キャッシュレス・ポイント還元制度の決済事業者向け募集内容

ポイント還元

クレジットカード会社、QRコード決済業者など、キャッシュレス決済事象者に向けた内容を解説します。

ただ、決済事業者でない人も、どんな仕組みになっているか知っていて損はないでしょう。

1.キャッシュレス決済事象者の要件

対象となる決済手段

クレジットカード、デビッドカード、電子マネー、QRコードなど、一般的に利用されている電子的決済手段が対象です。

現在、日本で普及している電子決済のほとんどが対象となるでしょう。

要件

要件は次のとおりです。

  • 日本円でのチャージが可能である、あるいは、日本の金融機関の口座を利用する決済サービスであること。
    (主に日本の居住者を対象とする決済サービスであること。)
  • 外部からの問い合わせ窓口を設置すること。
  • 不当な取引を防止するための措置を行うこと。
  • 中小・小規模事業者に提供するプランを公表すること。
  • 決済データを定期的に報告すること。(政府が予算の執行を管理するため)

ほか、重要なものに、手数料の要件があります。

2019年10月から2020年6月までのポイント還元の実施期間中、加盟店が決済事業者に支払う手数料を販売額の3.25%以下にする必要があります。また、期間終了後に、手数料を変更するのかどうか、変更する場合、その手数料率も明示する必要があります。

2.決済事業者の募集

3月12日、経済産業省は、ポイント還元の補助対象となる決済事業者の募集を開始しました。
第1次募集は、3月20日(水)17:00で締め切られ、100社を超える事業者から応募がありました。

経済産業省のほうで審査を行い、4月12日に対象となる決済事業者116社が公表されました。

事業者の募集を引き続き行っており、5月ごろに正式に決定する予定です。

登録受付期間

2019年4月12日(金)~2020年2月28日(金)17:00 ※必着(時間厳守)

キャッシュレス決済事業者の種類

キャッシュレス決済事業者には次の3種類がありますので、いずれかで応募します。

①キャッシュレス発行事業者(A型決済事業者)

消費者に対して、キャッシュレス決済手段を提供し、対象の店舗で購買を行った消費者に対してポイント付与を行います。

②キャッシュレス加盟店支援事業者(B型決済事業者)

中小・小規模事業者に対して、キャッシュレス決済手段を提供します。本制度に参加を希望する中小事業者からの申請を受け付け、補助金事務局に登録を行います。また、店舗への端末導入補助や手数料補助を行います。

③キャッシュレス加盟店支援事業者(準B型決済事業者)

キャッシュレス決済サービスの提供をメインの事業としていないものの、キャッシュレス加盟店支援事業者と連携し、ショッピングモール等の自社の関連商業施設等のテナント等とのみ加盟店契約を締結し、立替払い等を行います。本事業に参加を希望する中小・小規模事業者の申請を受け付け、補助金事務局に登録を行います。

3.失効するポイントは補助の対象外

決済事業者が不当に利益を得ることがないように、消費者が使い切らなかったポイントについては、事業者に対して補助されません。

決済事業者に対する補助金額は次の式で計算されます。

  • 補助額=期間中のポイント発行金額(円)×(1-失効率)

失効率の算出方法は次のとおりです。

①失効率が算出できる決済事業者

過去の実績データ(6ヶ月以上の期間のもの)から算出します。

失効率が算出できない決済事業者

大手決済事業者へのヒアリング結果を踏まえて、国が設定した失効率を用いて算出します。

・実店舗での利用を主とするポイント :8%
・実店舗での利用を主としないポイント:40%

引用元

本記事は、経済産業省の「キャッシュレス・消費者還元事業」サイトの資料を基に作成しています。

【外部サイト】経済産業省:キャッシュレス・消費者還元事業

服部
監修
服部 貞昭(はっとり さだあき)
東京大学大学院電子工学専攻(修士課程)修了。
CFP(日本FP協会認定)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)。
ベンチャーIT企業のCTOおよび会計・経理を担当。
税金やお金に関することが大好きで、それらの記事を2000本以上、執筆・監修。
「マネー現代」にも寄稿している。
エンジニアでもあり、賞与計算ツールなど各種ツールも開発。
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