ビューカードのポイント還元率やメリットなどの基本情報を解説

画像引用元|株式会社東日本情報システム

タッチして改札を通過するだけで料金が支払えるJR東日本の交通系ICカードSuicaを利用したことがある人はたくさんいると思います。

Suicaはあらかじめチャージしておけば、定期券区間外でも精算機を利用せずに自動改札をそのまま利用できますし、駅の売店やコンビニなどで買物もできてとても便利ですよね。

ビューカードは交通系ICカードSuicaとの連携に強く、Suicaへのクレジットカードチャージができ、さらにポイント還元率が高く、交通系のカードの中ではトップクラスの高還元率を誇るため、Suicaを更にお得に利用することができます。

今回は、そんなSuicaユーザーにとってお得なクレジットカードであるビューカードのポイント還元率や種類やメリット・デメリットなどの基本情報について解説します。

1.ビューカードとは

まずは「ビューカード」の基本情報をまとめていきましょう。

(1)ビューカードはJR東日本の子会社

カード発行を行っている「株式会社ビューカード」は、JR東日本(東日本旅客鉄道)の子会社で、1992年に発足、翌年にクレジットカードサービスが開始されていました。
よくJR東日本の駅に「VIEW」という名前のATMがあるのを見かけますよね。

こちらは「ビューアルッテ」」という名称でATM機能の他にビューカードに付帯したSuicaへのチャージやオートチャージの設定などが行えます。

(2)ビューカードは種類が豊富

ビューカードは複数のクレジットカードのラインナップを取り揃えています。ビューカードが発行しているものだけでも11種類あり、そのほとんどにJR東日本の交通系ICカードである「Suica」が付帯しています。
クレジットカードと電子マネー「Suica」の機能がカード1枚でできてしまう非常に利便性の高いカードです。

(3)定期券機能も付帯可能

さらに一部のビューカードではSuica機能だけではなく、定期券として使うこともできます。会社勤めや学生の方にとって必須な定期券。
クレジットカード、電子マネー、定期券と1枚で3役をこなせるJR東日本ユーザーにとってとても便利なカードです。

2.ビューカードの還元率

クレジットカードにおいて重要視するポイントの1つが「還元率」です。
カード利用によってどれぐらいのポイントが貯まるのか発行前に確認しておきたいですよね。また、10月1日からキャッシュレス消費者還元事業も始まり、キャッシュレス決済によって5%または2%のポイント還元が受けられるようになっています。

ここではビューカードの還元率を詳しく見ていきましょう。

(1)ビューカードで貯まるのは「JREポイント」!

ビューカードの利用によって貯まるのは、JR東日本の共通ポイントである「JREポイント」です。
通常のカード利用でもポイントが貯まりますが、それ以外にもさまざまなシーンでポイント獲得ができます。

10月1日からはビューカードに登録したSuicaでJR東日本の鉄道を利用するだけで利用金額に応じたポイントが貯まります。還元率はカードタイプなら200円ごとに1ポイント(還元率0.5%)、モバイルSuicaなら50円ごとに1ポイント(還元率2.0%)となっています。

毎日鉄道を利用する方にとっては使うだけで自然にポイントが貯まっていく便利なサービスです。

(2)その他にも定期券購入やチャージでポイントが貯まる!

その他にもさまざまなシーンでポイントが貯まります。例えば、ビューカードを使ってモバイルSuica定期券を購入すると50円ごとに1ポイント(還元率2.0%)、通常の定期券購入やSuicaへのチャージであれば1000円ごとに15ポイント(還元率1.5%)貯まります。

また、「JREポイントマーク」があるお店でお買い物をすると100円ごとに1ポイント(還元率1.0%)、「Suica登録して貯まるマーク」のあるお店では100円or200円ごとに1ポイント(還元率0.5%~1.0%)貯まります。

そして、JR東日本国内ツアーやオートチャージ、特急券の購入など「VIEWプラス」対象商品・サービスの購入では通常の3倍の1.5%が還元されます。
※ⅱマークのカード、法人カードを除く、ビューカードが対象

(3)還元率まとめ

ビューカードの還元率を表にして一覧でまとめてます。

利用シーン

ポイント

還元率

通常利用 1000円ごとに5ポイント 0.5%
鉄道利用 200円ごとに1ポイント(カードタイプ)

50円ごとに1ポイント(モバイルSuica)

カード
0.5%   

モバイル
2.0%

JREPOINTマークのお店で利用 100円ごとに1ポイント 1.0%
Suica登録して貯まるマークのお店で利用 100円or200円ごとに1ポイント 0.5~1.0%
VIEWプラス商品・サービスの購入(オートチャージや定期券など) 1000円ごとに15ポイント 1.5%

以上がビューカードのベースとなるポイント還元率です。
カードの種類や提携先によって細かい部分は異なる場合がありますが、それでも日常生活のあらゆるシーンでポイントが貯まります。

3.ビューカードの種類

提携他社が発行するビューカードを除き、株式会社ビューカード自体が発行しているものは11種類あります。

  • ①JREカード(スイカ定期券付き)
  • ②「ビュー・スイカ」カード
  • ③ビックカメラSuicaカード
  • ④ルミネカード
  • ⑤JALカードSuica、CLUB-Aカード
  • ⑥「ビュー・スイカ」リボカード
  • ⑦ビューゴールドプラスカード
  • ⑧JALカードSuicaCLUB-Aゴールドカード
  • ⑨大人の休日CLUBミドルカード
  • ⑩大人の休日CLUBジパングカード
  • ⑪ジェクサービュー・スイカカード
カード名 年会費(税込) 定期券 オートチャージ ポイント/還元率 国際ブランド
JREカード 524円 JRE 0.5% VISA、JCB、MasterCard
「ビュー・スイカ」カード 524円 JRE 0.5% VISA、JCB、MasterCard
ビックカメラSuicaカード 524円 - JRE/ビックポイント 1.0% VISA、JCB
ルミネカード 1,048円 JRE 0.5% VISA、JCB、MasterCard
JALカードSuica、CLUB-Aカード 普通:2,200円

CLUB-A:11,000円

- JRE/JALマイル 1.0% JCB
「ビュー・スイカ」リボカード 無料 JRE 0.5% VISA、JCB、MasterCard
ビューゴールドプラスカード 11,000円 JRE 0.5% JCB
JALカードSuicaCLUB-Aゴールドカード 20,900円 - JRE/JALマイル 1.0% JCB
大人の休日CLUBミドルカード 2,624円 - JRE 0.5% VISA、JCB、MasterCard
大人の休日CLUBジパングカード 4,364円 - JRE 0.5% VISA、JCB、MasterCard
ジェクサービュー・スイカカード 無料 - JRE 0.5% VISA、JCB、MasterCard

それぞれのカードに特徴があります。どのカードがどんな人におすすめなのか見ていきましょう。

(1)ビューカードで定期券を使いたい人

  • JREカード
  • 「ビュー・スイカ」カード
  • ルミネカード
  • 「ビュー・スイカ」リボカード
  • ビューゴールドプラスカード

(2)普段のお買い物をもっとお得にしたい人

  • ビックカメラSuicaカード:ビックカメラポイントがお得に貯まる
  • ルミネカード:「ルミネ」でのお買い物がいつでも5%OFF

(3)マイルを貯めたい人

  • JALカードSuica、CLUB-Aカード:貯めたJREポイントをJALマイルと交換可能
  • JALカードSuicaCLUB-Aゴールドカード:貯めたJREポイントをJALマイルと交換可能

(4)旅行を満喫したい50歳以上の人

  • 大人の休日CLUBミドルカード:JR東日本、JR北海道の切符が何回でも5%OFF
  • 大人の休日CLUBジパングカード:JR東日本、JR北海道の切符が何回でも30%OFF、日本全国のJR切符が20%,30%OFF(20回まで)

4.ビューカードのメリット

ビューカードの総合的なメリットをまとめていきます。

(1)モバイルSuicaと相性がよい

スマホで使える「モバイルSuica」。ビューカードに付帯しているSuica番号をモバイルSuicaに登録すれば、オートチャージもできて便利なSuicaをスマホ1つで使うことができます。
モバイルSuicaではチャージもスマホ上で行えますし、決済はクレジット払いが可能です。

(2)Suicaオートチャージを無料で利用することができる

ビューカードがあることによってSuicaのオートチャージ機能を無料で利用できます。
1回1回チャージをしなくても残高が少なくなったら自動的にチャージしてくれるので大変便利です。

(3)クレジットカード・Suica・定期券が一枚にまとまる

ビューカードには「クレジットカード」「Suica」「定期券」という1枚で3役をこなすことができます。
「ビュー・スイカ」カード・ルミネカード・JREカード・ビューゴールドプラスカードのみ

(4)VIEWプラスでのポイント還元率は通常の3倍!

ビューカードを以下の内容で利用すると、VIEWプラスで通常の3倍となる1000円(税込)ごとに15ポイントが貯まります。

  • JR東日本の定期券
  • みどりの窓口
  • 券売機
  • びゅうプラザで乗車券
  • 特急券
  • 新幹線
  • JR東日本ツアー代金
  • Suicaチャージ(オートチャージ含む)

(5)国内・海外旅行傷害保険も付帯

ビューカードで発行されている全てのクレジットカードには国内・海外旅行傷害保険が付帯しています。

ビューカードの国内・海外旅行傷害保険について

(6)カード補填も充実

ビューカードを紛失しても、クレジットカードだけではなく定期券、チャージ残高までを補償してくれます。

5.ビューカードのデメリット

ビューカードのデメリットも見ていきましょう。

(1)年会費がかかる

ビューカードでラインナップされているカードの多くは最低でも年会費が500円程かかってしまいます。大した金額ではありませんが、年会費無料のカードが欲しい人にとってはネックになってしまうかもしれません。
ただ、ビューカードの中には初年度のみ年会費無料のカードも用意されています。

(2)国際ブランドの選択肢

カードによっては国際ブランドの選択肢が狭い種類もあります。「どうしてもVISAがいい!」などの要望があると選べるカードの種類が少なくなってしまいます。

(3)JR東日本を使わない人のメリットが少ない

ビューカード最大のメリットである鉄道利用でのポイント還元ですが、こちらの対象はJR東日本の鉄道を利用したときのみとなっています。
そのため西日本にお住いの方など、JR東日本を利用する機会がない人にとってはお得感が少ないといえます。

6.まとめ

通勤や通学でJR東日本の路線の電車を使う機会が多い人はもちろん、自身のライフスタイルに合わせたカードを選べば電車利用以外の場所でもお得にポイントを貯めることができます。年会費が実質無料のカードもあるため、JR東日本ユーザーで少しでも気になる方は試しに作ってみるのも有りだと思います。

監修
ZEIMO編集部(ぜいも へんしゅうぶ)
税金・ライフマネーの総合記事サイト・ZEIMOの編集部。起業経験のあるFP(ファイナンシャル・プランナー)を中心メンバーとして、税金とライフマネーに関する記事を今までに1300以上作成(2024年時点)。
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