確定申告の収支内訳書とは? 書き方を画像で解説!
事業を営んでいて白色申告をする方は確定申告書に収支内訳書の添付が必要です。初めての方は特に、この書類の作り方で悩む方…[続きを読む]
自営業やフリーランスの方、会社勤めをしながら副業で収入を得た方などは年度末に確定申告をしなければなりません。
初めて確定申告を行う際には、手続き方法や必要書類など調べることがたくさんあって大変です。
さらに、確定申告には「白色申告」と「青色申告」の2種類があり、自分がどちらを選べばいいのかわからないという人もいるでしょう。
そこで今回は「白色申告」について詳しく解説していきます。
誰でも簡単にできる白色申告から確定申告を始めてみましょう。
「確定申告」は1年間の収入と経費を計上して、所得を算出する手続きですが、この計上方法の違いから「白色申告」と「青色申告」の2つに分けることができます。
白色申告は収入と支出のみを計上する「単式簿記」によって記帳を行います。
青色申告は「複式簿記」を採用しており、記帳には「借方」「貸方」といった会計分野の知識を用いて決算書を作成していきます。
簡単に、「白色申告はシンプル」「青色申告は複雑」と考えることができるでしょう。
白色申告では、売上や経費を収入と支出に分けて記帳するだけでいいので、会計知識があまりない人でも簡単に行うことができます。
計上した収入と支出を元に収支内訳書を作成し、収支内訳書の記入内容を使って確定申告書を作成していきます。
白色申告は確定申告が必要な全ての人が利用できる申告方法です。
しかし、ここでいう確定申告が必要な人とは、個人事業主・フリーランス・事業レベルで副業をしている人が対象です。
白色申告する(収支内訳書を作成する)のは、事業所得・不動産所得・山林所得がある場合のみであり、 副業でも雑所得であれば、収支内訳書の作成は不要です。
また、青色申告を行うには、開業届や青色申告承認申請書の提出が必要となります。
白色申告に関しては、事前に提出しなければならない書類などもありません。
事業内容や収入の内訳によって白色と青色が分かれるというわけではなく、基本的に全ての人が白色申告による確定申告ができる一方で、青色申告の対象は青色申告承認申請書の提出した人に限られます。
そのため、申請書などの提出を行っておらず、初めて確定申告をするという人は白色申告を行います。
白色申告の特徴をメリット・デメリットに分けて解説します。
青色申告との差を意識しながら理解していきましょう。
白色申告もメリットは以下の2点です。
繰り返しになりますが、白色申告は収入と支出のみを記帳する単式簿記を採用しています。複雑な複式簿記による記帳をする必要がないので、会計知識があまりない人でも簡単に確定申告が行えます。
また、作成する書類も青色申告と比較してシンプルなもので済んでしまいます。白色申告では、記帳した収入と支出を元に作成する収支報告書に加えて、控除などの情報を記入した確定申告書を作成するだけで済みます。
確定申告を行うハードルとしては、白色申告の方が圧倒的に低いといえるでしょう。
白色申告のデメリットは以下の2点です。
青色申告では最大で65万円の特別控除が受けられ節税につなげられるのですが、白色申告にはこのような控除はありません。
また、申告内容に対して税務署による税務調査が行われた際、必要に応じて推計課税が行われる場合もあります。
白色申告を行う際に用意する必要書類は以下の3点です。
所得額や控除額を記入する確定申告書の様式には「A」と「B」の2種類があります。
ここでは「確定申告書B」を使用します。
次に、収入や支出の内訳を記帳した「収支内訳書」を用意します。
「売上」や「家事消費」などの収入や「旅費交通費」「通信費」などの経費の金額や内訳などを記帳していきます。
最後に、控除を受けるための必要書類を用意します。例えば、社会保険控除であれば掛金を支払ったことを証明する書類(控除証明書など)を保管しておきましょう。
これらの必要書類を揃えた上で郵送や税務署への持参、e-Taxといった方法で提出を行えば白色申告が完了となります。
各種控除についてより詳しく知りたい方はこちらの記事をご参照ください。
白色申告はシンプルなやり方で簡単にできる申告方法なので、これから初めて確定申告を行うという人におすすめです。
青色申告では特別控除が受けられますが、会計知識がないとハードルが高いので、まずは白色申告で確定申告に慣れてからどちらを利用していくか決めてください。
確定申告で思わぬ失敗をしないよう、手続き方法や必要書類など事前に把握しておきましょう。