大学生に2度目の10万円給付はある?|学生支援緊急給付金の再支給は?
新型コロナウイルス感染症の影響を受けて、経済的に困窮している学生が多くいます。そうした学生を支援するため、昨年(20…[続きを読む]
2020年2月ごろから猛威を振るっている、新型コロナウイルスの影響でアルバイト代が減少し、学費を支払うことができない。
もしくは、支払うと生活費が捻出することができない方など、経済的に厳しい状況に陥っている方も少なくないかと思います。
今回は、そういった方に向け、学費を支払うために救済策はないのか、生活費を捻出するために頼れるところはないのかなど、大学生に特化した対策を紹介していきます。
目次
まずは、学費の工面についての対策方法を紹介していきます。
多くの学生は大学の学費が大きな支出であることは間違いないはず。
そこでここでは、大学が独自に用意している、学費の納入をサポートしてくれる制度等について紹介していきます。
大学独自の支援策には大きく分けて、以下の支援策が用意されていることが多いです。
もちろん、こちらで紹介した支援策のほかにも、独自のユニークな支援策を用意している大学もありますが、一般的に用意されているものは上記のいずれかでしょう。
大学によってどの制度を用意しているのか、どういった条件で利用できるのかが異なるため、詳細はご自身が通っている大学に問い合わせるとよいでしょう。
また、ホームページなどで紹介していなかったとしても個別に対応してもらえるケースもあるため、学費を支払うのが難しい、学費のせいで生活が圧迫されている学生は積極的に問い合わせましょう。
以下では個別大学を例としてどのような制度や支援策があるのかを紹介していきます。
早稲田大学では、通常時から利用できる奨学金が多数存在します。
その多くが学内選考を必要としますが、基本的に将来返済の必要がない、「給付型」の奨学金であるため、応募する価値は十分にあるでしょう。
一例として、「小野梓記念奨学金」という奨学金があります。
こちらは在学生向けの奨学金で本学の創立当初の功労者、小野梓を記念し、修学上、特に困難な学生を援助することを目的としています。支給額は学部生であれば、年額40万円ほど給付してもらうことができます。
緊急時に適用される奨学金も存在するため、自分が該当する奨学金を探してみるとよいでしょう。
また延納制度も、今回の新型コロナウイルスに関係なく存在するので、対象となるかどうかを調べ検討することをお勧めします。
東京大学では、国公立大学のため、そもそも家計の年収基準が低ければ、学費が全額もしくは半額相当が減免となります。
また、東京大学独自の奨学金制度や、学費の納入猶予制度など学生の生活を助ける制度は数多く用意されています。
ここではすべてを紹介することができないため、詳細はご自身で確認をお願いいたします。
聞いたことがある方も多いかと思いますが、日本学生支援機構にて奨学金を借りるという選択肢もあります。
今まで借りていなかったが、これから借りたいという方もいらっしゃるかと思います。
日本学生支援機構の奨学金は高校の在学時に申し込んだイメージがあり、大学に進学してからでは、申し込むことができないのではないか、と考えている方もいるかと思います。
しかし、条件を満たすことによって大学に進学してからでも借りることができます。
日本学生支援機構の奨学金には、大きく分けて以下のように分類することができます。
以下各奨学金について解説していきます。
給付型奨学金とは返済の必要がない奨学金で、2018年進学の学生から本格的にスタートしました。
対象者は世帯の住民税が非課税世帯の学生で、基本的に高校在学中に対象者が決定します、
しかしながら、今回新型コロナウイルスの影響で家計が急変した方に向けて支援策が打ち出されました。
対象となるものは以下の通りです。
それぞれで必要な証明書類が異なるため、該当する可能性がある方は調べてみるとよいでしょう。
申し込む際は在学している学校を経由しての申し込みとなるようです。
次に貸与型奨学金ですが、こちらは先ほど紹介した奨学金とは違い、将来返済が必要です。
しかし、返済の際の利率や金額は他のローンなどとは比べ物にならないほど優遇されているので、クレジットカードのキャッシングやカードローンを利用するくらいなら奨学金を利用しましょう。
今回、貸与型奨学金では、返済の際に利子がかからない、「第一種奨学金」では緊急採用を実施しています。
こちらは、生活が急変してから12か月以内の申し込みが必要なため、申し込める可能性がある方は早めに在学している大学に問い合わせることをお勧めします。
対象者は学力基準が以下の通りです。
家計基準は以下の通りです。
次に、返済の際に利子が発生する「第二種奨学金」ですが、こちらは学力基準、家計基準ともに第一種奨学金より優しくなっており、第一種奨学金では要件を満たすことが出しないと思う方はこちらを選択するとよいでしょう。
また、第一種奨学金では更新の際は毎年の申請が必要ですが、こちらの第二種奨学金であれば、卒業まで追加の申請をすることなく貸与することができます。
学力基準及び家計基準は以下の通りです。
次に民間団体が主催の奨学金についてです。
こちらは先ほどの日本学生支援機構の奨学金とは違い、あまり大々的に募集を行っていないため、知らない方も多いかと思います。
特徴としては、日本学生支援機構とは異なり、募集人数が少数であること、選考が厳しいことなどがあげられます。
しかし民間の奨学金では、後々返済しなければならない「貸与」ではなく、返済が不要の給付の奨学金が多数存在します。
一例として公益財団法人「日本証券奨学財団」では特定の大学の大学生・大学院生向けに、奨学金を給与しています(月3万5千円〜月5万5千円)。
参考:日本証券奨学財団
このほかにも、貸与・給付それぞれを行っている団体は多々あるので、まずはどのような奨学金があるのかを調査し、条件に当てはまるようであれば申し込んでみるとよいでしょう。
最後に、両親に教育ローンを借りてもらい、学費や生活費を支払ってもらうといった方法です。
先程紹介した奨学金と何が違うのか疑問に思う方もいるでしょう。
外部からお金を借りるという行為は同じですが、大きく異なるのが、借りるのが「自分」か「両親(親族)」かです。
奨学金は親の収入が条件にはなりますが、基本的には自分が借り入れ、自分で返済していくものになります。
では教育ローンはどうかというと、教育ローンでは親が借り入れ、親が返済していくものとなります。
そのため、奨学金を受けることができなかったが、どうしても学費を支払うことができない、生活費が足らないということであれば、親に教育ローンを借りてもらうことも一案となります。
一般的にローンはそれぞれに使用用途が決まっており、用途に沿わない使い道をすることはできません。
一部用途を指定していないローン(多目的ローン、カードローン等)がありますが、教育ローンと比較した場合、返済する際の利子が高額である場合が多いです。
また、「親に頼りたくないから自分でローンを組みたい」と考える学生もいるかとは思いますが、お勧めしません。
なぜなら、ローンとは個人の信用を担保としてお金を貸し出すものであるため、学生の収入では借りることができたとしても、金額が少額である場合がほとんど、かつ利子が高額です。
教育ローンであれば両親の信用を元にして借入金額が決まるため、金額は学費を賄うのには十分であることが多いです。
将来負担をかけたくない場合は、自分の口座から返済を引き継ぐこともできますので、ローンは教育ローンを検討するとよいでしょう。
なお、教育ローンには日本政策金融公庫が運営する「国の教育ローン」というものから、銀行などが運営する教育ローンまで様々なものがあるため、必要な額や使用用途の条件、借り入れの際の利率などに着目して決定するとよいでしょう。
いずれにしても、経済的に厳しい場合は、両親と相談することをお勧めします。
大学生には、学生生活を問題なく送ることができるよう、様々な救済策や支援策が用意されています。
もちろん奨学金やローンは卒業後に返済していかなければなりませんが、経済的に厳しいという理由で、学生生活を送れなくなってしまうのはとてももったいないことだと思います。
活用できるものは積極的に活用し、新型コロナウイルスが原因で退学をしなければならない、といった事態は避けましょう。
学生を救済するために、政府は、5月19日、学生に最大20万円を給付する「学生支援緊急給付金」を支給することを決定しました。
詳細や支給時期については不明ですが、5月20日時点で分かっていることをまとめた記事が以下となりますので、興味がある方はぜひご覧ください!