譲渡所得の内訳書とは?|手書き作成・ネット作成の手順を図解!

家や土地などの不動産を売却して利益が出ると「譲渡所得」として確定申告が必要です。譲渡所得の申告には様々な「特例」があったり「第三表」が必要だったりと難しいポイントが多いのですが、中でも特徴的なのは「譲渡所得の内訳書」の提出が必要になる点です。

今回は不動産売却の「譲渡所得の内訳書」について、作成方法を解説します。

1.譲渡所得の内訳書とは? どんな内容を記入する?

譲渡所得の内訳書とは、どのような資産をいくらで売却したのかを示す書類です。簡単に説明すると以下のような内容を記入します。

  • その資産がいくらで売れたのか
  • その資産を手に入れる時にいくらかかったのか(元手はいくらだったのか)
  • 売った値段から買った値段と控除金額を引いた金額(売却益の金額)
    など

上記の情報の記入には売買契約書や資産の売却時・購入時にかかった費用の領収書などが必要になるので、手元に用意してから作成を始めましょう。

2.譲渡所得の内訳書の作成方法は?

譲渡所得の内訳書の作成には以下の方法があります。

  • 税務署か国税庁HPで様式を手に入れて、手書きで作成する
  • 国税庁HP「確定申告書作成コーナー」で必要事項を入力して作成する

国税庁HP内にある「確定申告書作成コーナー」では、確定申告書や譲渡所得の内訳書などをオンラインで作成することができます。以下のようなメリットがあり便利なためおすすめです。

  • 指示に従って必要事項を入力すればいいので分かりやすい
  • 質問に答えていくだけで、譲渡所得の特例を利用できるか診断してくれる
  • 各種金額を自動計算してくれるためミスしにくい
  • オンラインで提出できる(e-Tax)

3.譲渡所得の内訳書の作成方法(手書き)

ここからは土地・建物の譲渡所得の内訳書の書き方を細かく説明します。譲渡所得の内訳書は4枚ありますが、4枚目は交換・買換えの特例の適用を受ける場合のみ記入が必要となります。ここでは1面~3面の記入方法を解説していきます。

1面の書き方

あなたの現住所、氏名、電話番号、職業を記入します。資産を売却した年の1月1日以降に引越しをした方は住所欄に引っ越し前の住所もあわせて記入します。

2面の書き方

売却した土地・建物の所在地、用途、売買契約日、売却先の住所・氏名、売却価額等を記入します。これらは売買契約書を参照しながら記入してください。

3面の書き方

2欄(1)に売却した土地・建物の購入価額を記入します。ここには購入時に支払った仲介手数料や各種税金などもあわせて記入します。書ききれない場合は別の用紙に記入して、明細書に添付します。

譲渡所得の確定申告

(2)には建物の減価償却費を記入します。減価償却費の計算方法は以下の記事を参考にしてください。

譲渡所得の確定申告

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3欄には売却時にかかった費用を記入します。仲介手数料や印紙代など、領収書を参照しながら記入してください。

譲渡所得の確定申告

4欄で譲渡所得の金額を計算します。

譲渡所得の確定申告

  1. 区分……所有期間の長期・短期を選択して〇つけ
  2. 収入金額…2面の「譲渡価額」欄の数字を転記
  3. 必要経費…3面の「取得費」欄と「譲渡費用」欄の合計額を記入
  4. 差引金額…収入金額から必要経費を差し引いた金額を記入
  5. 特別控除額…特別控除を利用する方は、その金額を記入
  6. 譲渡所得金額…差引金額から特別控除額を差し引いた金額を記入します。

区分欄(短期・長期を選択する欄)の記入では、土地・建物の短期と長期は以下のように判定します。

  • その年の1月1日時点での所有期間が5年以下……短期
  • その年の1月1日時点での所有期間が5年超……長期

以上で譲渡所得の内訳書の作成は完了です。

4.譲渡所得の内訳書の作成方法(確定申告書作成コーナー)

国税庁HPの「確定申告書作成コーナー」にアクセスし「所得税」を選択し、「作成開始」をクリックします。

譲渡所得の確定申告

生年月日等の情報などいくつかの質問に答えていくと、「収入金額・所得金額の入力」画面が表示されます。土地・建物の譲渡をした方は「土地建物等の譲渡所得」欄の「入力する」をクリックします。

譲渡所得の確定申告

なお、土地・建物や株式の譲渡所得以外の譲渡所得がある方は「総合譲渡所得」欄を入力します。

譲渡所得の確定申告

↓次の画面で「内訳書作成」を選択し、譲渡所得の内訳書の作成を進めていきます。

譲渡所得の確定申告

↓売買契約書等を参考にしながら、譲渡価額や土地の面積、売買契約日、譲渡の相手方の住所氏名などを入力していきます。

譲渡所得の確定申告

↓次の画面では売却時にかかった費用を入力します。仲介手数料や印紙代など、領収書を参照しながら入力しましょう。

譲渡所得の確定申告

続いて、土地・建物を取得した際の費用を入力します。購入時の売買契約書を参照しながら、購入額や契約日、建物の構造等を入力します。なお、購入費用が不明の場合には「取得費を5%に相当する額で計算する」にチェックを入れましょう。その場合はそれ以降の欄の入力は必要ありません。

譲渡所得の確定申告

↓最後に特別控除を利用する方は該当する特例を選択します。これで譲渡所得の内訳書の作成は完了、確定申告書に金額が反映されます。

譲渡所得の確定申告

利用できる特例は作成開始時に出てくる質問に答えると診断してくれるので、その際に出てきた特例を最後の画面で選択します。

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回は譲渡所得の内訳書の作成方法をお伝えしました。作成した内訳書は確定申告書と併せて期限までに税務署に提出します。なお、確定申告書の作成方法については下記の記事をご参照ください。

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その他、譲渡所得の確定申告については下記の記事で総合的に解説していますので、疑問が残っている方はぜひご活用ください。

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