年末調整で副業のバイトはばれるのか?

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この記事では、年末調整を受けることで副業のアルバイトが会社にばれてしまうのか、また、年末調整以外ではどのような理由で副業がばれてしまうのか、ばれないためにできることはあるのか、分かりやすくお伝えします。

この記事を読んでほしい人!

  • 会社に内緒でバイトをしている人
  • 副業がばれるのか心配している人

1.年末調整で副業のバイト・掛け持ちはばれるのか

本業の勤務先に、内緒で副業や掛け持ちバイトをしている場合、年末調整の流れで副業やバイトしていることは、ばれる可能性が高いです。

年末調整により「翌年の住民税額」が決定しますが、副業をすることにより副業の収入分、住民税の源泉徴収の金額が増えることになります。これによって、副業を疑われる可能性があるのです。

会社が年末調整を行ったときより住民税が増えたのかどうか、必ず確認を行うわけではありませんので、必ずばれるわけではありませんが、ばれる可能性は高くなります。

毎年5月に、市町村から会社宛てにこのような書類が送付されます。会社で把握している金額より明らかに多ければ、別の会社で副業やバイトをしていることがバレてしまうのです。

住民税特別徴収

2.副業・掛け持ちバイトがばれやすくなるしくみ

(1) なぜ年末調整の流れで副業・掛け持ちバイトがばれやすくなってしまうのか

年末調整は、毎月の見込み収入から概算した税金額をもとに年末時点で実際の納税額との差額を精算する手続きです。

そのため2社以上の会社で給与収入を受け取っている場合には、年末調整の手続きは1社だけしかできません。

会社が従業員に給与を支払った場合、市町村に給与支払報告書の提出をします。住民税は前の年の収入をもとに計算された税額が12等分され、翌年の6月からの月給から源泉徴収されます。

副業などで2社以上から給与収入を受け取っている場合でもそれぞれで住民税を源泉徴収することは認められていません。

この場合は、本業の会社での翌年の住民税の源泉徴収額が増えることになります。

本業の勤務先の人事担当者からすると、自社で支払っている給料から計算された住民税額よりも多くの徴収額となることにより、他所で収入があることがわかってしまいます。

(2) 副業のバイト・掛け持ちがばれるとどうなるのか

副業やバイトの掛け持ちが本業の勤務先にばれるとどうなるのでしょうか?

就業規則で会社に許可なく他の事業主のもとで勤務、または事業を営むことを禁止している会社も多いため、戒告や懲戒処分となる可能性はあります。

また、人事評価面でもマイナスになってしまう可能性が高いでしょう。しかし法律上では、勤務時間外の副業は禁止されていません。

働き方改革により、副業を解禁する企業も増えてきているため、勤務先の就業規則は確認しておくことをおすすめします。

ただし、公務員は地方公務員法などで明確に副業が禁止されています。

最近では、高知県の40代の女性教諭が同人誌をおよそ7年にわたり販売して利益を得ていたため、戒告処分を受けたというニュースがありました。

3.年末調整の流れで副業のバイト・掛け持ちがばれないようにする方法は?

副業で個人事業主として収入を得ている場合、住民税を給与天引きの特別徴収から自分で確定申告をして、納付する普通徴収にするのも一つの方法です。

こうすれば本業の勤務先には、副業の収入増による住民税の金額増でばれることはありません。

しかし、残念ながらアルバイトなど給与所得による副収入の場合は、普通徴収が選択出来ないので、この方法は使えません。

個人事業主として、副業を行っている方はぜひご検討ください。

4.年末調整で副業のバイト・掛け持ちがばれないようにするのに効果がないこと

年末調整で副業のバイト・掛け持ちがばれないようにしたいところですが、残念ながら効果的な策はありません。

自分で確定申告を行う

本業先で年末調整をして、副業先では年末調整をせずに自分で確定申告をしたとします。本業と副業の勤務先からは、あなたの住んでいる市町村あてに「給与支払報告書」が送られて、これをすべて合算して翌年の住民税額が本業の勤務先に通知されます。

この際に住民税額が増えてしまうことによりバレてしまいます。

給与が手渡しのところを選択する

では、給与が手渡しのところを選べば大丈夫でしょうか?

これについても日雇いで住所・氏名の記載がない場合は別ですが、通常の勤務先は支払った給与について市町村あてに通知する義務かありますので、手渡しだから通知されないということはありません。

給与の支給額を20万円以下に抑える

「サラリーマンの年間の副収入が20万円以下であれば申告の必要がないのでばれない」、これもよく見かける解説です。

たしかに副業の(給与・雑)所得が20万円以下であれば、確定申告が不要となる制度があります。

ただしこれは所得税についての話で住民税に関しては、たとえ5000円の収入でも自治体に申告の義務があります。そのため20万円以下の収入に抑えればよいということにはなりません。

5.まとめ

この記事を簡単にまとめていきます。

  • 年末調整(会社の給与支払報告書の提出)によって副業のバイトはばれやすくなる
  • しかし、従業員個人で確認をしているわけではないので、必ずばれてしまうわけではない
  • 年末調整の流れでバイトや副業がばれないようにする方法はない

年末調整によって必ずではありませんが、アルバイトなどの副業はばれやすくなってしまいます。

会社に隠して行うのではなく、きちんと話したうえで堂々と行う方が本業にも集中できるでしょう。

最後にこの記事を読んでいただいた方におすすめの記事をまとめました。

これらの記事を読んで、少しでも納税額を抑えられるようにしましょう!

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服部
監修
服部 貞昭(はっとり さだあき)
東京大学大学院電子工学専攻(修士課程)修了。
CFP(日本FP協会認定)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)。
ベンチャーIT企業のCTOおよび会計・経理を担当。
税金やお金に関することが大好きで、それらの記事を2000本以上、執筆・監修。
「マネー現代」にも寄稿している。
エンジニアでもあり、賞与計算ツールなど各種ツールも開発。
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