消費税ポイント還元制度の最新情報まとめ
【9/1更新】 マイナポイント25%還元が2020年9月1日より開始されました。 【7/1更新】 キャッシュレス・ポ…[続きを読む]
【7/1更新情報】キャッシュレス・ポイント還元事業は2020年6月31日で終了しました。以下の記事は事業が実施されていた当時の情報で作成されております。ご了承ください。
2019年10月1日からキャッシュレス・ポイント還元事業(キャッシュレス・消費者還元事業)が始まりました。
どの中小店舗(事業者)が対象で、どのように加盟店に登録すれば良いのでしょうか?
経済産業省の資料を基に、詳しく説明します。
【引用】経済産業省:キャッシュレス・消費者還元事業 説明会資料
なお、キャッシュレス・ポイント還元制度自体については、下記をご覧ください。
目次
まずは、自分のお店が、キャッシュレス・ポイント還元制度の対象事業者となっているのか確認しましょう。
また、一部、対象外の業務内容がありますので、ご注意ください。
対象となる事業者は、中小企業および個人事業主です。ここでいう「中小企業」とは、下記の企業のことです。中小企業基本法第2条に準じて、その範囲が定められました。
産業区分 | 対象 |
---|---|
製造業 | 資本金3億円以下または従業員300人以下 |
卸売業 | 資本金1億円以下または従業員100人以下 |
小売業 | 資本金5,000万円以下または従業員50人以下 |
サービス業 (下記の2つを除く) |
資本金5,000万円以下または従業員100人以下 |
旅館業 | 資本金5,000万円以下または従業員200人以下 |
ソフトウェア業・ 情報処理サービス業 |
資本金3億円以下または従業員300人以下 |
上記の表を見ると、意外ですが、小売業だけでなく、ソフトウェア業なども含まれていることがわかります。
たとえば、従業員への飲料の販売や食事の提供でも、キャッシュレス決済をすれば、ポイント還元の対象になる可能性があります。
期間限定ではありますが、従業員への福利厚生の一環として、ポイント還元制度を活用することも考えられます。
下記の事業者は対象外となります。
また、課税所得と、大企業の子会社にも制限があります。
(※)登録申請時点において、確定している(申告済みの)直近過去3年分の各年または各事業年度の課税所得の年平均額が15億円を超える中小・小規模事業者は補助の対象外。
なお、下記の組合等は対象です。
コンビニ、ガソリンスタンド等のフランチャイズチェーンについては、一律で2%ポイント還元となっています。
ポイント還元制度は中小店舗だけが対象ですが、直営店や大企業の加盟店で還元されないと、消費者に混乱が生じます。そこで、全店で一律2%のポイント還元となりました。
国からポイント2%分が補助されるのは中小企業・小規模事業者だけです。直営店や大企業の加盟店では、補助されません。
基本的には、ほとんどの商品販売・サービスが、ポイント還元制度の対象となりますが、下記のみ対象外となります。
昨今では、給与・賃金をキャッシュレスで支払うケースも増えてきていますが、ポイント還元の対象にはなりませんので、ご注意ください。
消費者への還元方法は、原則、次の方法になります。
ただし、例外として、次のような方法もあります。
この場合でも、「キャッシュバック」「現金還元」など、値引きと誤解されるような表示は禁止されています。
上記の例外「①即時利用ポイントの充当」とは、消費者がキャッシュレス決済をしたその場で即時にポイントを還元する方法です。
セブン-イレブン、ファミリーマート、ローソン、ミニストップの大手コンビニチェーンでは、この即時ポイント還元を行う予定です。
たとえば、税込み1,100円の商品を販売した場合、2%ポイント還元なら、その場ですぐに、2%にあたる22円を還元しますので、消費者が支払う金額は、1,078円となります。実質、2%値引きされることになります。
ただし、これは、あくまでもポイントをいったん付与したうえで即時に充当する方式であり、値引きとは異なります。
経理上、販売額は1,078円(税込)ではなく、1,100円(税込)となりますので、ご注意ください。
通常のポイント還元では、PayPayなどの決済事業者(下図のA型事業者)が消費者に直接ポイントを還元するのですが、即時ポイント還元では、コンビニチェーン(B型決済事業者・準B型決済事業者)が直接ポイントを還元します。
【画像引用】キャッシュレス消費者還元事業
国から決済事業者への補助金交付は1か月単位で集計されて、集計後、約3か月後に行われますので、その間は、B型事業者がポイント還元分を負担することになります。
決済事業者として登録しながら自ら店舗も運営しており、資金にも余裕のある、大手事業者だからこそ可能なことといえるでしょう。
非常に重要なポイントですが、キャッシュレス・ポイント還元制度の対象店舗となるためには、加盟店登録が必要です。
自分で準備し、手続きを行う必要があります。国や市区町村が何か勝手にしてくれるわけではありませんので、ご注意ください。
登録方法をパターン別に解説します。
なお、コンビニ・ガソリンスタンド等のフランチャイズチェーンについては、本部にお問い合わせください。
初期費用、その他手数料も0円
初期費用、その他手数料も0円
今使っているキャッシュレス決済をそのまま継続したい場合は簡単です。
契約先の決済事業者に、『キャッシュレス・消費者還元事業の加盟店になりたい』と連絡しましょう。
その際に、13桁の加盟店IDをお持ちであれば、そのIDも伝えてください。
もし、加盟店IDを持っていなければ、持っていないことを伝えれば、決済事業者が発行してくれます。
ちなみに、ここでいう、「加盟店ID」とは、経済産業省が発行するIDです。
決済事業者によっては、加盟店の管理番号として、「加盟店ID」という同じ用語を利用しているところもありますが、その番号とは異なります。間違えないようご注意ください。
その後、決済事業者を通じて登録審査を行います。
登録審査に当たっては、申請情報の第三者提供への同意や開業届・納税証明書等の営業の実態を確認できる書面の提出を求められます。事務局での登録審査完了後、決済事業者を通じて「加盟店登録」と「消費者還元の開始日」が通知されます。
登録方法については、別途、詳しく解説します。
すでに、いずれかの決済事業者に加盟してキャッシュレス決済を利用してはいるが、どこに連絡したらよいかわからないという場合、まずは、その決済事業者の加盟店向けのウェブサイトをご確認ください。
また、決済事業者から管理者向けに、「登録開始受付」のメールが送付されてくることもありますので、メールをこまめにチェックください。
まったく情報がない場合は、決済事業者側でまだ準備中の可能性もありますので、一度、問い合わせをされてみてください。
これから新しくキャッシュレス決済を導入する場合や、すでに導入しているが別のキャッシュレス決済サービスに切り替えたい場合は、決済事業者を選んで連絡します。
キャッシュレス・ポイント還元制度に登録されたキャッシュレス決済事業者(12月6日時点で延べ1083社)は、経済産業省の「キャッシュレス・ポイント還元事業」サイトに公表されています。
【外部サイト】経済産業省 キャッシュレス・ポイント還元事業 中小・小規模事業者のみなさま
以前は、決済事業者を表形式で比較したPDFファイルが置かれていましたが、7月になってから、決済手段、手数料、入金タイミングなどで条件を選んで、決済事業者を検索することができるようになりました。
どのキャッシュレス事業者を選べばよいかは、本サイトでも情報を提供していきます。
多くの決済事業者では、専用のWEB申請フォームを用意していますので、そこから申請します(決済事業者によっては、紙面の場合もあります)。
フォームのURLは、決済事業者から通知がきますが、わからない場合には、決済事業者にお問い合わせください。
すでに述べた対象事業者および取引内容に該当しないと、ポイント還元の対象になりませんので、ご確認ください。
申請する際に、会社や事業所の住所・連絡先等のほか、下記の情報が必要になりますので、あらかじめご用意ください。
決済事業者によっては、異なる可能性もあります。
一般的には以下の書類になりますが、決済事業者によっては、異なる可能性もあります。
個人事業主 | 以下のいずれかの書類(PDFでも可の場合あり) ・開業届 ・確定申告書AまたはB(昨年度分:最新のもの) ・納税証明書その1(昨年度分:最新のもの) ・業種に関わる許認可証 |
---|---|
法人 | 特定業種を除いて必要なし(※) |
申込が完了すると、審査が行われます。審査は最大2か月程度かかる場合があるようです。
申請したが未だに登録されないときは、加盟店の登録に時間がかかっていることが想定されます。ご心配な場合には、申請をした決済事業者に登録の進捗状況を問い合わせてみることをオススメします。
毎月3回のタイミングで加盟店登録が完了して対象店舗となります。申請の〆切は、それぞれ、だいたい1ヶ月くらい前です。
締切日 | 還元開始日 |
---|---|
1/27 17:00 | 2/21 |
2/5 17:00 | 3/1 |
2/14 17:00 | 3/11 |
詳細は下記ページをご覧ください。
【外部サイト】各種締日/消費者還元開始日スケジュール | キャッシュレス消費者還元事業
各都道府県、商店街、商工会で、本制度に関する説明会が開催されています。もっと深く知りたい方や、質問がある方は参加されてみると良いでしょう。
説明会情報は、経済産業省の下記ページに掲載されています。
【外部サイト】中小・小規模事業者の皆様 説明会詳細 | キャッシュレス消費者還元事業
審査が完了すると、宅急便等で、キャッシュレス・消費者還元事業ツール発送事務局より、「店頭用広報ツール」が送られてきます。
店頭用広報ツールには、全店舗共通の「キットA」と、各店舗固有の「キットB」の2種類があります。
全店舗共通のツールです。下記のようなパッケージで送られてきます。
こちらは「5%還元」のパターンですが、「2%還元」のものもあります。
開封すると、中には、店頭に掲示するポスターやシール等が一式入っています。
この大きなポスター(B3サイズ)を、店頭に貼ります。
とても目立つ赤色ですが、景観対応として、淡い水色のポスターも同梱されています。
各店舗固有のツールで、キットAとは別送されます。
下記のようなパッケージで送られてきます。
決済手段が表記されたポスターと、透明クリアフォルダ入りとセットの下敷きが送られてきます。
キットBのポスターには、その店舗の対象決済手段だけが印刷されています。
店外または店内の見えやすい位置に貼ります。通常は、目立つ赤色のツールが推奨ですが、景観対応の淡い水色のツールも使用可能です。
店外または店内のどちらにも、見えやすい位置に貼ります。特に、レジ周辺にも貼ります。
難しい場合でも、消費者の混乱を避けるため、少なくとも決済場面で消費者がすぐに目視できるように、店内のレジまわりには必ず貼ります。
通常は、目立つ赤色のツールが推奨ですが、景観対応の淡い水色のツールも使用可能です。
どちらのキットも、必要であれば、追加注文が可能です。
キットA、キットBに同梱されたツール以外に、のぼり、窓用両面ステッカーも準備されていますので、必要な場合は、別途、注文します。
直接、複数の決済事業者と契約して、複数のキャッシュレス決済手段を消費者に提供している場合は、要注意です。なぜなら、それぞれの決済事業者に対して、キャッシュレス・消費者還元事業の加盟店登録を行わないと、すべてのキャッシュレス決済手段でポイント還元されないからです。
たとえば、中小企業のA店で、PayPayとLine Payの二つの決済事業者と契約しているとします。
PayPayに対して、キャッシュレス・消費者還元事業の加盟店登録申請を行っていればPayPayはポイント還元の対象になりますが、Line Payに対して加盟店登録申請を行っていなければ、Line Payはポイント還元の対象になりません。
以上は、ポイント還元窓口に問い合わせて確認した内容です。
しかし、消費者からすると、いったい、どの店が、どのキャッシュレス方式で加盟店登録しているかわかりませんので、せっかくキャッシュレスを利用したのにポイント還元されないと、混乱が発生したり、クレームに発展することが予想されます。
そのようなトラブルを防ぐためには、面倒ではありますが、現在、消費者に提供しているすべてのキャッシュレス決済手段に対して、加盟店登録の申請を行う必要があります。
たとえば、株式会社リクルートライフスタイルはAirペイというサービスを提供しており、契約すると、主要なクレジットカード、電子マネー、QRコードに対応することができます。
そうすれば個別に加盟店登録申請をする必要がありませんが、2.16%の決済手数料(期間終了後は3.24%~)が発生します(PayPay、Line Payは2021年9月まで無料)。
どのような決済手段を利用する顧客が多いか、決済手数料を支払っても利益が確保できるかなど、慎重に判断したうえで、どちらを選ぶべきか、決める必要があるといえるでしょう。
キャッシュレス端末をまだ導入していない場合は、キャッシュレス事業者を通して端末を導入することで全額補助を受けられます。
中小店舗のキャッシュレス決済を促進するために、キャッシュレス導入支援が今回の制度の目玉の一つになります。
決済事業者を通してキャッシュレスを導入する中小店舗には、端末一式の導入費用の全額が補助されます。
端末導入費用のうち、決済事業者が3分の1を、国が3分の2を補助します。
また、クレジットカード会社などに支払う加盟店手数料について、ポイント還元期間中(2019年10月1日~2020年6月30日)は3.25%以下とされ、さらに、その3分の1を国が補助します。
フランチャイズチェーンについては、端末導入や加盟店手数料の支援はありません。
対象 | 補助内容 |
---|---|
中小企業 個人事業主 |
・消費者へのポイント還元5% ・端末費用全額補助(決済事業者が3分の1、国が3分の2を負担) ・加盟店手数料の3分の1を補助 |
フランチャイズ | ・消費者へのポイント還元2% (その他の補助はなし) |
中小店舗がキャッシュレス端末を導入する良い機会ともいえるでしょう。
ただし、ポイント還元期間を過ぎると、加盟店手数料があがる可能性はあります。
その場合、PDF資料に、期間終了後の手数料が記載されています。
次のような機器が補助の対象です。
キャッシュレス決済導入のために必要となる主要な機器は全て補助の対象と言って良いでしょう。
POSレジの導入がメインになると思いますが、まだ何を導入するか決めていない場合は、下記エアレジ、ユビレジなどがおすすめです。ご参考ください。
複数税率対応のレジを導入するために、軽減税率対策補助金を利用する場合は、キャッシュレス決済端末導入の補助と併用はできませんので、どちらかを選択することになります。
キャッシュレス・ポイント還元制度は、中小店舗がお客様を増やすチャンスです。
キャッシュレス端末導入の際には補助金ももらえます。
まだ加盟店登録をしていない方は、出来るだけ早く、加盟店登録手続をしましょう。
初期費用、その他手数料も0円
初期費用、その他手数料も0円