ゴルフ場の売店は軽減税率になる?

ゴルフ場

消費税の税率が8%となる軽減税率は、ゴルフ場にも関係します。ゴルフ場でも「テイクアウト」用の飲食料品を販売しているからです。
ただゴルフ場によっては、計算の煩雑さを回避するために、テイクアウト用の飲食料品でも10%で販売するところがあります。

またゴルフ場には「意外な軽減税率」もあるので、あわせて紹介します。

1.コース売店・茶屋等での軽減税率

軽減税率は、店で飲食料品を買って家や職場などに持ち帰ったときの消費税率を8%に据え置く仕組みです。
しかしまったく同じ飲食料品を購入しても、飲食店内で食べると消費税は10%になります。例えばレストランで食事をすると10%が課されます。

つまり、テイクアウトは8%、外食は10%となります。
ゴルフ場では、テイクアウトも外食も発生します。

ゴルフ場には、コース上に「コース売店」や「茶屋」があり、そこでも飲食料品を販売しています。
コース売店に椅子やテーブルがあり、そこで飲食すれば外食になり税率は10%となります。しかしコース売店で買った飲食料品をテイクアウトして、プレーをしながら飲食した場合は、8%が適用されます。

ただゴルフ場によっては、8%と10%の使い分けが複雑になることから、一律10%にしているところもあります。

ギャラリープラザ

同じことは、ギャラリープラザでも起きます。ギャラリープラザとは、大きな大会が開催されるときに、ギャラリー(見学者)用に用意する簡易食堂のことです。

ギャラリープラザにはイスとテーブルが用意されているので、そこで飲食すれば消費税は10%です。しかしギャラリープラザで買った飲食料品を、その場で食べず、見学しながらコース上で食べるときは8%となります。

ただ大会のときのギャラリーは、コース内での飲食が禁止されることがあります。そのときは当然、テイクアウトできないので一律10%になるでしょう。

2.ゴルフ場のレストランでの軽減税率

ゴルフ場のレストランでも「軽減税率問題」が起きます。
レストランで飲食料品を購入し、レストラン内で食べた場合は、外食なので消費税率は10%が適用されます。

レストランで購入した飲食料品を持ってプレーに出るときは8%になります。
ところがこちらも、ゴルフ場によっては、混乱を避けるために一律10%にしているところもあるようです。

3.プレー代は10%

ゴルフのプレー代の消費税率は10%です。サービス代や使用料等はすべて10%です。

4.意外な軽減税率「ゴルフ場利用税」

消費税の話からそれますが、ゴルフ場でプレーをするときに課せられるゴルフ場利用税について紹介します。

ゴルフ場利用税の税額は利用者1人につき400~1,200円で、ホール数や利用料金によって異なります。
そしてゴルフ場利用税は、以下の方には課せられません。以下の方は非課税です。

  • 18歳未満、70歳以上の方
  • 障害者の方
  • 国民体育大会(国体)の参加者
  • 学校教育としてのプレー

そしてゴルフ場利用税には、消費増税の軽減税率とは異なる「独自の軽減税率」があります。
以下の方はゴルフ場利用税が半額になります。

  • 65歳以上、70歳未満の方(ただし、利用料金が通常料金の5分の1以上に軽減されているときに限る)
  • 特定の競技会の出場者(同上)
  • 午前9時までに退場する早朝の利用者(ただし、利用料金が通常料金より2分の1以上軽減されているときに限る)

まとめ

ゴルフ場内の飲食店でも、外食形態では消費税率10%が課され、テイクアウト形態では軽減税率8%が適用されます。
ただお金のやりとりが複雑になるのを回避するために、一律10%にするゴルフ場もあります。

プレー代は10%です。
ゴルフ場利用税には、独自の軽減税率があります。

服部
監修
服部 貞昭(はっとり さだあき)
東京大学大学院電子工学専攻(修士課程)修了。
CFP(日本FP協会認定)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)。
ベンチャーIT企業のCTOおよび会計・経理を担当。
税金やお金に関することが大好きで、それらの記事を2000本以上、執筆・監修。
「マネー現代」にも寄稿している。
エンジニアでもあり、賞与計算ツールなど各種ツールも開発。
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