マイナ保険証で医療費は高くなる?安くなる?

マイナ保険証 マイナンバーカード

マイナ保険証(マイナンバーカードを利用した健康保険証)が、いよいよ2024年秋に義務化されます。

そこで気になるのが、医療費です。マイナ保険証を利用すると、従来の健康保険証より、高くなるとか、逆に、安くなるとか、いろいろなことが言われていますが、本当のところはどうなのでしょうか?

いろいろな情報があって混乱しがちですので、わかりやすく整理してみました。

1.マイナ保険証のほうが医療費が安い(2022年10月から)

結論からいってしまうと、2022年10月からは、マイナ保険証を利用して病院にかかったほうが安くなります

マイナ保険証を利用しても、従来の健康保険証を利用しても、どちらも診療報酬が加算されるのですが、2022年10月に診療報酬が改定されて、次のようになりました。(一般的な、窓口負担3割の場合

窓口負担3割の場合の診療報酬の加算額
 マイナ保険証従来の保険証
初診時6円12円
再診時(なし)(なし)
調剤薬局での利用6ヶ月毎に3円6ヶ月毎に9円

マイナ保険証だと、初診時には6円かかりますが、再診時にはかかりません。調剤薬局での利用は、6ヶ月毎に3円です。

一方、従来の健康保険証だと、初診時には12円かかりますが、再診時にはかかりません。調剤薬局での利用は、6ヶ月毎に9円です。

つまり、マイナ保険証を利用したほうが、初診時には6円安く調剤薬局での利用も6ヶ月で6円安いことになります。そこまで大きな金額の差ではありませんが、初診で病院にたくさんかかる人だと、ちょっとお得になるかもしれませんね。

2.当初はマイナ保険証のほうが医療費が高かった

「あれ、マイナ保険証のほうが医療費が高い!って聞いたことがある」という人もいるでしょう。

実は、当初、マイナ保険証が導入されたときは、マイナ保険証のほうが医療費が高かったのです。

2022年4月の時点では、次のように、マイナ保険証を利用すると、従来の保険証を利用するよりも、費用が高くなっていました。

窓口負担3割の場合の診療報酬の加算額
 マイナ保険証従来の保険証
初診時21円9円
再診時12円(なし)
調剤薬局での利用1ヶ月毎に9円3ヶ月毎に3円

マイナ保険証だと、初診時には21円かかり、再診時には12円かかりました。調剤薬局での利用は、1ヶ月毎に9円です。

一方、従来の健康保険証だと、初診時には9円かかりますが、再診時にはかかりません。調剤薬局での利用は、3ヶ月毎に3円です。

つまり、マイナ保険証を利用すると、初診時も再診時も12円高く調剤薬局での利用も1ヶ月単位で8円高かったのです。

なぜ、マイナ保険証のほうが医療費が高いかというと、マイナ保険証を利用するためには、病院や薬局で、マイナンバーカードを読み取るためのカードリーダーなどを導入しなければなりません。それらの導入費用は、基本的には、それぞれの医療機関の負担になりますので、診療報酬をあげて、患者や利用者に負担させても良いことになったからです。

3.2022年10月、診療報酬を改定

マイナ保険証(マイナンバーカードの健康保険証)を利用するメリットは、以下のようなものがあります。

  • 医療機関同士で患者の情報を共有できるので、適切な診療をできる
  • 自分の医療情報を閲覧できる
  • 確定申告での医療費控除の記入が楽になる

でも、マイナ保険証を利用すると、医療費が高くなるのだったら、こういうメリットがあったとしても、あえて利用したい人なんてほとんどいませんよね。

国民からも、医療機関からも批判の声があがっていましたので、政府は、2022年10月に診療報酬を改定して、マイナ保険証を利用したほうが医療費が安くなるようにしました

4.診療報酬の詳細

さきほどは、窓口3割負担の場合を例にあげましたが、もう少し詳しく説明しますと、実際には、診療報酬は点数で決められていまて、1点あたり10円が加算されます。

2022年4月時点では、次のような点数になっていました(カッコ内は3割負担の金額)。

2022年4月時点の診療報酬の加算額
 マイナ保険証従来の保険証
初診時7点
(21円)
4点
(12円)
再診時3点
(9円)
(なし)
調剤薬局での利用1ヶ月毎に3点
(9円)
3ヶ月毎に1点
(3円)

マイナ保険証だと、初診時には7点、ということは70円の加算で、3割負担なら21円になるのです。

それが、2022年10月から改定され、次のようになりました。

2022年10月時点の診療報酬の加算額
 マイナ保険証従来の保険証
初診時2点
(6円)
4点
(12円)
再診時(なし)(なし)
調剤薬局での利用6ヶ月毎に1点
(3円)
6ヶ月毎に3点
(9円)

これらの診療報酬の加算は、マイナ保険証に対応している医療機関(オンライン資格確認システムが導入されている医療機関)では加算されますが、マイナ保険証に対応していない医療機関では加算されません。

つまり、従来の保険証を利用しても、マイナ保険証に対応している医療機関では加算されて医療費が高くなってしまうのです。医療費を少しでも安くしたければ、マイナ保険証に対応していない病院や薬局を選ぶ必要がありました。

しかし、政府は、2023年4月までに、すべての病院や診療所、薬局に対して、マイナ保険証に対応することを義務付けていますので、どの病院・薬局にかかったとしても、以前より医療費は少しアップするようになるでしょう。

マイナ保険証と医療費に関するFAQ

マイナ保険証を利用すると医療費が高くなる?安くなる?どちらですか?

マイナ保険証をを利用すると、従来の健康保険証を利用するより、医療費が安くなります。

窓口3割負担の人の場合、マイナ保険証を利用したほうが、初診時には6円安く、調剤薬局での利用も6ヶ月で6円安くなります。

マイナ保険証を利用するとマイナポイントがたまる?

マイナ保険証を病院や薬局で利用してもマイナポイントはたまりません。

マイナンバーカードを健康保険証として利用できるように登録すると、7500円分のマイナポイントをもらえます。ただし、期限があり、マイナンバーカードの取得が2022年12月末までマイナ保険証の登録は2023年2月末までです。

マイナ保険証に対応していない医療機関にかかったほうがお得?

マイナ保険証対応のための機器導入費用の一部を利用者にも負担させるために、マイナ保険証に対応している病院や薬局では、診療報酬が加算されます。マイナ保険証に対応していない医療機関であれば、追加はありませんので、お得です。

ただ、マイナ保険証が義務化される予定ですので、マイナ保険証に対応しない医療機関はなくなってしまうでしょう。

監修
ZEIMO編集部(ぜいも へんしゅうぶ)
税金・ライフマネーの総合記事サイト・ZEIMOの編集部。起業経験のあるFP(ファイナンシャル・プランナー)を中心メンバーとして、税金とライフマネーに関する記事を今までに1200以上作成(2022年時点)。
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