セブン銀行ATM受取(現金受取サービス)とは?利用の流れやメリットを解説

セブン銀行ATM受取

昨今は個人情報の流出が取り沙汰されることも多く、お客様の銀行口座情報などを保有している企業の方はいつもに増して厳重に管理しているのではないでしょうか?

そんな方におすすめなのが、口座不要で現金が送金できるセブン銀行ATM受取(現金受取サービス)です。

この記事では、セブン銀行ATM受取(現金受取サービス)についての概要や利用の流れ、メリットなどを解説していきます

1.セブン銀行ATM受取(現金受取サービス)とは?

(1)概要

セブン銀行ATM受取(現金受取サービス)とは、セブンペイメントサービスが提供している、セブン銀行ATMを介して企業から個人へ現金を送金するサービスです。

今まで企業から個人にお金を送る場合は、「銀行振込」や「郵便為替」、「現金書留」などが主流でした。
しかし、このセブン銀行ATM受取により、新しい送金の手法が追加されることになります。

(2)利用想定

セブン銀行ATM受取(現金受取サービス)では、下記のような利用を想定されています。

  • ECサイト、通販の返金
  • チケット購入後の返金
  • クラウドソーシングサイトの報酬支払い
  • オークションやフリマアプリなどの送金

2.セブン銀行ATM受取(現金受取サービス)利用の流れ

(1)サービス申し込み

セブン銀行ATM受取(現金受取サービス)を利用したい場合、まずセブン・ペイメントサービス公式サイトのお問い合わせフォームから申し込みをする必要があります。

なお、現在は申し込みから審査などを経て、利用開始まで3ヶ月程度の時間を要しているようです。

(2)送金の依頼

企業から個人へ送金したい場合、まずセブン・ペイメントサービス専用の「ポータルサイト」にログインします。

ログイン後、必要な入力項目を入力して依頼を確定させます。

主な必要項目は下記4点です。

  • 登録時のお客様番号
  • 送金額
  • 通知手段の選択
  • 携帯電話番号

(3)受取情報の送信

送金依頼完了後の作業はセブン・ペイメントが行います。

セブン・ペイメントは依頼内容に基づき、受取人にメールかSMSで受取情報を送信します。

(4)ATMでの受取(受取人操作)

受取人は、メールやSMSで送られてきた受取情報をセブン銀行ATMに入力することで、お金を受け取れます。

なお紙幣はATMからの受け取りのみ可能ですが、硬貨は3つの受け取り方があります。

  • ATMから発行される紙をレジに持っていって受け取り
  • nanacoにチャージ
  • 募金

3.セブン銀行ATM受取のメリット

(1)企業側のメリット

企業側のメリットは、大きく2点あります。

  • 送金手数料・振込工数の削減
  • 銀行口座など個人情報管理コストの削減

送金手数料・振込工数の削減

セブン銀行ATM受取で企業側がやることは、専用ポータルサイトで送金依頼をするだけです。後の送金業務などはセブン・ペイメント側が行います。
そのため、通常の送金と比較すると、下記のような業務フローが不要になります。

  • 経理担当者などが行う振込先確認/振込額の確認
  • 承認者による確認/承認

また、24時間365日利用できるので、土日や大型連休など、銀行の営業日との兼ね合いが難しい場面での対応もスムーズです。

銀行口座など個人情報管理コストの削減

セブン銀行ATM受取では、メールアドレズまたは携帯電話の番号があれば送金できるため、銀行口座情報を管理するコストを削減することができます。

(2)受取人(個人のお客様)のメリット

受取人側のメリットも、大きく2点あります。

  • 24時間365日受け取れる
  • 振込のラグがない

24時間365日受け取れる

全国のセブンイレブンで受け取れるので、現体制なら24時間365日、受け取りが可能です。
銀行口座受取などに比べると、曜日や時間は勿論、地域的な制約からも解放されるので、受け取りの利便性がかなり向上します。

振込のラグがない

セブン銀行ATM受取(現金受取サービス)では、送金がリアルタイムで反映されます。
そのため、振込のラグがないというメリットがあります。

4.セブン銀行ATM受取の注意点

(1)送金は1回あたり10万円まで

セブン銀行ATM受取(現金受取サービス)では、1回に送ることができる金額が10万円までとなっています。

個人のお客様との大型の送金があるという企業様は注意が必要です。

(2)サービス利用にあたり審査あり

セブン銀行ATM受取(現金受取サービス)を利用するためには審査が必要です。

現状このサービスを利用したいという場合でも、会社の規模やサービスの業態などによっては審査が通らないケースがあり得ますので注意が必要です。

(3)サービス利用手数料などの情報が開示されていない

セブン銀行ATM受取(現金受取サービス)は2018年5月7日にサービスを開始したばかりで、サービス内容の詳細やサービス利用手数料など詳しい情報がまだ開示されていません

現状サービスの利用手数料や初期費用に関する情報を知るためには直接セブン・ペイメントに問い合わせするしか方法がないようです。

今後の情報開示に期待しましょう。

5.類似サービスはあるのか?

LINE PayやKyashなどお金を送金するサービスは多数存在しますが、現金化するためには銀行口座が必要になります。

セブン銀行ATM受取(現金受取サービス)のように銀行口座が不要で現金を受け取ることができるというサービスは他にないようです。

6.まとめ

セブン銀行ATM受取(現金受取サービス)はセブン・ペイメント側にポータルサイトから依頼するだけで送金することができる画期的なサービスです。

送金業務削減や銀行口座などのコストカットが見込めるメリットがあります。

しかし、現状はサービスが開始したばかりで情報の開示が少ないなど、サービス拡充なども含めてこれらからに期待したいサービスでもあります。

新しい情報を逃さないようにチェックしておきましょう。

服部
監修
服部 貞昭(はっとり さだあき)
東京大学大学院電子工学専攻(修士課程)修了。
CFP(日本FP協会認定)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)。
ベンチャーIT企業のCTOおよび会計・経理を担当。
税金やお金に関することが大好きで、それらの記事を2000本以上、執筆・監修。
「マネー現代」にも寄稿している。
エンジニアでもあり、賞与計算ツールなど各種ツールも開発。
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