年末調整ではいつからいつまでの収入を書けばいい?

年末調整

年末調整は、その年の所得税を清算する手続きですから、1年分の収入を申告する必要があります。この記事では、年末調整ではいつからいつまでの収入を記入するのか、何を収入に含めて何を含めないのかなどを解説します。

1.年末調整ではいつからいつまでの収入を記入する?

年末調整では、今年1年の収入を記入します。

例えば2023年の年末調整なら、2023年1月1日から2023年12月31日までに得る収入を申告することになります。

シンプルなようで、意外と間違いやすいポイントもありますので、以下にポイントを整理していきます。

今年の1月分から12月分の給料を書くとは限らない

年末調整を受ける会社員の主な収入は当然給与や賞与です。

ですからシンプルに1月分から12月分の給与を合計すればいいと考えがちですが、2023年の年末調整で記入すのは、

2023/1/1から2023/12/31までに支払われる給与・賞与

です。

ですからたとえ12月分の給与でも、支払日が翌年1月であれば今年の年末調整では扱いません。来年の年末調整で収入に含めることになります。

同様に、昨年12月分の収入であっても、支払日が今年の1月に入っていれば今年の収入に含めて記入することになります。

給与の支給が支払予定日から遅れた場合はどうなる?

年末調整では年内に支払われる給与を記入するというお話をしましたが、

2023年12月に支払われる予定だった給与が実際には翌2024年に支払われた

という場合はどうなるでしょうか。

実際の支給が年をまたいでしまっても、支払予定日が2023年内であれば2023年の収入として申告することになります。

12月の収入が分からない場合は?

会社員の給与は毎月そんなに変わりませんが、それでも残業の有無などがあるので毎月ぴったり同じというわけではありません。

年末調整は通常10月~11月中に行われることが多いので、書類を書く時点では12月の正確な給与が分からないというケースも多いでしょう。

この場合、12月に支払われる給与は直近の月収などを参考に見積もったうえで、1年分の給与を概算する形で問題ありません。

2.年末調整で収入に含めるものと含めないもの

年末調整で給与収入に含めるのは、主に給与と賞与です。

基本給に加え、残業手当、休日出勤手当、職務手当、住宅手当なども収入にカウントされますが、交通費(通勤手当)は基本的に収入にはカウントされませんので、給与収入に含める必要はありません。

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なお、給与明細をもとに収入を計算する場合、支払い金額ではなく源泉徴収前の金額を記入しましょう。

服部
監修
服部 貞昭(はっとり さだあき)
東京大学大学院電子工学専攻(修士課程)修了。
CFP(日本FP協会認定)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)。
ベンチャーIT企業のCTOおよび会計・経理を担当。
税金やお金に関することが大好きで、それらの記事を2000本以上、執筆・監修。
「マネー現代」にも寄稿している。
エンジニアでもあり、賞与計算ツールなど各種ツールも開発。
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