マイナンバーを運転免許証代わりに!スマホ連携も

運転 車

2020年6月23日、マイナンバー制度の普及促進を検討する政府の作業チームの初会合が開かれ、この会合でマイナンバーカードを、運転免許証や各種国家資格証、在留カードなどとしても使えるようにするための改正案作成の検討をすると発表しました。

1.マイナンバーカードが運転免許証代わりに

この日の会合で話し合われたのは、マイナンバー制度の普及を促進するための方法です。そのひとつとして、マイナンバーカードを運転免許証としても使えるようにし、普及を促進する提案がなされました。

運転免許証に限らず、各種国家資格証や、中長期間在留する外国人に発行される在留カードなどもマイナンバーカードとの一体化を検討するとのことです。

さらに作業チームでは、マイナンバーカードのデジタル化にも言及。普及率が高くなっているスマホと一体化することの検討も開始しました。マイナンバーのデジタル化を推進することで、運転免許証や国家資格証もデジタル化することを検討しています。

すでに2021年3月から、マイナンバーカードを健康保険証として利用できるようになることは決定しています

さらに運転免許証としても利用できるようにすることによって、マイナンバーカードの利便性を高める狙いがあります。

政府は2022年度末(2023年3月末)には、ほとんどの国民がマイナンバーカードを持つことを目指すとしています。

2.連携の目的

総務省の発表によると、マイナンバーカードの交付枚数は全国で約2135万枚。普及率は約16.8%にとどまっています。 この状況を改善するのが、今回の連携の一番の目的です。

(1)新型コロナウイルス対策で露呈した不完全なシステム

政府が新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、国民全員に一律で10万円の支給を行うと発表。その申請方法のひとつとして、マイナンバーを利用したオンライン受付がありました。

受け付け開始前、政府は「オンライン申請の方が早い」と繰り返していましたが、実際に申請が始まると各地でトラブルが発生。自治体によってはオンライン申請を打ち切る事態にまで発展してしまいます。

その原因は、マイナンバーのシステムを運営する「地方公共団体情報システム機構」の体制が脆弱だったことでしょう。全国自治体にマイナンバーを運営するシステムがいきわたっておらず、自治体は個々にシステムを外注するなど、個別対応を余儀なくされました。

そして、最終的には自治体の職員が、オンラインで申請された画面と、書類を目視確認するという非常にアナログな対応に終始。結果郵送申請より大幅に時間がかかることになりました。

(2)目指すのは行政のデジタル化

先の会議後、菅官房長官は取材に対し「国と地方のデジタル基盤の抜本的な改善を図る必要がある」と答えており、自治体ごとに仕様が異なるシステムの統一化に取り組む考えを示しました。

さらに、「運転免許証をはじめ免許証や国家資格証のデジタル化などできるものから実施したい」とも答えており、マイナンバーカードを含む、運転免許証、健康保険証など、行政のデジタル化を急ぎたい考えを示しています。

(3)詳細についてはこれから検討

運転免許証とマイナンバーカードの一体化とは、実際どのようになるのでしょうか?

これに関してはまだ正式に発表されていません。

単純に現在の運転免許証にマイナンバーを登録するのか?
マイナンバーカードが運転免許証になる場合、マイナンバーカードを持つことが必須になるのか?
すでに運転免許証を持っている人は、更新時にマイナンバーカードが必要になるのか?

こういった具体的な提案はまだなく、菅官房長官は2020年内に工程表をまとめるように指示しています。

3.リスクは?

マイナンバーカードのデジタル化に伴い、スマホとの一体化が検討されていますが、どのようなリスクが考えられるでしょうか。現在の状況を踏まえたうえで検証していきます。

(1)スマートフォンの紛失盗難時の対応は?

スマホの中にマイナンバーが登録されていると、もっとも気になるのは盗難時や紛失時です。どのような方法でマイナンバーを保護するのかは課題です。

また、スマホの中にマイナンバーのような大切な個人情報が入るようになると、スマホの盗難被害も増えると想定されます。

(2)顔写真に関しては?

マイナンバーカードには、顔写真が必要です。この顔写真が、他人によるマイナンバーカードの悪用を防ぐ役割を担っています。

マイナンバーカードや運転免許証をデジタル化する際、この顔写真はどうするのか?
デジタルデータで添付するのか、指紋認証や虹彩認証などで代用するのか?

いずれにせよ高いセキュリティ性能を持つ方法で本人確認が行えるようにする必要があります。

(3)スマホを紛失すると運転できなくなる?

マイナンバーカードが運転免許証代わりとなり、そのマイナンバーカードがスマホと一体化するということは、運転免許証もスマホと一体化します。

では、スマホを紛失した場合は、運転免許証不携帯となり、自動車の運転ができなくなってしまうのでしょうか?仕事でどうしても車の運転が不可避という場合はどのような措置が取られるのでしょうか。

運転免許証など国家資格のデジタル化にもつながる、マイナンバーカードとの一体化。どれだけリスクを回避し、かつ国民の理解を得るだけの提案をできるのか。今後の政府の発表に注目が集まります。

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