金保険料率は18.3%です(たっかーい!!!)。

計算例としては次の通り。

[ボーナス金額30万円] × [健康保険料率18.3%] × [1/2] =27,450円

雇用保険料

ボーナスから引かれる雇用保険料は、[ボーナスの金額] × [雇用保険料率]で計算できます。

雇用保険料率は業種によって異なり、2023年6月時点では次の通りです。

  • 一般の事業……0.6%
  • 建設業、農林水産業、清酒製造業……0.7%

計算例はこちら。

[ボーナス金額30万円] × [雇用保険料率0.6%] =1,800円

(2)税金(所得税)の計算

ボーナスから引かれる所得税は、次の計算式で割り出します。

[所得税] = [ボーナスの金額 - 社会保険料の合計額] × [源泉徴収税率]

源泉徴収税率は、「賞与に関する源泉徴収税額の算出率の表」を見て決定します。

源泉徴収税額表 賞与

さて、この表の見方です。まずは上から3行目の「扶養人数」の部分をみて、該当する列の下の行を見ていきます。数字がいっぱい並んでいると思いますが、前月の給与から社会保険料をひいた後の金額とがどの行に該当するか探してみてください。その行の一番左にある数字がボーナスの手取りから引かれる所得税の税率です。

例えば扶養家族が0人で毎月の給与が40万円だと、社会保険料を控除すると約34万円ですから、扶養家族は0人の列で、かつ、34万円が間に入る行を探して、その左の税率を参照すると、税率は10.21%です。

それでは、さきほどもお見せした下記の計算式に、税率を当てはめて計算してみましょう。

[所得税] = [ボーナスの金額 - 社会保険料の合計額] × [源泉徴収税率]

前章で計算した社会保険料の金額も当てはめると、ボーナス30万(扶養親族0人、前月給与40万)の所得税はつぎのように計算できます。

[所得税] = [ボーナス金額30万円 - 46,980円] × [10.21%] = 25,833円

あとは、税金と社会保険料を引けば、手取り金額が出ます。

3.【20代、30代、40代】ボーナス30万円は平均と比較して多いの?

厚生労働省の「毎月勤労統計調査」の結果では、ボーナスの1人当たりの平均支給額は、2022年冬が392,975円、2023年夏が397,129円でした。

さらに年代別にみると、厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査」(10人以上の企業)の結果では、20代・30代・40代の1年間のボーナス支給額は、次のようになっています。

年齢別、2022年賞与支給額
年齢 1年間のボーナス支給額 1回当たりの支給額
20~24歳 382,200円 191,100円
25~29歳 655,500円 327,750円
30~34歳 799,300円 399,650円
35~39歳 926,100円 463,050円
40~44歳 1,012,800円 506,400円
45~49歳 1,081,300円 540,650円

(元データは年間のボーナス額ですので、夏と冬に年2回ボーナスが支給されるとして、2で割っています。)

すると、24歳以下では、平均支給額は30万円以下ですので、30万円のボーナスは平均より多いです。
25歳以上では、いずれも平均支給額が30万円を超えていますので、30万円のボーナスは平均より少ないことになります。

ボーナス(賞与)についてよくある質問

ボーナス30万円の手取り額は?

ボーナス30万円の手取り額は、225,000~250,000円くらいです。

年齢、扶養親族の人数、前月の給与額によって変わります。詳しくは、こちらをご覧ください。

ボーナス30万円の税金・社会保険料は?

ボーナス30万円、40代で扶養親族なし、前月給与が30万の場合、所得税15,500円、健康保険料15,000円、介護保険料2,730円、厚生年金保険料27,450円、雇用保険料1,800円です。

年齢、扶養親族の人数、前月の給与額によって変わります。詳しくは、こちらをご覧ください。

監修
ZEIMO編集部(ぜいも へんしゅうぶ)
税金・ライフマネーの総合記事サイト・ZEIMOの編集部。起業経験のあるFP(ファイナンシャル・プランナー)を中心メンバーとして、税金とライフマネーに関する記事を今までに1300以上作成(2024年時点)。
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