【2024年版】賞与手取り額計算ツール
※社会保険料率、雇用保険料率を令和6年3月1日~の値に変更いたしました。 ※社会保険、雇用保険に加入していないケース…[続きを読む]
45万円のボーナス・賞与を受け取る時、手取り額はいくらになるのでしょうか。この記事では、ボーナスから天引きされる税金や社会保険料の計算方法や手取り額の目安について解説します。
目次
同じ額面のボーナス(賞与)でも、手取り額は条件によって変わってきます。
ボーナスの手取り額が決まる条件は次の3点です。
これらの条件によって、ボーナス45万円の手取り額がどのようにかわってくるのか、下記の表で一覧にしました。
※2023年12月時点の最新の税率・保険料率で計算しています。
39歳以下の場合、ボーナス45万円の手取り額は、以下の通りとなります。
前月給与 | 扶養親族0人 | 扶養親族1人 | 扶養親族2人 | 扶養親族3人 |
---|---|---|---|---|
15万円 | 367958円 | 375792円 | 383625円 | 383625円 |
20万円 | 367958円 | 375792円 | 375792円 | 375792円 |
30万円 | 360125円 | 367958円 | 375792円 | 375792円 |
40万円 | 344457円 | 352291円 | 360125円 | 367958円 |
50万円 | 320957円 | 328790円 | 336624円 | 344457円 |
40歳以上では基本的に手取り額が少し下がります。これは、健康保険料などに加えて「介護保険料」も天引きされるようになるためです。
前月給与 | 扶養親族0人 | 扶養親族1人 | 扶養親族2人 | 扶養親族3人 |
---|---|---|---|---|
15万円 | 364030円 | 371780円 | 379530円 | 379530円 |
20万円 | 364030円 | 371780円 | 371780円 | 379530円 |
30万円 | 356280円 | 364030円 | 371780円 | 371780円 |
40万円 | 340780円 | 356280円 | 356280円 | 364030円 |
50万円 | 325280円 | 325280円 | 333030円 | 340780円 |
一覧表を見るとわかるように、ボーナスの額面が45万の場合の手取りは、額面のだいたい70~85%程度になります。
また、前月の給与が高く、扶養人数が少ないほど、天引きされる金額は増えてしまうという事も見て取れるかと思います。
次の章では、ボーナスから引かれる税金と社会保険料の計算方法を説明します。
ボーナス・賞与の手取り額は、税金と社会保険料を引いて計算します。
最初に社会保険料から計算します。社会保険料は次の4つがあります。
①②③は、会社と従業員で半分ずつ負担しますので、ボーナスから引かれるのは半額です。
健康保険料は次の計算式で求めます。
前章でもお伝えした通り、ボーナスから介護保険料が天引きされるようになるのは40歳からです。
加入している健康保険組合によって保険料率は異なりますが、協会けんぽの場合、2023年12月時点で、健康保険料率は1.82%(全国一律)です。
こちらも保険料率は加入している健康保険組合によって異なります。協会けんぽ・東京のケースでは、2023年12月時点で、健康保険料率は18.3%です。
雇用保険料は、業種によって保険料率が異なります。
「一般の事業」では、2023年12月時点で、従業員分の雇用保険料率は0.6%です(建設業、農林水産業、清酒製造業は0.7%)。
ここまでの計算をふまえると、今回のモデルケースでボーナスから天引きされる社会保険料は全部で141,138円ということになります。
続いてボーナスから天引きされる税金の金額を計算します。ボーナスにかかる税金は所得税のみで、住民税は引かれません。
源泉徴収税率は、「賞与に関する源泉徴収税額の算出率の表」を参照して確認します。
扶養親族の人数と、前月の給与から社会保険料を控除した後の金額から、表の左端にある所得税率を確認しましょう。
なお、表の金額の単位は「千円」です。
毎月の給与が30万円だと、社会保険料を控除すると約25万4千円(計算省略)です。扶養家族は0人の列で、かつ、25万4千円が間に入る行を探して、その左の税率を参照すると、税率は6.126%です。
あとは、税金と社会保険料を引けば、手取り金額が出ます。
ここまでの計算結果を表にまとめると次のようになります。ボーナス45万円の場合、厚生年金保険料の天引きが最も高額になることがお分かりいただけると思います。
項目名 | 金額 |
---|---|
健康保険料 | 22,500円 |
介護保険料 | 4,095円 |
厚生年金保険料 | 41,175円 |
雇用保険料 | 2,700円 |
所得税 | 23,250円 |
手取り額 | 356,280円 |
なお、こちらの動画でも、ボーナスの手取り額の計算方法も説明しています。
賞与の手取り額を計算するツールもありますので、ご自由にご利用ください。
ボーナスの全国的な平均支給額から、ボーナス45万円が多いのか少ないのかかくにんしてみましょう。
厚生労働省の「毎月勤労統計調査」によると、ボーナスの1人当たりの平均支給額は、2022年冬が392,975円、2023年夏が397,129円でした。
全体の平均から見ると、ボーナス45万円は多い方だということになります。
ただし、下表のように、ボーナスの支給額は業種によってかなり変わってきます。業種によってはボーナス支給額の平均が45万円を上回っているものもありますので、そうした業種においてはボーナス45万円は少ない方だと言えます。
2023年夏季ボーナス | 2022年冬季ボーナス | |
---|---|---|
鉱業,採石業等 | 551,276円 | 544,456円 |
建設業 | 540,695円 | 498,569円 |
製造業 | 535,180円 | 514,074円 |
電気・ガス業 | 745,209円 | 805,880円 |
情報通信業 | 708,645円 | 662,768円 |
運輸業,郵便業 | 387,908円 | 390,812円 |
卸売業,小売業 | 358,409円 | 365,502円 |
金融業,保険業 | 667,956円 | 621,410円 |
不動産・物品賃貸業 | 656,400円 | 554,675円 |
学術研究等 | 690,847円 | 634,606円 |
飲食サービス業等 | 59,978円 | 67,605円 |
生活関連サービス等 | 186,583円 | 164,324円 |
教育,学習支援業 | 522,001円 | 537,509円 |
医療,福祉 | 270,804円 | 309,224円 |
複合サービス事業 | 425,769円 | 455,815円 |
その他のサービス業 | 238,013円 | 217,774円 |
【出典】
・厚生労働省「毎月勤労統計調査 令和5年2月分結果速報等」
・厚生労働省「毎月勤労統計調査 令和5年9月分結果速報等」