中国キャッシュレス生活第一歩、中国で銀行口座を作る方法
中国にインターンや留学、出勤などで行く方がだんだん多くなっています。「財布がなくても携帯ですべてが完結する」中国キャッシュレス生活には、「WeChat Pay (微信支付) 」「Alipay(支付宝)」をぜひ使いたいところです。しかし、中国のキャッシュレス決済使うには中国の銀行口座を申請しなければいけません。
キャッシュレスが使えないといろいろと不便なので、長期滞在するのであればぜひ申請したいところです。
この記事は長期(一年以上)の中国訪問者向けに銀行口座の作り方を説明します。
一般的に必要な条件
一般的にどの銀行に行っても以下の条件・資料が必要になります。
- 18歳から65歳であること
- SIMカード(メッセージ機能付き)
- 財力証明資料(給与明細、所得税納税書、不動産所有証明など)
- パスポート
- パスポートに張っている「外国人居留许可(ビザ)」のコピー又は「外国人永久居留证」コピー
- 中国現地住所
- マイナンバー
中国は英語・中国語でサービスを展開していることが多いので、資料作成の際はできる限り「英語」の資料をお願いしましょう。
SIMカード(メッセージ機能付き)
口座を開設する際、メッセージコードを携帯で確認しなくてはいけません。そのために、中国で使う携帯番号、メッセージを受け取れるように設定することが必要になるでしょう。
SIMカードがなくても、メッセージを受け取ったりすることができる「易博通(eSender)」というサービスがあります。こちらはWeChat Payの友達追加から追加できます。
財力証明資料
きちんと準備すれば信用度が上がり口座が作りやすくなります。中国に行く前に準備できたら事前に準備しておきましょう。準備できなかったら、現地で準備できるだけの資料を持っていきます。
中国に行く前に準備できる資料
- 銀行口座の残高証明書
- 給与明細
- 在職証明書
- 不動産所有証明
- 投資資産所有証明
- 納税証明書
- 親の在職証明書
中国に行ってから準備できる資料
- 現地支社の在職証明書
- 通帳内容の三か月分のコピー
この中でも、
- 現地支社の在職証明書
は必ず持って行ったほうが確実でしょう。
銀行口座を開設する
中国四大銀行
中国銀行、中国工商銀行、中国農業銀行、中国建設銀行は中国の四大銀行と言われている、国(財政部、中央汇金公司)が直接管理監査している国有銀行です。
ATMや英語対応も一番しっかりしているのでお勧めですが、中国の銀行の中で審査がおそらく一番厳しくなっています。長期滞在ビザを持っていて、且つホテルではなくちゃんとした住所があるのであれば、四大銀行がいいでしょう。
もし資料の不備などに懸念があるのであれば、四大以外の銀行を試してみたらいいでしょう。銀行ごとに決まりが違うので、一つの銀行で失敗してもあきらめずに違う銀行でトライしてみるといいでしょう。ただし、必ずしも英語対応しているわけではないので、注意しましょう。
開設所要時間
一般的には、当日で開設できる。
口座開設手数料
一般的に、カード作成の手数料五元(75円当たり)がかかります。
年会費
一般的に、一年に十元(150円当たり)の年会費がかかります。
口座維持費
中国の銀行は預けている金額によって、口座維持費が変わってきます。例えば工商銀行なら1%、中国銀行は3%の維持費がシーズンごとに引かれます。
ATM手数料
ATM手数料は預け入れる際も、引き出す際も0.5%程の手数料を取られることが多いです。ここで注意したいのが、銀行を開設したのと違う都市や省で引き出すと、より高い手数料が取られるということです。
例えば、中国銀行は手数料を三段階に分けています。
- 他銀行ATMからの引き出し:開設と同じ都市は一回4元、同じ「県」で違う都市は一回9元、違う「県」は一回12元。
- 違う都市の中国銀行からの引き出し:一回10元
- 同じ都市の中国銀行:手数料無料
海外送金費用
銀行 | 海外送金手数料 | 電報費(手数料) |
中国銀行 | 送金金額の0.10%
最低50元、最高260元 |
香港・マカオ・台湾:64元
他:120元 |
工商銀行 | 送金金額の0.10%
最低50元、最高260元 |
香港・マカオ・台湾:80元
他:150元 |
農業銀行 | 送金金額の0.10%
最低20元、最高200元 |
80元 |
建設銀行 | 送金金額の0.10%
最低20元、最高300元 |
80元 |
邮储银行 | 送金金額の0.08%
最低20元、最高200元 |
70元 |
*電報費:昔は海外送金に電報が必要だったためとっていたが今は電子化されているため、実質手数料となっている。
日本支店で作った口座は使えない
四大銀行は日本でも支店があります。そこで作った口座は中国でも使えると誤解されがちですが、実際残念ながら日本でしか使えません、また「WeChat Pay (微信支付) 」「Alipay(支付宝)」の開設には使えません。
日本在住の中国人の方であれば、人民元での送金が出来るので開設する人が多いですが、日本から中国に出張される方にはあまり使い道はないかもしれませんね。
まとめ
少し手続きが必要ですが、キャッシュレスを使えるようになれば、ほとんどすべての支払い(シェアタクシー、ネットショッピング、交通カード、レストラン、光熱費…)を、「Alipay」や「WeChat Pay」につなげられて、とても生活が便利になります。
中国は日本と比べて情報開示が必ずしも多くないため、ネットだけではなく、現地の情報、電話またはお店に行って確認するほうが確実な場合が多いです。必要書類や英語対応可能か、現地に慣れている方に聞いてみて、行動したほうが効率よく順調に進むでしょう。
一つの銀行で失敗してもあきらめずに違う銀行でトライしてみるといいでしょう。銀行口座を開設して、中国の生活をより便利に楽しみましょう。