キャッシュレス決済に対応する!各種決済手段の特徴や手数料を比較し紹介

キャッシュレス比較

本格的にキャッシュレス決済が始まったことで、事業者は現金以外の決済方法に対応しなければ選ばれない時代となっています。

様々な決済手段があるため、利用する側はどれを使うか迷ってしまいますが、店舗側にも同じことがいえるでしょう。店舗側がキャッシュレス決済へ対応するうえで、機能面などはもちろんですが決済手数料を意識することも重要です。

そこで今回は、決済手段を選ぶ際のポイントや、各種キャッシュレス決済手段の手数料を比較しそれぞれの特徴についても紹介していきます。

1.キャッシュレス決済への対応が必須の理由

ポイント還元制度を経て、キャッシュレス決済は消費者の間に浸透しました。お得に楽に決済したい消費者のニーズに応えるため、店舗側もキャッシュレス決済への対応が求められます。

(1)現金以外の支払い方法を選択する人が増える

上記でも記載したポイント還元事業を経て、今まで現金で支払っていた人の間にもキャッシュレス決済が広まりました。事業者側からすると、お客様の要望に応えるため現金以外の支払い方法を使える準備をしなければいけません。

現在ではクレジットカード決済に対応している機器の他に、QRコード決済や電子マネーも使える製品が続々と発表されています。

各決済サービスが独自で行っているキャンペーンもあるので、お客様の使用率はより多くなるといえるでしょう。今後もさらにキャッシュレスを推進する企画が実施されると想定されるため、ガラケーからスマートフォンに変わったときのように、現金以外の支払い方法が当たり前になっていきそうです。

(2)集客に繋がる可能性が高い

そして、キャッシュレス決済に対応することで集客力アップに繋がる可能性は極めて高いといえます。

理由は上記と繋がりますが、やはりキポイント還元や各種キャンペーンによって、キャッシュレス決済を支払いに利用する人が増えるからです。

街のお店では対応している決済方法をステッカーで記すなど、積極的なアピールが行われています。キャッシュレス決済によるポイント還元を目的に来店される方も増えてきますので、幅広い決済方法に対応できていた方が集客アップにも効果的です。

2.利用者の多い決済サービス

キャッシュレスへの対応として、多くの人がさまざまな支払い方法を利用するために決済アプリを導入しています。事業者側の視点で考えると、より多くのお客様の要望に応えるためには人気がある決済サービスを把握しておくことも大切です。

ここからは、現在利用者が多く需要の高い決済サービスを紹介していきます。

(1)PayPay

QRコード決済を広めたといっても過言ではないサービスがPayPayです。PayPayはSoftbankとYahoo!が共同で開発したもので、総額100億円を還元するキャンペーンを行うなど常に話題を集めています。

現在PayPayの登録ユーザー数は2,800万人を突破しており、加盟店数も220万箇所を超えているため、知名度からしても店舗に導入をすることで集客力のアップに繋がるでしょう。

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(2)LINE Pay

気軽にメッセージのやり取りができることから多くの人が利用しているLINEが提供しているQR決済サービスです。

LINE Payはセブンイレブンで使える100円クーポンをはじめ、コンスタントにお得な情報を発信していることから人気を集めています。

LINE Payは支払いに使えるだけでなく、自分のLINEに登録されている友人に送金ができる機能もあるため便利な使い方も可能です。LINEが提供しているということもあり、知名度の高さも利用者獲得の理由に繋がっています。

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(3)楽天ペイ

そして大型通販サイトを運営している楽天ペイも、5,000サイト以上に導入している実績がある人気の決済サービスです。

およそ1億人いる楽天会員が利用できることから、今後キャッシュレス化がさらに進むと利用者の増加が見込まれます。

楽天ペイが人気を獲得している理由として、さまざまな場所で使用できる楽天スーパーポイントが貯められる点も関係しています。

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3.キャッシュレス決済手段の手数料一覧

今では多くのキャッシュレスサービスがあるため、消費者側も事業者側も何を使うか迷ってしまうほどです。店舗側の視点から考えると、もちろんユーザーが多い決済サービスを選択することも大切ですが、利益をあげるためにも手数料を気にする人も多いでしょう。

そこでここからは各キャッシュレス決済手段の手数料を表にまとめ、それらの特徴についても紹介していきます。

決済事業者一覧 決済手数料一覧
Square
(スクエア)
3.25%~3.95%
coiney
(コイニー)
3.24%:VISA・Mastercard・American Express・電子マネー

3.74%:JCB・DinersClub・Discover Card

AirPAY 3.24%:VISA・Mastercard・American Express・電子マネー・PayPay・LINEPay

3.74%:JCB・DinersClub・Discover Card・QUICPay・Applepay

LINEPay 2.45%
PayPay 未定
楽天ペイ 3.24%:VISA・Mastercard・American Express・楽天ペイ・auPAY・楽天Edy・交通系ICカード・nanaco・WAON

3.74%:JCB・DinersClub・Discover Card・QUICPay・Applepay

TimesPay
(タイムズペイ)
3.24%:VISA・Mastercard・電子マネー

3.74%:JCB・American Express・Discover Card・DinersClub

メルペイ(merpay) 1.5%(2020年8月から2.6%に変更)
d払い 3.24%

※上記の表にまとめているものは、通常時の決済手数料となります。

(1)Square(スクエア)

スクエアはクレジットカード決済に使えるコンパクトな機器です。

決済手数料はクレジットカードのブランドによって3.25%~3/95%で、消費者還元事業の期間は2.16%で利用することができました。(消費者還元事業は現在終了しています)

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(2)coiney(コイニー)

テレビコマーシャルでも頻繁に放送され積極的な宣伝活動を行っているコイニーは、クレジットカードだけでなく交通系ICカード決済も使えます。

手数料は3.24%もしくは3.74%で、消費者還元事業に申し込みを行うと実質2.16%まで下げることが可能となっていました。(消費者還元事業は現在終了しています)

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(3)AirPAY(Airペイ)

リクルートが提供しているAirペイはクレジットカードや交通系ICカードなどの電子マネー、さらにQRコード決済にも対応しています。

3.24%もしくは3.74%の決済手数料で、消費者還元事業への登録で実質2.16%になっていました(消費者還元事業は現在終了しています)。

全部で26種類の決済サービスに対応している、魅力的な製品です。

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(4)LINEpay

上記でも紹介した人気QRコード決済のLINEpay。決済手数料も業界的には低い数値といえるでしょう。

  • 2021年7月31日まで:決済手数料を0%
  • 2021年8月1日以降:決済手数料2.45%

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(5)PayPay(ペイペイ)

何かと話題を集めているPayPayは、2021年9月30日まで決済手数料は0円です。

その後の決済手数料が気になりますが、現状PayPayから発表はされていないため動向に注目が集まっています。無料の期間も長く設定されているため、事業者側からすると導入しやすいのではないでしょうか。

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(6)楽天ペイ

楽天ペイはクレジットカードや交通系ICカード・WAONやnanacoといった電子マネー、さらにQUICPayやApplepayが使えます。

手数料は2020年6月末まではすべてのブランドで3.24%となっていましたが、現在は3.24%と3.74%のいずれかになっています。

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(7)TimesPay(タイムズペイ)

駐車場でお馴染みのタイムズが提供している決済機器で、クレジットカードと交通系ICカード、WAONやnanacoといった電子マネーに対応しています。

手数料は3.24%から3.74%で、消費者還元事業の実施期間中は実質2.16%まで下げることが可能となっていました。(消費者還元事業は現在終了しています)

タブレットとカードリーダーで行う決済機器には珍しく、利用控えが出てくるプリンターもセットになっているため、事業者にとってはありがたいです。

(8)メルペイ(merpay)

フリマアプリで知られているメルカリが提供しているQRコード決済サービスであるメルペイは、d払いとのQRコード共通化を発表しました。

上記の協業に伴い2020年8月から手数料が1.5%から2.6%に引き上げられますが、共通QRコードのリリース記念として2020/9/1(火)~2021/6/30(水)の間は手数料が実質無料になるキャンペーンを実施します。

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(9)d払い

d払いでは現在、一度の申し込みでメルペイも利用することができ、かつ決済手数料が実質無料となるキャンペーンを行っています。(2021年3月31日まで)

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4.決済手段を選ぶ際のポイントとは

数多くの決済サービスがありますが、上記で紹介した手数料も重要な決め手となる要素です。では、それ以外に意識すべき部分はどういったものがあるのでしょうか。

ここからは、決済手段を選択する際に役立つポイントを紹介していきます。

(1)どの決済方法に対応したいか

事業者側として考えなければいけないのは、クレジットカードや電子マネー、そしてQR決済などのなかから、どの決済サービスに対応したいかを決めることです。

お店によっては雰囲気を壊したくないということでQR決済は導入しないという場合や、高額決済となることからクレジットカード決済をメインに取り入れたいなどが考えられます。

事業者としての方針をきちんと確立させて決めていることも、キャッシュレスに対応するうえで必要です。

(2)利用者の多い決済サービスに対応する

最も決めやすい考え方は、やはり利用しているユーザー数の多い決済サービスを導入するというものです。需要のある決済サービスを入れておくと、お客様の要望に対応できる可能性は高くなります。

上記でも紹介しましたが、人気のある決済サービスをチェックすることは非常に重要です。

(3)時代の流れを読む

そして時代の流れから、どういった決済サービスを導入するか決めるという方法もあります。

最近ではQRコード決済が注目されており、利用者も多くなっています。

クレジットカードに対応している店舗は今までも多かったですが、今回の増税に伴い新たな決済サービスとしてQRコードがニュースでも取り上げられることが多いため、これから需要が高まっていく可能性は高いです。

ニーズにあわせた動きをすることも、事業者にとって大切といえます。

(4)キャンペーンをチェックする

またキャッシュレス化に伴い、各決済サービスで魅力のあるキャンペーンを実施しています。利用者にとってお得となる内容であれば、自然と利用する人は増えることが予想されるため、取り入れておいた方が良いです。

また消費者側だけでなく事業者側にとっても魅力的なキャンペーンも実施される可能性がありますので、テレビコマーシャルでも放送されていますがネットなどでも情報を収集しておきましょう。

5.手数料を意識してキャッシュレス化に対応しよう

キャッシュレス支払いを選択すると還元が受けられるため、お得に買い物や食事ができることから利用する人は今後増えるでしょう。お店側としてもきちんと対応するため、あらゆる決済サービスから何を導入するか決めなければいけない時代です。

各機器の特徴も大事ですが、お店の利益にも関わる決済手数料について調査しておくことが大切です。キャッシュレス化に伴い期間限定で決済手数料を0円にしている機器や、消費者還元事業終了後も独自のキャンペーンを打ち出している決済事業者もあります。

さまざまな情報をしっかりと整理し、各社の手数料も比較しつつ何を導入するか決めてください。

服部
監修
服部 貞昭(はっとり さだあき)
東京大学大学院電子工学専攻(修士課程)修了。
CFP(日本FP協会認定)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)。
ベンチャーIT企業のCTOおよび会計・経理を担当。
税金やお金に関することが大好きで、それらの記事を2000本以上、執筆・監修。
「マネー現代」にも寄稿している。
エンジニアでもあり、賞与計算ツールなど各種ツールも開発。
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