マイナンバーは外国人にも割り振られます

グローバル ビジネス

マイナンバーは日本国籍を有している人のみではなく、90日を超えて日本に滞在する外国人の方にも割り振られます。

外国人の方でマイナンバー付与の対象となる場合やマイナンバーカードの作成方法、有効期限や用途などを解説します。

1.中長期滞在の外国人にはマイナンバー付与

マイナンバー(個人番号)は「国籍にかかわらず日本に住民登録のある全ての人」に割り振られます。

日本人・外国人を問わず生涯変わらない12桁の番号が付与されます。

外国人の方で日本に90日を超えて滞在する「中長期滞在者」や「永住者」の方は、住民登録が義務付けられてため、自動的にマイナンバーの対象となります。

マイナンバーの用途としては、日本人と同様に「雇用」や「確定申告」「個人事業主で源泉徴収されたとき」などに提出が求められます。

逆に日本人でもマイナンバー制度が始まる前に日本から住民票を抜いて海外に在住されている方にはマイナンバーは付与されていません。

2.外国人へのマイナンバー付与の流れ

外国人にマイナンバーが付与される仕組みは下記のようになります。

  1. 在留カードを交付される
  2. 居住地を定めた日から14日以内に転入届を提出する
  3. 住民登録が完了し、マイナンバーが割り振られる
  4. 登録住所に「個人番号通知書」が届く(※)

※マイナンバーの記載された「通知カード」は2020年5月25日に廃止されているため、それ以降に住民登録された方は「個人番号通知書」という書類が届きます。

日本に中長期間在留する場合には、必ず在留カードの交付を受けなければならず、その後、住民登録を済ませたのち、マイナンバーが付与されます。

3.外国人もマイナンバーカードを作成できる

外国人の方にもマイナンバーが付与されるのと同様にマイナンバーカードの作成も可能です。

作成方法としては日本人と全く同じで「役所」「オンライン」「郵送」「まちなかの証明写真機」から交付申請が行えます。

申請時に必要となる本人確認書類としては「在留カード」が利用できます。

マイナンバーカードの詳細な作成方法は「【最短5分でできる】マイナンバーカードの申請方法_詳細図説版」をご覧ください。

(1)有効期限に注意

日本人と外国人でマイナンバーカードの有効期限が異なるので注意してください。

「永住者」「高度専門職第2号」「特別永住者」の方に関しては、日本人と同じ「発行日から10回目の誕生日まで」が有効期限です。

それ以外の中長期滞在者の方は「在留期間の満了日まで」がマイナンバーカードの有効期限となります。

在留期間については在留カードに記載されているので確認しておきましょう。

(2)有効期限の更新

在留期間が更新や延長などで変更された場合は、マイナンバーカードの有効期限も更新されます。

マイナンバーカードの券面記載事項の変更が必要となるので、有効期限が切れるまでに役所の窓口で手続きを行ってください。

また、特例期間が生じるケースでは、特例期間の満了日まで有効期限が延長されます。

将来的には在留カードとマイナンバーカードが一本化される計画も検討されているため、
更新手続きが簡略化されるかもしれません。

4.マイナンバーがわからないとき

手元にマイナンバーカードや個人番号通知書がなく、自分のマイナンバーがわからない場合には「マイナンバー記載の住民票」で確認できます。

「マイナンバー記載の住民票」は役所の窓口で写しが発行できます。

手続きの際の本人確認書類は在留カードが使えます。

5.雇用主向け:外国人を雇用するときもマイナンバーを確認

雇用主向けの話題ですが、外国人を雇う際はマイナンバーの確認を行う必要があります

日本で外国人を雇用する場合には、在留カードが必須となります。

「在留カードがある」=「住民登録済み」=「マイナンバー付与済み」なので、マイナンバーが付与されていない外国人は日本で雇用することはできません。

また、マイナンバーが付与されていても以下に該当する在留資格の場合、正社員での雇用が禁止されています。

  • 留学
  • 家族滞在
  • 文化活動
  • 就学
  • 研修

これらに該当する場合は一定の条件付きでアルバイトとして雇用できますが、その際にもマイナンバーの提出が必須です。

また、マイナンバーを従業員から取得する場合は利用目的を明らかにして伝える必要があります。

服部
監修
服部 貞昭(はっとり さだあき)
東京大学大学院電子工学専攻(修士課程)修了。
CFP(日本FP協会認定)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)。
ベンチャーIT企業のCTOおよび会計・経理を担当。
税金やお金に関することが大好きで、それらの記事を2000本以上、執筆・監修。
「マネー現代」にも寄稿している。
エンジニアでもあり、賞与計算ツールなど各種ツールも開発。
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