各種条件で選ぶ!海外旅行におすすめのクレジットカードランキング

保険とマイルで選ぶクレジットカード

クレジットカードを海外旅行で使うのか、それとも国内のショッピングだけで利用するのかによって選び方が大きく異なります。

海外旅行で使う場合、特に「保険サービスの充実度」や「マイル還元率」が重要です。

今回は、「充実した海外保険が特徴のクレジットカード」と「マイル還元率の高いクレジットカード」、それぞれ紹介していきます。

この記事を読むだけで、海外でお得に利用できるクレジットカードが見つかるでしょう。

1.海外旅行で気にするべき条件とは

海外旅行向けのクレジットカードを選ぶうえで注意したい条件は次の2点です。

  • 海外旅行保険は充実しているか
  • ポイントの還元率はどうか(マイルも含む)

クレジットカードにも様々な種類があるため、どれを選んでも良いというわけではありません。

以下でお伝えする保険内容やポイント還元率を参考に、「海外旅行でお得になるクレジットカード」を重視して選んでみてください。

1-1.海外旅行保険は充実しているか

海外旅行向けのクレジットカードでまず検討すべきポイントは、保険サービスの充実度です。

たとえば、次の3つの要素を検討することで、保険サービスが充実したクレジットカードを探すことができます。

  1. 補償額は十分か
  2. 自動付帯かどうか
  3. 保険の種類は十分か

クレジットカードによっては、保険サービスがまったく付帯していないものも存在します。

基本的には、年会費は無料より有料のクレジットカードのほうが手厚い保険が用意されています。

そのため、年会費無料だからといって安易に選ばず、保険内容とコストとのバランスを見極めることが大切です。

1-2.ポイントの還元率はどうか(マイルも含む)

海外旅行向けのクレジットカードでまず検討すべきポイントの2点目は、ポイント還元率です。

ポイント還元率を検討する場合、次の3点をご確認ください。

  1. 還元率が高いか
  2. ポイントの互換性はあるのか
  3. 国内ショッピング等でもポイントやマイルが貯まるか

ポイント還元率は各クレジットカードの公式サイトに直接記載されていないことも多いため、自分自身で計算する必要があります。

たとえば、「購入金額100円につき1ポイント付与」と記載があれば、ポイント還元率は1%です。

また、受け取ったポイントの使い道(決済や商品券交換など)や、海外旅行に便利なマイルとの互換性も確認しておきましょう。

2.保険で選ぶクレジットカードランキング

海外旅行保険が充実したクレジットカードは、国外に出かけるときに万が一のトラブルが発生した場合に安心です。

「傷害死亡」や「後遺障害」など事故による補償に加え、保険のタイプによっては盗難などの損害を補ってくれる場合もあります。

ここでは、クレジットカード保険の基本的な情報をお伝えした後、補償額をもとにしたランキングを紹介します。

2-1.自動付帯と利用付帯の違いとは

クレジットカードの旅行保険には、「自動付帯」と「利用付帯」の2種類があります。

それぞれの特徴やメリット・デメリットは次の通りです。

  自動付帯 利用付帯
特徴 クレジットカードに加入するだけで、自動的に保険サービスが利用できる 旅行中の交通費やツアー代金を、その会社のクレジットカードで支払うことで保険サービスが利用できる
メリット ・クレジットカードを持っているだけで保険が適用される
・旅行中に意識してクレジットカードを使う必要がない
・自動付帯より補償額が高い場合が多い
・旅行中のクレジットカード決済で補償期間が延長されることもある
デメリット ・事前に補償期間が決められており、延長をすることが難しい
・利用付帯に比べて補償額が少ない場合が多い
・保険利用には必ず渡航中にクレジットカードを使わなければならず、面倒に感じやすい

自動付帯と利用付帯はどちらか一方が優れているわけではなく、いずれにも一長一短があります。

そのため、それぞれのメリット・デメリットを比較検討し、ご自身に最適なタイプをお選びください。
保険についてより詳しく知りたい方はこちらの記事が参考になるかと思います。

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2-2.保険の種類と内容

海外旅行向けクレジットカードの保険には、次のような補償サービスがあります。

クレジットカード会社によりサービスの内容はさまざまですので、事前によくご確認ください。

傷害死亡

海外旅行の渡航中にケガをし、特定期間中に死亡された場合に受け取れる補償です。特定期間はクレジットカード会社によって異なります。

後遺障害

傷害死亡と同じく渡航中にケガをし、特定期間中に後遺障害が発生した場合の補償です。

個人賠償責任

海外渡航中に対人賠償事故や対物賠償事故を起こした場合の補償です。

携行品損害

海外旅行中に手荷物の破損や盗難があった場合の補償です。意外と見落とされがちですが、旅行する地域によっては盗難リスクが極めて高くなる場合もあり、非常に重要な補償と言えます。

救援者費用

海外旅行中の遭難による捜索費や、海外で入院見舞い時の家族の渡航費などを補償してくれます。

2-3.補償ランキング(自動付帯を前提とする)

ここでは、海外旅行保険の補償が充実し、かつ補償額が高いクレジットカードを紹介します。

以下で詳しくお伝えするクレジットカードは3種類ですが、すべて保険は「自動付帯」です。入会するだけで保険が利用できる手軽さにも関わらず、下表の通り恵まれた補償内容が特徴です。

  レックスカード ライフカード(旅行傷害保険付き) セゾンブルー・アメリカン・エキスプレス
傷害死亡・後遺障害 最高2,000万円 最高2,000万円 最高3,000万円
賠償責任 最高2,000万円 最高2,000万円 最高3,000万円
携行品損害 最高20万円 最高20万円 最高30万円
救援者費用 最高200万円 最高200万円 最高200万円

また、海外旅行に出かける機会が多く、さらに充実した補償をお求めの方は、ゴールドやプラチナなどランクの高いクレジットカードをご検討ください。
以下でお伝えするのはすべてノーマルカードです。

レックスカード

レックスカードは、株式会社ジャックスが発行するクレジットカードです。

年会費が永年無料にも関わらず、高還元のポイント還元率1.25%~)と充実した海外旅行保険が付帯します。

  • 傷害死亡:最高2,000万円
  • 後遺障害:80~2,000万円
  • 賠償責任:最高2,000万円
  • 携行品損害:最高20万円(免責金額1事故3,000円) など

もちろん自動付帯の保険なので、クレジットカードに加入するだけで補償サービスが利用できます。

レックスカードは「JACCSモール」で決済を行うことで、REXポイントとは別に「Jデポ0.5%分」が還元されます。

そのため、もともとポイント還元率1.25%のレックスカードが、JACCSモールを利用することで1.75%になります。リボ払いを行うことでさらにポイントが0.5%上乗せされるので、極めて高還元なクレジットカードと言えるでしょう。

年会費 永年無料
国際ブランド VISA・Mastercard
ポイント還元率 1.25~2.25%
締め支払日 月末締め翌月27日支払い
カード発行期間 約1週間前後

ライフカード(旅行傷害保険付き)

ライフカードで海外旅行保険サービスを受けるには、年会費1万円のライフカードゴールドに入会する必要がありました。

しかし、年会費1,375円(初年度無料)で済む「ライフカード(旅行傷害保険付き)」が登場したことにより、低コストで充実した補償サービスを受けられるようになりました。

次の通り、補償サービスの内容はゴールドカードにも引けを取りません。

  • 傷害死亡・後遺障害:最高2,000万円
  • 賠償責任:最高2,000万円
  • 携行品損害:最高20万円(免責金額1事故3,000円)
  • 救援者費用:最高200万円 など

海外旅行保険のほかにも、ポイントサービスも優れています。

前年の利用金額に応じたポイントアップや、誕生月の利用でポイント3倍などのボーナスがあるため、最大1.0%ほどの還元率を期待できます。

年会費 初年度無料
※次年度以降1,375円(税込)
国際ブランド VISA・Mastercard・JCB
ポイント還元率 0.5~1.0%
締め支払日 毎月5日締め当月27日・または翌月3日支払い
カード発行期間 最短3営業日

セゾンブルー・アメリカン・エキスプレス

セゾンブルー・アメリカン・エキスプレスは、通常年会費が3,300円(税込)となっているため、それだけほかのクレジットカードより高額の補償額が設定されています。

ただし、初年度の年会費は無料です。

また、「U25応援キャンペーン」を利用することで、26歳まで年会費がかかりません。

  • 傷害死亡・後遺障害:最高3,000万円
  • 賠償責任:最高3,000万円(自己負担1,000円)
  • 携行品損害:最高30万円(免責金額1事故3,000円)
  • 救援者費用:最高200万円 など

通常、ポイント還元率は0.5%ですが、海外で決済することでポイント2倍(還元率1.0%)になります。

セゾンブルー・アメリカン・エキスプレスで受け取れるのは永久不滅ポイントとなるため、ポイントに利用期限があるクレジットカードよりお得です。

年会費 初年度無料
※次年度以降3,300円(税込)
国際ブランド アメリカン・エキスプレス
ポイント還元率 0.5~1.0%
締め支払日 毎月10日締め翌月4日支払い
カード発行期間 最短即日

3.マイルの貯まりやすさで選ぶクレジットカードランキング

海外旅行によく出かける人にとっては、マイルの貯まりやすさは重要な要素ではないでしょうか。

クレジットカードのマイルの貯まりやすさを計算するには、決済によって受け取ったポイントから、マイルに換算したときの比率を参考にします。

たとえば、決済金額1,000円につき1ポイントもらえるクレジットカードがあったとしましょう。同時に、1ポイントは10マイルに換算できる価値を持っているとします。
この場合、次の計算式でマイル還元率を求めることができます。

  • 1ポイント×10マイル÷決済金額1,000円×100=マイル還元率1.0%

では、ここからは、マイル還元率の高いクレジットカードを3つ紹介していきます。

  ANA 一般カード(VISA/Mastercard) JAL 普通カード(DC VISA/DC Mastercard) アメリカン・エキスプレス・スカイ・トラベラー・カード
付与ポイント Vポイント(旧 ワールドプレゼントポイント) 直接マイル口座に積算される メンバーシップ・リワードポイント
マイル還元率 0.5~2.0% 0.5~1.0% 0.33~3.0%

ANA 一般カード(VISA/Mastercard)

ANA 一般カードを利用すると、決済金額200円毎に1ポイント(1ポイント1円相当のVポイント(旧 ワールドプレゼントポイント)が受け取れます。

貯まったポイントはマイルと交換することができ、「1ポイント=1マイル(還元率0.5%)」または「1ポイント=2マイル(還元率1.0%)」に換算できます。ただし、2倍コースを選んだ場合は、年度につき6,600円(税込)の移行手数料がかかるので注意してください。

また、ANAマイルが貯まりやすいボーナス制度も活用しましょう。

ボーナス制度を利用すると次のような特典を獲得することができ、最大2.0%のマイル還元率となります。

  • 搭乗ボーナスマイル:区間基本マイルの+10%を加算
  • 入会ボーナスマイル:1,000マイルを加算
  • 継続(毎年カードを継続するたび)ボーナスマイル:1,000マイルを加算
  • フライトやショッピング利用:100円ごとに1マイル加算
  • Edyチャージ&Edy支払い:200円ごとに1マイル加算
年会費 初年度無料
※次年度以降2,200円(税込)
国際ブランド VISA・Mastercard
マイル還元率 0.5~2.0%
締め支払日 毎月15日締め翌月10日支払い
カード発行期間 約1週間前後

JAL 普通カード(DC VISA/DC Mastercard)

JAL 普通カード(DC VISA/DC Mastercard)は、決済金額200円ごとに1マイル貯まるので通常の還元率は0.5%です。

一方、ショッピングマイル・プレミアム(年会費税込3,300円)に加入するとマイル積算率は2倍となり、決済金額100円ごとに1マイル(還元率1.0%)貯まります。先ほどのANA 一般カードは、マイル還元率1.0%にするためには年間6,600円税込()の移行手数料が必要でしたが、JAL 普通カードは費用が半分で済みます。

さらに、フライトでマイルが貯まりやすいボーナス制度もあるので、以下の内容をご活用ください。

  • 搭乗ボーナスマイル:区間基本マイルの+10%を加算
  • 入会ボーナスマイル:1,000マイルを加算
  • 継続(毎年カードを継続するたび)ボーナスマイル:1,000マイルを加算
年会費 初年度無料
※次年度以降2,200円(税込)
国際ブランド VISA・Mastercard
ポイント還元率 0.5~1.0%
締め支払日 毎月15日締め翌月10日支払い
カード発行期間 約2~4週間

アメリカン・エキスプレス・スカイ・トラベラー・カード

アメリカン・エキスプレス・スカイ・トラベラー・カードは、ショッピングなどでクレジットカードを使うと100円につき1ポイント貯まります。ただし、ポイントによる決済は「1ポイント=0.3円」となるため、最低還元率は0.33%です。

そこで、同社の「スカイ・トラベラー3倍ボーナス」を活用しましょう。

対象航空会社26社の航空券を円建てでカード決済した場合、3倍のポイントが貯まります(還元率1.0%)。対象旅行代理店2社を利用した場合も適用されます。

対象航空会社 ・日本航空
・ANA
・大韓航空
・エールフランス航空
・ルフトハンザドイツ航空
・シンガポール航空 など
対象代理店 ・日本旅行
・アップルワールド

また、貯まったポイントを使って対象代理店で決済を行うと「1ポイント=1円」になり、提携航空会社15社では「1,000ポイント=1,000マイル」に交換できるため、「1ポイント=1円(還元率1.0%)」の価値が出ます。「スカイ・トラベラー3倍ボーナス」を使った場合はポイント3倍になるので、最大還元率は3.0%です。

このように、特定の航空会社を多用する人にとっては、航空会社発行のクレジットカードよりもマイルを貯めやすいと言えるでしょう。

年会費 11,000円(税込)
国際ブランド アメリカン・エキスプレス
ポイント還元率 0.33~3.0%
締め支払日 ・毎月3日締め21日支払い
・毎月7日締め26日支払い
・毎月19日締め翌月10日支払い
※引き落とし口座によって異なる
カード発行期間 約1週間前後

まとめ

海外旅行によく出かける人ほど、クレジットカードの保険サービスやマイル還元率をしっかりと比較しておきましょう。

今回お伝えした6種類のクレジットカードは、「保険を重視する人」や「お得にマイルを貯めたい人」におすすめです。

さらに手厚いサービスをお求めの方は、ゴールドランクやプラチナランクをご検討ください。ランクが高まることで、補償額が増えたり、さらに充実したボーナスマイル制度が整っていることがあります。

服部
監修
服部 貞昭(はっとり さだあき)
東京大学大学院電子工学専攻(修士課程)修了。
CFP(日本FP協会認定)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)。
ベンチャーIT企業のCTOおよび会計・経理を担当。
税金やお金に関することが大好きで、それらの記事を2000本以上、執筆・監修。
「マネー現代」にも寄稿している。
エンジニアでもあり、賞与計算ツールなど各種ツールも開発。
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