クラウドクレジットに投資しようと思う人が知っておくべきこと

クラウドクレジット

低金利環境が続く中、少しでも良い利回りを求める投資家の間で口コミが増えているクラウドクレジット。

クラウドクレジットは海外の成長国を対象とした投資ファンドを運営しています。今回はクラウドクレジットの特徴やファンドの仕組みやリスクなどについて案内していきます。  

1.クラウドクレジットとは?

クラウドクレジットは個人投資家向けに貸付型クラウドファンディングを提供している会社です。クラウドクレジットのホームページのビジョンによると海外の新興国などではよりよい生活を送るための原資 や事業を成長させるための原資が足りていない国も多くあります。

そのような国の資金需要者に貸付型のクラウドファンディングにより融資を行い「より魅力的な運用先を探す国と、より安定的な投資資金を探す国を結びつけること。」が役割であると明記しています。  クラウドクレジットは貸付型クラウドファンディングを提供する金融業者です。

クラウドファンディングとは資金調達の仕組みの造語です。 不特定多数の人から資金をネット経由で調達する仕組みです。群衆を意味する「crowd」と資金調達を意味する「funding」を合わせた造語です。

クラウドファンディングは資金調達の方式によって「寄付型」「貸付型」「ファンド出資型」「株式出資型」などに分かれます。 なかでも最近注目されているのが融資による出資の「貸付型クラウドファンディング」です。「貸付型クラウドファンディング」は「ソーシャルレンディング」と呼ばれています。 

2.ソーシャルレンディングの仕組み

ソーシャルレンディングは企業への融資により収益を得る新たな資産運用の方法です。

「資金をより良い条件で借りたい人」からサービス提供者が小口でインターネットを活用して資金を集めて「資金をより良い条件で運用したい人」に貸し付けることにより資金需要と供給を繋ぐ仕組みです。 

クラウドクレジットの場合は「日本の余剰資金を運用したい個人投資家」と「海外の低金利で資金を借りたい企業や個人」をグローバルに繋ぐことにより高い利回りでの運用利回りを実現しています。 

3.クラウドクレジットで投資するメリットと注意すべきリスク

それでは、クラウドクレジットで投資するメリットと注意すべきリスクを説明していきます。

メリット

クラウドクレジットで投資する主なメリットは以下の通りです。 

メリット1高い利回りと社会貢献  

クラウドクレジットの融資先は、海外の新興国などの日本より金利水準の高い国です。

リスクとリターンのバランスでは、債券と株式の中間程度の位置づけです。

ファンドの融資先となる企業や個人は債券の発行体となる国や企業と比較して債務不履行に陥る可能性が大きく、この点からも一般の債券よりもリスクが高い分リターンも高く見込めるのです。 

またクラウドクレジットは社会インパクト投資という投資手法を採用しています。社会インパクト投資とは、貧困層の支援や教育問題などの社会的課題の解決に取り組む企業などに投資して、経済的と社会的の両方のリターンを実現する投資手法であり、社会貢献という側面も有しています。 

メリット2大手企業やベンチャーキャピタルが出資し、情報発信も充実 

クラウドクレジット社の出資企業には伊藤忠商事や第一生命保険などの大手企業の他、三菱UFJキャピタル、ソニーフィナンシャルベンチャーズ、マネックスベンチャーズ、SBIインベストメントなど名だたるベンチャーキャピタルが出資しており、信用力の裏付けとなっています。 

また、ホームページでファンドの運用実績や運用レポートが適宜参照できる他、公式noteや公式youtube、ブログや定期的なセミナーによる情報発信もこまめに行っています。 

メリット3リスク分散を効果的に行っている 

クラウドクレジットの各ファンドはリスクを分散するために貸付先を 30件ほどに分散しています。

また投資先もミドルリスク・ミドルリターンのアフリカの電力ベンチャーや東欧ノンバンク、ラテンアメリカのマイクロファイナンス機関などのROA(総資本利益率)の高い成長企業に対してリスクに見合った水準の高さの金利で貸付を行うことにより、リスクに見合ったリターンを得る戦略を採っています。 

メリット4口座開設は無料 

クラウドクレジットのファンドは1万円から投資出来ます。口座開設は ホームページのフォームからメールアドレスを登録し、投資家の情報や 銀行口座情報を登録するだけです。

後日、本人限定受取郵便が送られますので、受け取ったら記載されているお客様コードを入力するだけで登録が完了します。

口座開設費用は無料です。 

投資リスク

投資にはリスクはつきものです。きちんとリスクを理解しての投資が大事です。ここでは、クラウドクレジットの投資において注意すべきリスクを説明します。

リスク(1海外投資のリスク 

クラウドクレジットの各ファンドは海外の成長国へ投資します。 そのため以下のようなリスクがあります。

  • 現地通過やユーロ、米ドルなどの外国通貨建てのファンドへの投資は為替レート変動によるリスク あります。
  • 投資対象国の経済・政治・治安などによるカントリーリスクがあります。 

リスク(2中途換金リスクや長期延滞リスク 

各ファンドは株や債券のように市場で取引される金融商品ではなく、 途中解約が出来ません。また、貸付先の返済が遅れる長期延滞リスク あります。 

4.ファンドの具体例の紹介 

クラウドクレジットの実際のファンドにはどのようなものがあるのか?見ていきたいと思います。 

【円建て】東欧金融事業者支援ファンド21

東欧金融事業者支援ファンド21号は東欧のキプロス共和国の金融事業者 向けに融資を行うソーシャルレンディングファンドです。運用期間は20201月から13ヶ月の予定です。

円建てでの募集となるため為替の変動によるリスクはありません。

表面利回りや応募状況、リスクに関する詳細な説明等はホームページでご確認ください。 

【参照】CROWD CREDIT:【円建て】東欧金融事業者支援ファンド21 

【米ドル建て】メキシコマイクロローン事業者ファンド4 

メキシコマイクロローン事業者ファンド4号はメキシコ籍のの小口融資事業者を資金需要者とするソーシャルレンディングファンドです。

運用期間は20201月から25ヶ月の予定です。

米ドル建てでの募集となり円ドルの為替レートの変動により分配金が変動するリスクがあります。投資時より償還時の為替レートが円高になると為替差損が発生します。

表面利回りや応募状況、リスクに関する詳細な説明等はホームページでご確認ください。 

【参照】CRORD CREDIT:【米ドル建て】メキシコマイクロローン事業者ファンド4

また、ファンドの一般的なリスクとして以下のようなリスクがあります。

まず、実質的な貸付先その他の関係者の信用リスクがあります。実質的な貸付先が個々の事情や経済情勢等により返済が当初の想定どおりに行われない場合は分配金額の減少や支払いの遅延が起こる可能性があります。

また、ファンドの投資スキームに関するリスクがあります。ファンドは関係各国の政治経済情勢の変動や法制の変更やその他によって投資スキームが機能しなかった場合は分配金の減額や支払いの遅延が起こる可能性があります。 

5.クラウドクレジットは貸金業ではない 

ソーシャルレンディングのサービス事業者には、貸金業として登録している事業者もありますが、クラウドクレジットは貸金業登録をしていません。

クラウドクレジットは資金の借り手に対して直接融資を行なっていません。

クラウドクレジットは子会社を租税回避地であるエストニア、メキシコなどに持ち、それらに貸し付けを行い、現地の企業に融資を行うという形をとっているため、貸金業での登録は不要なのです。

子会社はエストニアに設置しており、エストニアは投資利益に所得税がかからず、法人税も内部留保は非課税扱いとなっており、海外の企業が投資を行いやすい環境となっています。 

6.クラウドクレジットで得た利益の確定申告 

クラウドクレジットで得た利益の課税関係はどのようになっているのでしょうか?

ファンドの分配金は雑所得として所得税の課税対象となります。

ファンドの分配益は匿名組合分配益となるため、雑所得に分類され総合課税が適用されます。

ファンドの分配金は分配額の20%20371231日までは20.42%)が源泉徴収されているため、所得額によっては確定申告により税金が一部返ってくる可能性もあります。 

【参照】CROWD CREDIT:クラウドクレジットのファンドにはどんな税金がかかりますか? 

服部
監修
服部 貞昭(はっとり さだあき)
東京大学大学院電子工学専攻(修士課程)修了。
CFP(日本FP協会認定)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)。
ベンチャーIT企業のCTOおよび会計・経理を担当。
税金やお金に関することが大好きで、それらの記事を2000本以上、執筆・監修。
「マネー現代」にも寄稿している。
エンジニアでもあり、賞与計算ツールなど各種ツールも開発。
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