ふるさと納税の確定申告では、e-Taxでマイナポータル連携を利用すると寄付情報が自動的に連携されます。マイナポータル…[続きを読む]
【2023年版】マイナポータルとは?何ができるの?

マイナポータルでは、確定申告や引越しの手続き(転出届・転入届)など、年々、できることが増えていて、大変便利になっています。ただ、マイナポータルのことがよくわからず、利用をためらっている人もいるでしょう。
そもそも、マイナポータルとは何なのか? 何ができるのか? どうやって利用するのか? など、基本的なことをわかりやすく解説していきます。
目次
1.マイナポータルとは?
「マイナポータル」とは、内閣府が運営するポータルサイトです。
確定申告や、子育て・介護などの行政サービスを、国民が効率的に一括で受けられるように、サイトが作られました。
【リンク】マイナポータル
マイナポータルのサービスを利用するためには、マイナンバーカードが必要です。
マイナンバーカードとは、マイナンバー(12桁の個人番号)が記載された身分証明書です。
マイナンバーカードには、氏名・住所・生年月日・性別が記載され、顔写真も貼られますので、いろいろな場所で身分証明書として利用できます。
2.マイナポータルでできること(よく利用するもの)
マイナポータルでできることは、かなりたくさんありますので、まずは、一般的に利用頻度の多そうなものをピックアップして紹介します。
- 確定申告(医療費控除、ふるさと納税など)
- 引っ越し手続き(転出届、転入届の来庁予定申請)
- 保険証の利用登録
- 公金受取口座の登録
(1)確定申告(医療費控除、ふるさと納税などのマイナポータル連携)
会社員の方でも、医療費控除や、ふるさと納税の寄付金控除を受けるには、確定申告が必要です。
確定申告の手続き自体は「確定申告書等作成コーナー」から行いますが、マイナポータルと連携することで、控除を受けるために必要な下記の情報を自動的に取得できます。
- 医療費の情報(従来の「医療費のお知らせ」に相当するもの)
- ふるさと納税の寄付金情報
など
従来は、医療費やふるさと納税の寄付金情報を、1つずつ手入力していく必要がありましたが、マイナポータルと連携すれば、自動的に取り込んでくれるので、とても楽です。
連携について詳しくは、下記の記事をご覧ください。
(2)引っ越しの手続き
引っ越しでは、これまでの住所の自治体に転出届を提出し、新しい住所の自治体に転入届(転居届)を提出します。
このうち、転出届の提出と、転入届の提出のための来庁予定の申請をマイナポータルで行うことができます。
転入届の提出は、自治体の窓口に行く必要があります。
ただし、マイナンバーカードの氏名・住所が現在の内容と違っていたり、対応していない自治体では、利用できません。
(3)保険証の利用登録
マイナンバーカードをお持ちの方は、一部の対応している医療機関(病院・薬局)では、マイナンバーカードを保険証として利用できます。
保険証として利用するには、事前にマイナポータルで、保険証の利用登録を済ませる必要があります。
政府は、2024年秋から、従来の保険証を原則廃止して、マイナンバーカードに統一する予定でいますので、基本的には、ほぼ全員が、マイナポータルでこの作業を行うことになるでしょう。
具体的な方法は、こちらの記事をご覧ください。
(4)公金受取口座の登録
給付金などの受け取りに利用する口座を登録します。
2020年に国民全員に1人当たり10万円が支給されたとき、「ぴったりサービス」でオンライン申請をされた方は、公金受け取り口座の登録がすでに済んでいるはずです。
そのほか、18歳未満の子供がいる家庭や、住民税非課税世帯向けに、給付金が何度か支給されましたが、その際に登録された人もいるかもしれません。
もし給付金が支給される機会があれば、受け取り口座の登録をしておくと、スムーズに支給されます。
3.その他、マイナポータルで利用できるサービス
その他にも、マイナポータルで利用できるサービスはたくさんありますので、いくつか紹介しておきます。
(1)各種の手続き・電子申請
行政機関での各種の手続きや電子申請ができます。その一部を紹介します。
- 年金の手続き(国民年金保険料の免除・猶予の申請、国民年金への加入など)
- 子育て・介護など市区町村への手続き(ぴったりサービス)
市区町村によって、できることが異なりますが、たとえば、東京都新宿区では、次のような手続きが可能です(一部のみ掲載)。
- 児童手当認定請求(児童手当をもらうのに必要)
- 保育園の入園または転園の申込み
- 乳幼児・子ども医療証の再交付申請
- 妊娠届の提出
- 要介護・要支援認定申請
- 介護保険被保険者証の再交付申請
(2)自分の情報の確認
マイナンバーカードに登録されている、自分に関する情報に関して確認ができるサービスです。
具体的に確認できる項目は、「社会保障」関連の5項目、これに加え「税金」と「世帯情報」です。具体的には次のような情報です。
- 健康・医療 :医療保険や予防接種など
- 子ども・子育て:子育て支援や母子家庭関係など
- 福祉・介護 :生活保護や高齢者福祉など
- 雇用・労働 :雇用や労災補償など
- 年金 :年金の情報
- 税金 :地方税
- 世帯情報 :住民票の情報
もう少し具体的に役立つ情報をあげておきます。
医療費通知情報
保険証を利用して医療機関(病院・薬局)で支払った医療費の情報を確認できます。
2021年9月以降の期間を指定して、最大3年11ヶ月まで確認できます。確定申告に大変便利です。
診療・薬剤情報
マイナンバーカードを利用して病院で診察を受けたり、薬局で薬を購入した場合には、受けた診療やお薬の情報を確認できます。ジェネリック薬品による削減可能額も確認できます。
約1か月半前から最大3年前までの情報が取得できます。
処方情報
医療機関が出した処方の情報や、薬局で実際に受け取ったおくすりの情報を確認できます。
受け取った直後から最大100日前までの情報が取得できます。
所得と住民税
年末調整または確定申告で確定した、所得と住民税の情報を確認できます。
最新の年度の情報だけ確認できます。
年金
公的年金の年金資格記録情報、年金支払額や振込予定日等の給付情報を確認できます。
児童手当
児童手当の支払額・支給年月等の情報を確認できます。
傷害保険福祉
障害者手帳、療養介護・自立支援に係る給付情報を確認できます。
雇用保険
雇用保険、教育訓練給付金に関する情報を確認できます。
(3)やりとり履歴の表示
マイナンバーカードで管理している個人情報は、各行政機関が必要に応じて閲覧、取得などのやりとりをすることが可能です。このやりとりの履歴を確認できるのが「やりとり履歴」表示のサービスです。
例えば税務署がいつ・どんな情報を確認したか、地方自治体がいつ・どんな情報を取得したかなどが確認できます。自分の大切な情報が、どのように利用されているのかを知ることができます。
(4)もっとつながる(民間送達サービスとの連携)
公的機関や民間企業の外部のサイトと連携することで、マイナポータルを経由して外部サイトにログインできたり、外部サイトからのお知らせをマイナポータルで受け取れます。
2023年3月現在、マイナポータルと連携できる外部サイトは、次の表のとおりです。
提供機関 | サービス名 |
---|---|
税務署 | e-tax |
日本年金機構 | ねんきんネット |
日本郵便 | My Post |
野村総合研究所 | e-私書箱 |
総務省 | 電波利用 電子申請・届出システムLite |
ハローワーク | 求職者マイページ |
厚生労働省 | マイジョブ・カード |
シフトセブン | ふるさと納税e-Tax連携サービス |
連携先は今後増える可能性もあります。
4.マイナポータルを利用するために必要なもの
マイナポータルを利用するために必要なものは、以下の通りです。
- マイナンバーカード
- パソコン(PC)+ICカードリーダー、または、スマートフォン・タブレット
- マイナポータルアプリ
マイナンバーカード
マイナンバーカードは、マイナンバーカード通知カードの状態では利用できません。市区町村役場に申請してマイナンバーカードを発行してもらう必要があります。
マイナンバーカードの申請から受領までは約1ヶ月程度かかりますので、必要になりそうでしたら、早めに申請をするのが良いでしょう。
利用デバイス
マイナポータルを利用するデバイスは、パソコン(PC)かタブレット、スマートフォンです。
PCの場合、マイナンバーカードの認証のために、外付けのICカードリーダー、または、対応スマートフォンを利用します。
スマホやタブレットの場合、そのデバイスを閲覧とマイナンバーカード認証の両方に利用します。近年、発売されたスマホの多くは対応しています。
動作機種は、こちらに記載されています。
【参照】動作環境について | マイナポータル
https://img.myna.go.jp/html/dousakankyou.html
マイナポータルAP(マイナポータルアプリ)
「利用者登録の手順のご案内」ページにアクセスします。
パソコンの場合は、Windows、Macそれぞれに対応したアプリをダウンロードしてインストールします。
Android、iPhone, iPadなどのスマートフォン・タブレットの場合は、対応したアプリをインストールします。