年金の繰り下げ受給には、以下6つのデメリットがあります。 早く亡くなると元をとれず損をする 繰り下げ待機期間中の自己…[続きを読む]
年金繰り下げ受給の3つのメリット

年金の繰り下げ受給には以下3つのメリットがあります。
- 年金の受給額が増額され、一生続く
- 繰り下げ年齢を最初に決めなくてよい、いつでも受給開始できる
- 繰り下げをやめたら、5年前までさかのぼって年金を一括でもらえる
ここでは、年金の繰り下げ受給のメリットについて解説します。
目次
メリット1.年金の受給額が増額され、一生続く
繰り下げ受給の一番のメリットは、年金の受給額(もらえる金額)が増額されることです。そして、その状態が一生続きます。
増額率は、1か月繰り下げるごとに0.7%です。66歳まで1年繰り下げると8.4%増額され、75歳まで10年間繰り下げると、84%増額されます。
84%増額というのは、なかなか魅力的に映るかもしれません。ただし、年金収入が多くなると、そこから引かれる税金や社会保険料も増えますので、手取りでは7~8割程度の増加と見たほうがよいでしょう。
メリット2.繰り下げ年齢を最初に決めなくてよい、いつでも受給開始できる
年金の繰り下げは、「いつから年金をもらうか」を最初に明確に決めて行う必要はありません。65歳近くになると年金の案内が送付されてきますが、特に手続きをしなければ、自動的に繰り下げた状態となります。この状態は「繰り下げ待機中」と呼ばれます。
そして、年金をもらいたいタイミングになったら、その時点で手続きをすれば受給を開始できます。
たとえば、65歳時点では会社勤務で給与収入があるため繰り下げておき、68歳になったときに体調が悪化して退職したので、その時点から年金をもらい始める、といったことが可能です。1952年(昭和27年)4月2日以降生まれの人は、最長75歳まで繰り下げができます。
メリット3.繰り下げをやめたら、5年前までさかのぼって年金を一括でもらえる
繰り下げは途中でやめることができます。
やめた場合、最大で5年前までさかのぼって年金を一括でもらうことができます。繰り上げの場合は取り消しができませんが、繰り下げは取り消しができる点が大きなメリットです。
たとえば、繰り下げをしていたものの、68歳になったときに大病を患って入院し、多額の費用が必要になった場合には、繰り下げをやめて65歳から受給していたことにすることができます。すると、65歳から68歳までの年金を一括で受け取ることができます。さらに、65歳未満の配偶者がいる場合は、繰り下げをしていなければ受け取れていた3年分の加給年金も一括でもらえます。
さきほどのメリット「②繰り下げ年齢を最初に決めなくてよい、いつでも受給開始できる」と関連づけると、68歳で年金を受け取り始める際には、次のどちらかを選択できます。
- 68歳から増額された年金をもらう
- 65歳からの通常どおりの金額の年金をもらい、過去分は一括でもらう
(1)繰り下げ受給をやめる際の2つの注意点
ただし、注意点が2つあります。
注意点①:さかのぼれるのは最大5年まで
1つ目の注意点は、さかのぼってもらえるのは最大で5年前までであることです。
年金の時効は5年のため、5年より前の分は受け取ることができません。たとえば、72歳の時点で繰り下げをやめた場合、67歳からの5年分のみ一括で受け取ることができます。65歳から67歳までの2年分は受け取れません。
注意点②:税金・社会保険料への影響がある
2つ目の注意点は、過去分を一括で受け取ると、過去の各年の年金収入(所得)が増えることになり、原則として各年の修正申告が必要になる点です。
修正申告により不足分の税金を追加で納付する必要があり、延滞税が発生する場合もあります。また、医療保険や介護保険の自己負担や保険料にも影響が生じる可能性があります。
過去分を一括でもらうよりも、年金として毎年受け取ったほうが、税金や社会保険料の負担は軽くなる傾向があります。そのため、最初からさかのぼることを前提に繰り下げを行うのは避けたほうがよいでしょう。







