2024年度からのパスポートのネット申請で手数料のカード決済が可能に
日本国外に出るためには必ず必要になるパスポートですが、そのパスポートを申請するためには各県のパスポートセンターへ必要書類を準備して赴かなければいけません。
しかし今後、この面倒な作業をネット上で行えるようになり、それに伴って手数料の支払いもクレジットカードで支払えるようになります。
今回は、2024年度から可能になるパスポートのネット申請について、概要や申請方法などを解説します。
目次
1.2024年度からパスポートのネット申請が可能
2019年5月24日にデジタルファースト法という法案が可決されたことによってパスポートのネット申請を始め、婚姻届等の行政手続きをデジタル化するといった動きが加速しています。
パスポートは申請するために数日、受け取るために1週間以上時間がかかってしまいますが、2024年からのパスポートの電子申請が可能になると何度も様々な窓口に行かなくてもパスポートの申請ができるようになります。
2.申請方法はどのように変わるのか?
それでは2024年からパスポートの電子申請が始まりますが、申請方法にはどのような変化があるのでしょうか?
(1)現在までのパスポート申請方法
現在までのパスポート申請方法は大きく4つの手順で申請を行います。
- 本籍地から戸籍謄本を取り寄せ
- パスポートセンターもしくは公式サイトから申請書類を入手
- 各都道府県のパスポートセンターに提出
- パスポートセンター窓口で受領、収入印紙もしくは証紙で発行手数料を支払う
パスポートの申請で大変なのが必要な書類を集めることです。
パスポートを申請する際に必要な書類が
- 戸籍謄本
- 住民票の写し
- 写真
- 本人確認書類
この4つですが、戸籍謄本は本籍地のある市区町村役場、住民票の写しは近くの市区町村役場、申請は近くのパスポートセンターと複数の窓口に行かなければならず申請だけでもかなりの時間が必要となっていました。
(2)2024年からのパスポート申請方法
2024年以降は先ほど説明したアナログな手法から、デジタル化が進みパスポートを申請する際の手間が半分以下に省略することができるようになります。
その方法は大きく分けて2つの手順になります。
- 「オンラインで書類を提出」または「オンラインで用意した書類をパスポートセンターに提出」
- 「各都道府県のパスポートセンターで受領」または「自宅に郵送」
この2つの手順で行うことができ、窓口もパスポートセンターのみになり、仕事で忙しい方は一切窓口へ行かずに全てオンライン上で申請が可能になります。
3.ネットでのパスポート申請のメリット
オンラインでパスポート申請できるようになれば様々なメリットがあり、現在のような面倒な手間が全て省略することができるようになります。
(1)本籍地から戸籍を取り寄せなくても申請できる
パスポートで非常に面倒なのが、本籍地からの戸籍取り寄せです。
本籍地に家族がいれば家族に戸籍抄本を取得してもらい郵送してもらうことで取り寄せることができますが、それができない場合はパスポート申請書以外でも別途申請書を書かなければいけません。
しかし2024年からはマイナンバーが活用され、戸籍とのデータ連携が自動的に行われるので戸籍謄本を取得する必要がなくなります。
パスポートだけではなく今後、戸籍とのデータ連携が行われるようになれば様々な申請がネット上でできるようになったり、手続きが簡単になります。
(2)手数料の支払いにクレジットカードの使用が可能になる
海外では既に申請の手数料はキャッシュレス決済が一般化しています。
今回のパスポートの電子申請が可能になると、日本も同様にパスポートを取得する際の手数料収入証紙、収入印紙を購入し、受領する際に渡さなけれないけません。
今までは、収入証紙や収入印紙の購入自体もクレジットカードを使用することはできないので現金払いをする方法しかありませんでした。
しかし、今回のデジタル化によって2024年からは収入印紙、証紙での納付を改め、クレジットカードを利用することできるようになります。
【参考】日本経済新聞:パスポート、ネット申請可 24年度にも
4.まとめ
今回はパスポート申請のデジタル化についてお話ししてきましたが、始まるのは2024年からになります。
現在も郵送で受け取る場合の方法であったりと調整している最中ということなので、オンライン書類の種類等もまだ明確になっていません。
引っ越しや法人設立の電子申請化については既に始まっている、もしくは直近で開始されるものなのでこの電子化の進み具合で今後のパスポートの電子化の詳細が決まっていくことでしょう。