インボイス制度で副業はバレる? 副業ならインボイスの登録をしなくてもいい?

インボイス 請求書

この記事では、インボイス制度で副業がバレてしまうのかについて解説します。

1.インボイス制度で副業はバレる?

適格請求書発行事業者公表サイトで本名が公表される

副業会社員がインボイス登録(適格請求書発行事業者の登録)をすると、国税庁の「適格請求書発行事業者公表サイト」で氏名や登録番号が公表されます。

インボイスの登録番号を入力することで、下図のような検索結果を表示することができるのです。

適格請求書発行事業者公表サイト

【引用】適格請求書発行事業者公表サイト|国税庁

インボイスの登録番号がわかれば、その人の本名を検索することができるということですね。

なお、本名ではなく屋号のみ登録するという事はできません。屋号はあくまで、本名を公開したうえで追加で公表できる情報です。

適格請求書発行事業者公表サイトで氏名から検索することはできない

適格請求書発行事業者公表サイトでは、氏名での検索はできません。

ですので、適格請求書発行事業者公表サイトであなたの個人情報を見つけることができるのは、インボイスの登録番号を知られている相手、つまりあなたがインボイスを発行した取引相手のみということになります。

会社の人にインボイスの登録番号を知られることがなければ、適格請求書発行事業者公表サイトから副業がバレる線は薄いでしょう。

適格請求書発行事業者公表サイトの全件ダウンロード機能について

適格請求書発行事業者公表サイトでは、インボイス登録をしている全ての個人や会社のリストを、一括でダウンロードすることが可能です。

現在、個人事業主の場合は、このリストに氏名は載りませんが、以前は登録番号等と併せて氏名もリストに載っていました。

ですので、2022年9月以前にインボイス登録をしていて、万が一、会社の人に当時のリストをダウンロードされていたとなれば、そこから副業がバレてしまうという可能性はゼロとは言えません。

2.副業会社員もインボイスの登録が必要? インボイス登録をしないとどうなる?

ここまで、インボイス登録をしたら、適格請求書発行事業者公表サイトで本名が公表されること自体は避けられないという事をお伝えしました。

ただし、副業をしていたら必ずインボイスの登録が必要というわけではありません。

副業をしていてインボイス登録の必要がでてくるのは、主な取引先が課税事業者の場合です。

この場合、あなたがインボイス登録をしないと取引先にデメリットがあるため、仕事が回ってこなくなったり値引きなどを求められるという可能性もあります。

副業会社員を含め、個人事業主がインボイス登録をすべきかどうかについて、詳しくは下記の記事でお話ししています。

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3.クラウドワーカーなら本名バレも回避可能

繰り返しになりますが、インボイス登録をしたら、適格請求書発行事業者公表サイトであなたの本名を検索できるようになります。

適格請求書発行事業者公表サイトであなたの本名にたどり着けるのは、あなたの登録番号(適格請求書発行事業者登録番号)を知っている人だけですが、取引先に適格請求書(インボイス)を発行すれば、相手に本名がバレることは回避できません。

ただし、クラウドソーシングで仕事受注するクラウドワーカーであれば、引き続き本名をさらさずに副業を続けることも可能です。

クラウドワークス、ランサーズなどのクラウドソーシング会社では、クラウドワーカーの代理でインボイスを発行してくれます。

この場合、インボイスに記載されるのはクラウドソーシング会社の登録番号であり、あなたの登録番号がクライアントに知られることはありませんので、本名を検索されることもありません。

なお、クラウドワーカーの代理でインボイスを発行してくれるのは、媒介者交付特例に対応しているクラウドソーシング会社のみです。

また、そもそもクラウドワーカーがインボイス登録をしていなければ、クラウンドソーシング会社に代理でインボイスを発行してもらうことはできません。

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4.副業はインボイス登録よりも住民税でバレる

会社への副業バレが気になるという場合、インボイス登録よりも住民税の特別徴収の方が大きな問題です。

確定申告で住民税の徴収方法を普通徴収に切り替える等の対策が必要になります。

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【動画で解説】副業がバレる3つの原因と対策

服部
監修
服部 貞昭(はっとり さだあき)
東京大学大学院電子工学専攻(修士課程)修了。
CFP(日本FP協会認定)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)。
ベンチャーIT企業のCTOおよび会計・経理を担当。
税金やお金に関することが大好きで、それらの記事を2000本以上、執筆・監修。
「マネー現代」にも寄稿している。
エンジニアでもあり、賞与計算ツールなど各種ツールも開発。
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