特別定額給付金のオンライン申請を停止している市区町村
10万円の特別定額給付金の申請方法には、「郵送申請」と「オンライン申請(インターネット申請)」の2つの方法があります。
ところが、オンライン申請には様々な問題があり、オンライン申請を停止する市区町村がいくつかありますので、リストにしました。
また、オンライン申請の課題点についても言及します。
1.オンライン申請を停止している市区町村
各県ごとに、オンライン申請を停止中の市区町村をまとめました。
6月1日時点の情報です。
()の中は、その期間だけ停止していることを表しています。
県 | 市区町村 |
---|---|
北海道 | 北見市 恵庭市 |
青森県 | 青森市 |
秋田県 | 秋田市 |
福島県 | 郡山市 |
茨城県 | 桜川市 |
栃木県 | 宇都宮市 |
埼玉県 | 志木市 新座市 三郷市(5月30日~7月31日) |
千葉県 | 旭市 市原市 |
東京都 | 荒川区 足立区 八王子市 武蔵野市 府中市 調布市(5月20日~6月30日) 町田市(5月29日~7月31日) 国分寺市 東久留米市 |
神奈川県 | 厚木市 |
福井県 | 勝山市 |
山梨県 | 笛吹市 |
静岡県 | 袋井市(5月25日~6月30日) 湖西市 |
三重県 | いなべ市 |
滋賀県 | 湖南市 |
京都府 | 宇治市 亀岡市 |
大阪府 | 八尾市 東大阪市 |
奈良県 | 橿原市 河合町 |
島根県 | 出雲市 |
岡山県 | 岡山市 笠岡市 |
広島県 | 福山市 |
香川県 | 高松市 |
高知県 | 高知市 |
福岡県 | 大野城市 |
長崎県 | 大村市 |
沖縄県 | 名護市 |
2.オンライン申請に対応していない市区町村
参考までに、そもそも、オンライン申請に対応していない、または、まだ準備中の市区町村をまとめました。
県 | 市区町村 |
---|---|
北海道 | 島牧村 泊村 初山別村 |
青森県 | 新郷村 |
岩手県 | 野田村 |
福島県 | 檜枝岐村 泉崎村 塙町 富岡町 飯舘村 |
群馬県 | 上野村 片品村 |
東京都 | 奥多摩町 利島村 御蔵島村 |
新潟県 | 粟島浦村 |
奈良県 | 天川村 |
岡山県 | 新庄村 |
高知県 | 本山町 |
福岡県 | 東峰村 |
熊本県 | 産山村 五木村 |
宮崎県 | 諸塚村 椎葉村 |
鹿児島県 | 三島村 十島村 大和村 |
沖縄県 | 渡嘉敷村 渡名喜村 南大東村 北大東村 多良間村 |
3.オンライン申請の課題点
(1)市区町村では目視で確認!
郵送とオンライン(WEB)を比べたら、オンライン(WEB)のほうがスムーズに処理ができるイメージがあるでしょう。
ところが、今回の給付金申請に関しては、逆の状態となっています。
国民がオンライン申請に利用するのは、「マイナポータル」というシステムです。
一方、市区町村が住民の情報を管理しているのは、「住民基本台帳ネットワークシステム」(通称、「住基ネット」)というシステムです。
実は、この2つのシステムは連携していません。
市区町村の担当者は、マイナポータルで申請された情報を印刷して、住基ネットの情報と、目視で比較して確認しています。
氏名や住所など、入力内容に誤りがあれば、確認にはさらに時間がかかります。
一方、郵送申請では、氏名・住所等があらかじめ印刷されていますので、間違いもなく、確認がスムーズです。
品川区の例では、1日に処理できる件数は、オンライン申請が約350件、郵送申請が約3000件とのことです。処理スピードに、約10倍近くも差があるようです。
(2)マイナンバーカードのパスワードロック解除が超面倒!
マイナンバーカードには、いくつかのパスワード(暗証番号)が設定されていますが、何回か間違えるとロックされてしまい、利用できなくなります。
このパスワードロックを解除するには、市区町村の窓口に行く必要があります。これが大きな問題点です。
市区町村の窓口に行くだけでも時間と交通費がかかりますし、パスワードを忘れたりロックされた人で窓口は大変混雑していて、数時間待たされることも珍しくないようです。
ところで、近年の、ID・パスワード認証がある、ほとんどの商用サービスでは、ユーザーがID・パスワードを忘れたときに備えて、登録されたメールアドレスや携帯電話宛に認証コード等を送り、ユーザー自身で即時に解除できることが一般的です。
セキュリティ的に不安があるのであれば、2段階認証あるいは複数デバイス認証を利用することで、ある程度、強固なセキュリティを実現できるはずです。マイナンバーカードのそのような仕組みが望まれるところです。