税金の申告・申請書類は平成31年or令和元年?どちらが正しいのか
2019年5月1日より元号が平成から令和に改正され、新しい時代が始まりました。
そこで疑問なのが、税務署に提出する申告書や申請書類はどちらの元号で記載すればよいのか?
平成と令和、どちらも存在する今年度特有の問題を解説します。
目次
1.正しい元号表記は?どちらでも大丈夫?
1-1.平成 or 令和
- 2019年4月30日以前…平成
- 2019年5月1日以降…令和
実際、e-Taxの年月日を選択する画面では、年号に「平成」を選択すると、月は1~4月までを選択でき、年号に「令和」を選択すると、月は5~12月までを選択できます。
申告書、申請書類にもこれに応じて記載しましょう。
例えば、事業年度が2019年4月1日~2020年3月31日の場合には、「平成31年4月1日~令和2年3月31日」となります。
1-2.いつから令和表記だけになる?
個人の場合は、課税期間は暦年(1月1日~12月31日)なので、2020年1月1日以降は令和表記だけになります。
法人の場合は、2019年5月1日以降に開始する事業年度からです。
1-3.平成と印字されている時はどうする?
書類の各様式は令和表記へ順次更新されていきますが、まだ平成で印字されているものもあります。
その場合には、平成を二重線で消して令和へ書き換えたら大丈夫です。
2.間違えても大丈夫?
2-1.平成31年6月と書いた
国税庁ホームページに次の記載があります。「新元号に関するお知らせ」を一部抜粋したものです。
「納税者の皆様方からご提出いただく書類は、例えば平成31年6月1日と平成表記の日付でご提出いただいても有効なものとして取り扱うこととしております。」
よって、令和1年を平成31年と記載したとしても問題はありません。
【出典】 新元号に関するお知らせ|国税庁
2-2.西暦で書いた
確定申告書などの税務署類は、和暦で記載することが一般的ではありますが、憲法上の義務というわけではなく、昔からそうしてきたからという、ただの慣例です。
よって、西暦で記載したとしても問題はありません。 ただ、税務署や役所への各種申告書、届出書は和暦で記載した方が無難ではあります。
3.e-Taxはバージョンアップを
e-Taxについても順次、令和表記へ対応されていきます。 e-Taxソフトを開いた際にバージョンアップ画面が表示された場合には、順次最新ソフトにバージョンアップしていきましょう。
何らかの事情でバージョンアップできない、またはしない場合でも、しばらくは「平成○○年」表記でもOKですので大丈夫です。
【参照】【e-Tax】国税電子申告・納税システム(イータックス)
4.年度はどうなる?
会社や学校などで使用される「年度」は、新年度の始まりの元号を使用することが一般的です。
例えば、2019年4月1日から始まる新年度は平成31年度、2020年4月1日からは令和2年度となり、令和元年度は存在しないことになります。
ただし、年度の呼び方は各組織の自由であり、2019年4月1日から2020年3月31日までの期間を令和元年とするところもあるでしょう。
国も「平成31年度予算」のことを、5月1日からは「令和元年度予算」と呼ぶことになりました。平成は4月の1ヶ月しかないので、この方が分かりやすいかもしれません。
まとめ
平成は2019年4月30日まで、令和は2019年5月1日からです。
それに応じて記載すれば大丈夫ですし、元号に少々間違いがあっても、それだけで書類に不備があるとはならないので、そこまで神経質になる必要はありません。