確定申告はどこでする? 引っ越した場合はどうなる?

税務署

毎年確定申告をしている方なら慣れているかもしれませんが、初めての確定申告では何かと疑問が尽きないですよね。今回は以下のような「確定申告の場所」にまつわる疑問を解決していきます。

この記事ではこんな疑問にお答えします!

  • 確定申告はどこですればいい?
  • 申告書はどこで貰って、どこに提出すればいい?
  • 引っ越したら提出先はどうなるんだっけ?
  • 確定申告は家でもできるんだっけ?

1.確定申告書はどこに提出する?

(1)確定申告は「住民票がある住所」の管轄税務署で行う

原則として確定申告書の提出場所は、所属する納税地を管轄している税務署と規定されています(所得税法第15条)。

より具体的に言えば、住民票のある住所地が納税地となります。基本的には確定申告書は住民票がある自治体内の税務署に提出するものと考えてください。

確定申告の手続きは毎年2月16日〜3月15日(土日にあたってしまった場合は翌月曜日)の1ヶ月の間に行われます。その期間中に管轄の税務署に確定申告書を提出することになります。

(2)住民票と違う住所で申告するケース

基本的には住民票がある管轄税務署に申告するものと解説しましたが、以下のような場合は例外です。

  1. 住民票と今の居住地が異なる場合
  2. 事業所と居住地が違う個人事業主の場合

① 住民票と今の居住地が異なる場合

住民票に記載されている住所と現在の居住地が異なる場合は、住民票ではなく現在の居住地の管轄税務署で確定申告を行うことになります。

先ほど「住民票の住所で申告するのが原則」と述べましたが、これは「引っ越したら住民票を移していることが前提」であるためです。引っ越したにもかかわらず住民票を移していないのであれば、現住所で申告することになります。

② 事業所と居住地が違う個人事業主の場合

個人事業主の場合、居住している場所以外に事業所を設置している場合、その事業所の所在で確定申告をすることができます。

ただし、事業所の所在地で申告したい場合には、事前に「所得税・消費税の納税地の変更に関する届出書」という届出書を提出する必要があります。提出先は元々の納税地の管轄の税務署です。

事業を続けていく中で申告先を変更したい場合も同様に上記の届出書を提出する必要があります。この場合の提出先も変更前の納税地の税務署です。

2.引っ越した場合、確定申告はどこでする?

確定申告の申告先がどこになるのか、悩ましいケースについて解説します。

(1)引っ越した場合の確定申告

確定申告は現住所の管轄税務署で行います。したがって転居後に確定申告を行う場合は、転居後の居住地の管轄税務署が申告先となります。

いつ引っ越しをしたかといった細かい点は気にせず「確定申告をする時点で住んでいる場所の管轄税務署に申告する」と考えてください。

なお、申告先が変更となった場合には「所得税・消費税の納税地の変更に関する届出書」を転居前の所轄税務署に提出することを忘れないよう注意してください。

(2)源泉徴収票と現住所が違うときの確定申告

なお、給与収入がある人が確定申告をする場合で、引っ越しなどによって源泉徴収票と現住所が異なるケースでは、現住所の方が優先されます。源泉徴収票の住所地ではなく、現住所の管轄である税務署に申告する点に注意してください。

(3)海外にいる場合の確定申告

海外に居住していたとしても、日本国内で所得が生じている場合は日本で所得税を支払わなければなりません。その場合の納税地は「自分の所有する住宅や事業所の所在地」となります。

自分の代わりに納税するのは誰?

なお、非居住者が確定申告をする場合は、納税管理人を定める必要があります。納税管理人に確定申告の手続きを任せたとしても、確定申告の申告先はあくまであなた自身の住所地や事務所等の所在地です。納税管理人の住所地とはならない点に注意してください。

日本国内に所有する家などを全て処分して海外に転居した場合はどうなる?

この場合、直前に確定申告をした際に申告した税務署が申告先となります。海外に転居する前に確定申告をしたことがない方は「麹町税務署」が申告先となります。

3.税務署以外で確定申告する方法は?

確定申告書を税務署で直接提出する場合は税務署員のアドバイスを受けながら申告書を作成することができます。

ですがご自分で申告書を作成できる場合は、税務署に出向いて直接提出しなくても、郵送やネットを利用して自宅にいながら確定申告を行うことができます。

(1)郵送で確定申告を行う

完成した確定申告書を管轄の税務署に郵送することで確定申告の手続きを行うことができます。提出先はここまで述べた通りです。

確定申告書を郵送する場合、確定申告書は「信書」であるため、郵便物(第一種郵便物)又は信書便物として送付する必要があります。普通に郵便物として封筒に切手を貼って郵送するのであれば問題はありませんが、ゆうパックやゆうメール、宅急便などによる提出は認められていないため注意してください。

関連記事
確定申告 郵送
確定申告を郵送で行う方法
忙しくて確定申告書を税務署まで行くのが面倒。でもe-Taxを利用して提出するのも準備や機器の購入が面倒でやる気が出な…[続きを読む]

(2)ネットで確定申告

国税庁が運営する「e-Tax」というサイトがあります。

このe-Tax(国税電子申告・納税システム)ではオンラインで確定申告書を作成できるほか、作成した確定申告書を電子申告することができます。自宅や事務所にいたまま確定申告書を提出できるため、非常に便利な方法です。

ただし、e-Taxにより電子申告を行う場合、一度税務署で本人確認を行うか、もしくはマイナンバーカードをカードリーダで読み込む等の対応が必要となります。電子申告の詳細は下記の記事を参照してください。

関連記事
e-tax 確定申告
e-Taxを利用して確定申告をしよう!
慣れない確定申告は大変ですよね。そんな確定申告が家でもできるって知っていましたか?今回は家でも確定申告ができる「e-…[続きを読む]

4.確定申告の場所に関するQ&A

確定申告を行う場所について、よくある質問と回答をまとめましたので参考にしてください。

確定申告の用紙や書類はどこでもらえる?

確定申告書は以下の方法で手に入れることができます。

  • 最寄りの税務署で手に入れる
  • 国税庁HPで様式をダウンロードして印刷する
  • 国税庁HPの「確定申告書等作成コーナー」で必要事項を入力して作成・印刷する

上記の「確定申告書等作成コーナー」というページでは、ガイドラインに沿って必要事項を入力していくだけで確定申告書を作成することができます。作成した確定申告書は印刷して税務署にもっていったり、郵送したり、あるいは先ほど説明したe-Taxによってその場でオンライン提出することも可能です。

関連記事
確定申告書等作成コーナー
確定申告書等作成コーナーとは?概要と使い方を解説
何かと面倒なのが確定申告ですよね。しかし、確定申告書等作成コーナーを利用すれば確定申告書等をPCやスマホで作成するこ…[続きを読む]

確定申告の場所は税務署だけ? 市役所でもできる?

確定申告の提出先は税務署のみです。なぜなら確定申告は国税である所得税の金額を申告する書類だからです。市役所や都税事務所・県税事務所、金融機関等には提出できませんので注意してください。

確定申告の場所はどこでもいいと聞いたけど本当?

確定申告書の提出先として認められているのは「住所地」「居所地」「事業所の所在地」とされていますので、これらいずれかの場所に提出する場合は問題ありません。

間違った場所に提出したら再提出の可能性も

確定申告は国税である所得税の申告であるため、万が一提出先の税務署を間違えても「国に申告している」という点では同じです。したがって本来の申告先とは違う税務署に申告してしまったとしても、それで確定申告書の提出がなかったことにされるようなことは無いと考えて良いでしょう。

ただし、税務署から本来の税務署に提出しなおすよう連絡が入る可能性もあります。

確定申告の提出先を間違えると住民税の支払いに差し支える

また、確定申告は住民税の申告も兼ねています。間違った提出先に確定申告をしてしまった場合、本来支払うべきではない市区町村に住民税を支払うことになってしまいます。余計な手間が生じる可能性がありますので、確定申告の場所は正しい場所にすることを心がけましょう。

確定申告の期間外の場合、どこで申告すればいい?

2月16日~3月15日までの確定申告期間を過ぎてから確定申告書を提出する場合も、提出先は「確定申告をする時点で住んでいる場所の管轄税務署」です。期間内に申告する場合と異なる点はありません。

無職の場合、確定申告はどこですればいい?

無職であっても確定申告先は原則と変わらず「確定申告をする時点で住んでいる場所の管轄税務署」となります。

住宅ローン控除で確定申告が必要。どこでどんな用紙をもらえばいい?

住宅ローンを組んで家を購入したりリフォームをした場合、確定申告で「住宅借入金等特別控除」を受けることができます。この場合に必要となる書類は以下の通りです。

書類名もらえる場所
確定申告書(AまたはB)税務署もしくは国税庁ホームページ
住宅借入金等特別控除額の計算証明書税務署もしくは国税庁ホームページ
土地・家屋の登記事項証明書法務局
不動産売買契約書等不動産会社
住宅取得資金に係る借入金の年末残高証明書住宅ローンを組んだ金融機関から郵送される
源泉徴収票勤務先の会社
本人確認書類マイナンバーカード等

住宅ローン控除を利用しようとする初年度はこのように多くの書類が必要となります。ただし、翌年以降は年末調整で控除を利用できるため、確定申告に必要な書類は「給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書」「住宅取得資金に係る借入金の年末残高証明書」のみとなります。

関連記事
住宅ローン控除
住宅ローン控除とは?条件、手続き方法、注意点を徹底解説
住宅ローン控除はマイホームを検討している人ならば、一度は聞いたことがあるくらい有名な制度です。 非常に減税額が大きく…[続きを読む]

5.まとめ

今回は確定申告をする場所について説明していきました。

基本的には、現在住んでいる住所地の管轄税務署で納税する形になります。転居した場合も同様で、提出時の住所地の管轄税務署に行くことになります。その場合は、元の管轄税務署に届出をしなければいけない点には注意が必要です。

最近では、e-Taxを利用したネットによる確定申告もできます。
自分に合った方法で確定申告をすると良いでしょう。

\この記事が役に立った方は是非シェアをお願いします/
  • Pocket