初めての確定申告完全ガイド|準備からやり方までわかりやすく解説!
この記事では、「初めての確定申告」のためのガイドラインということで、確定申告がどんな場合に必要で、何を用意して何をす…[続きを読む]
アルバイトを掛け持ちしている場合など、二か所以上の勤め先から年末調整書類を渡されることがありますね。
この場合、書類を渡されたすべての会社に書類を提出すればよいのでしょうか? 年末調整を二か所以上でしてもよいのでしょうか?
この記事では、年末調整の書類を二カ所提出してしまったらどうなるのか、どうしたらいいのかについて解説していきます。
目次
二つ以上の勤め先があって複数の会社から年末調整の案内がきても、従業員が年末調整をするのは1つの会社でだけです。
年末調整を2箇所以上でしてはいけないのです。
いくつかの会社で働いているという場合はメインの働き口にだけ年末調整書類を提出することになります。
「複数の勤め先がある場合、年末調整はメインの働き口だけでする」とお伝えしました。つまりサブの働き口では年末調整をしないということになります。
ただし気を付けないといけないのは、サブの働き口がある場合、メインの働き口で年末調整を受けたうえで、確定申告か住民税の申告のどちらかをしないといけないということです。
サブの働き口で得た所得が20万をこえる場合、確定申告が必要です。
サブの働き口で得た所得を合計して20万をこえるようなら、メインの働き口で年末調整を受けた翌年の2月~3月に税務署に必要書類を提出しましょう。今はスマホでも簡単に確定申告が可能です。
ダブルワークをしている方は確定申告が必要となる場合が多いです。
自分がそれぞれの職場でいくら稼いでいるのかを確認するようにしましょう。
なおこの他、給料以外の形で収入を得ている場合などでも年末調整を受けたうえで確定申告が必要になることがあります。
サブの働き口で得た所得が20万を超えない場合、確定申告はしなくても問題ありませんが、確定申告をしない場合は住民税の申告が必要です。
確定申告をする場合、住民税の申告は不要ですが、確定申告をしないのであれば住民税の申告が必要、ということです。医療費控除などを申請したい場合や他に収入がある場合は確定申告を、そうでなければ住民税の申告をするというイメージで問題ありません。
住民税の申告を行う場合、市役所などで住民税申告書を入手して行います。
時期は確定申告と同じく、2月16日から3月15日に行いましょう。
住民税の申告方法については以下の記事をご覧ください。
サブの働き口での稼ぎがそんなに多くない(年間所得が20万をこえない)人はメインの働き口で年末調整をうけたうえで確定申告または住民税の申告をする。
サブの働き口での稼ぎが多い(年間所得が20万をこえる)人はメインの働き口で年末調整をしたうえで確定申告をする。
年末調整を2箇所でしてしまった場合、どちらか一方(基本的にはサブの方の働き口の方)の年末調整を取り消してもらう必要があります。
これは先ほどお伝えした通り、年末調整は1か所でしか行うことが出来ないためです。
そして年末調整の取り消しをしたうえで、確定申告または住民税の申告をします。
なお、年末調整を取り消してもらう方の給与を「従たる給与」、残す方の給与を「主たる給与」と呼びます。
「主たる給与」とは、二つ以上の給与がある場合に「給与所得者の扶養控除等申告書」(下図のような書類)を提出している方の勤務先から得ている給与のことです。
「従たる給与」とは、主たる給与の支払者以外から受け取る給与のことを指します。
主たる給与、従たる給与では源泉徴収税額表の欄が異なり、主たる給与では甲欄で税額を求め、従たる給与では乙欄で税額を求めます。
税額は甲欄が安くなり、乙欄が高くなります。要するに、年末調整書類を提出していないサブの働き口ではメインの働き口よりも多めに税金が天引きされる、ということです。
上記の「給与所得者の扶養控除等申告書」を二カ所提出してしまったら、サブの働き口のほうにすぐに連絡して、取り消してもらうようにしましょう。
年末調整を終えてしまってもう間に合わないときは、自分で確定申告が必要です。
年収103万円以下であれば、所得税はかかりません。なので、バイト等で、扶養控除申告書を二カ所提出してしまっても問題ないようにみえます。
しかし、住民税は100万円から(市区町村によっては93万円から)かかります。市区町村のほうで、住民税の金額を計算するにあたって、給与の金額が本当に正しいのかわからなくなりますので、連絡がくる可能性があります。
やはり、扶養控除申告書を二カ所提出してしまった場合は、早めにどちらかを取り消してもらうようにしましょう。
年末調整の書類を2箇所で提出してしまってそのまま取り消さずに放置した場合、本来支払うべき税金と実際に支払った税金の金額がずれてしまいます。
そしてサブの働き口があって確定申告をしなければならないのにしなかった、忘れてしまった場合、追加徴税などのペナルティが課せられる場合もあります。
特に定額減税がある2024年は、2か所で年末調整をしてしまうと、減税される金額が間違ったことになる可能性が高いです。もしかしたら、本人がちゃんと所得税3万円分減税されず、不利益を被るかもしれません。
どういった場合に、どのような罰則があるのかについては以下の記事にて解説しておりますので、気になる方はぜひご確認ください。
最後に簡単にまとめていきます。
この記事を最後まで読んでいただいた方に、おすすめの記事をまとめました。
これらの記事を読んで、年末調整で失敗しないようにしましょう!